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2011年10月27日
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 映画の冒頭にある津波の映像は、衝撃的で、なにかリアルすぎて、自分まで涙が出てきました。やはり、上映中止されてしかるべきものだなと思います。

 その後の展開は、どのシーンもジワジワきました。刺激的な展開ではないのですが、喪失した人の感覚をありのまま再現できているというか、そういった感覚を呼び覚まし追体験させる。劇場の世界観に感情移入して、抑圧された感情を解放する。まさにカタルシスそのものだと。

 この作品に感情移入できない人は、すごく幸せな人だと思う。感情移入する人は、過去につらい経験をした人だと思う。

 そして、最後のシーン。臨死体験をしたジャーナリストのマリーと死後の世界と特別なつながりを持つジョージが抱き合って終わる。分かり合えるだけでうれしい。何も言わなくてもわかる。あのエンディグだけで、すべてを語れてしまう。

 この映画のマリーとジョージの関係は、僕の小説「空の記憶」のダイチとヨウコの関係に等しい。状況こそ違うが、エンディングは同じことだと思う。

 この映画を見て、ますますクリント・イーストウッドが、好きになってしまった。この映画を観る前に「許されざる者」(1992年)を偶然にもCATVにて見ていたし、また、たまたま買った「グラン・トリノ」(2008年)に感動した。「父親たちの星条旗」「硫黄島の手紙」(2006年)にも深く感銘を受けた。(硫黄島の戦いでは、日本の戦死者が20,129名。アメリカが6,821名、戦傷者が21,865名、計28,686名)忽然と消えた息子にまつわる話のチェンジリング(2008年)。

 現実をありのままに炙り出し、鋭くあばく。死のもたらす不条理感や、力や、感覚を織り交ぜてゆき、最後は言いようのない余韻を残して終わる。すっかり惚れ込んでしまった。今頃? と言われそうかもしれないが、今頃だ。おこがましいかもしれないが、最大の友を得たような気がしている。





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最終更新日  2011年10月28日 19時04分49秒
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