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イラク情勢について、現状が大変厳しいということは報道を通じて誰でも知っていると思います。スンニ派とシーア派の宗派間対立が激化しているとか、自爆攻撃で何十名のイラク人が犠牲なったとか、イラクは悪い出来事で満ち溢れているようです。その一方で、ブッシュ政権により新戦略が施行されて以来、よい知らせも時々聞けるようになってきました。UPIで国防担当の特派員をしているパメラ・ヘス記者(Pamela Hess)は、以前からマイクロ・レベルにおいては、イラクの治安状況はすべてが悪化しつつあるわけではなく、改善している点もあると指摘していました。例えば、1.占領が長期化するにつれ、米兵とイラク住民たちとが顔見知りになり始め、心が通い合うようになりつつあること。2.アルカイダや反米勢力があまりにも残虐なので、各地の部族長が米軍に助けを求め、その代わり米軍に協力するかたちでイラク警察、軍、行政に人を提供するようになったこと。3.米兵たちのモチベーションが高いこと。日々発生する残虐行為の中で、安全を確保できないイラク人住民たちを、国際情勢とかは関係なく人として何とか守りたいとの使命感に燃えている米兵が多い。などを指摘していました。今月に入ってからは、彼女の報道を裏付けるようなコラム記事も見かけるようになりました。下の二つの記事が本当に正確であれば、増派案を推奨してきた元陸軍士官学校教授、フレデリック・ケーガン氏の予測どおりでまさに面目躍如ということになります。ニューヨーク・ポスト紙イラクへの増派:うまくいっている理由(THE IRAQ SURGE: WHY IT'S WORKING ...)By Gordon Cucullu March 20, 2007ワシントン・ポスト紙増派戦略は成功しつつある(The 'Surge' Is Succeeding)By ロバート・ケーガン(Robert Kagan) Sunday, March 11, 2007ニューヨーク・ポスト紙の記事の内容ペトレイアス司令官とのインタビュー記事です。要点だけまとめておきます。1.ラマディの市長と警察署長とともにアイスクリームを食べながら町を歩いてみたが、誰も撃ってこなかった。それだけのことだが、ほんの数ヶ月前では考えられなかった治安状況だ。2.掃討作戦後に米軍が退かず駐留し続けることが分かると、住民の態度が変わった。以前は情報を集めようとしても集まらなかったが、今では住民たちから情報が寄せられ情報過多である。3.アンバー県においては、族長たちはみなビジネスマンなのだが、アルカイダのせいで商売は上がったりでうんざりしていた。今では大きなインフラ整備プロジェクトが再開されている。アルカイダは暴力と苦しみしかもたらさなかった。今では族長たちは若者に警察や軍に加わるように呼びかけている。4.サドル・シティーでも同じ手法で大きな変化がおきつつある。5.市場とモスクのような人の集まる場所を重点的に護衛するようになってから、商売が再開され、需要も雇用も拡大し地方経済がよくなりつつある。それにつれて私兵団の求心力が縮小しつつある。6.よいスタートを切った。夏の終わりごろまでには情勢がはっきりするはず。ワシントンポスト紙の記事の内容こちらも基本的には同じ内容で、イラク在住の著名なブロガーや、NBCの看板キャスター、ブライアン・ウィリアムス氏によるイラクからのレポートが引用されています。両者ともにペトレイアス司令官と同じような観察をしており、増派戦略の治安への効果を伝えています。それに加えて、政治レベルで潮流が変わったことが指摘されています。今まで合意できなかった石油収入の分配方法が合意に近いことや、一枚岩だったシーア派勢力に分裂の兆しが見えるなどの事例が紹介されています。いまだにアルカイダから攻撃は続いてはいるものの、バグダットを狙いにくくなり、地方の狙いやすいターゲットが攻撃されており、これはアルカイダの弱体化の兆しだろうと指摘されています。また、サドル師が率いるマハディ軍についても、しばらくの間おとなしくしているだけも知れないが、一旦治安が回復してしまうと市民たちは再度の混乱を望まなくなり、あんいに活動再開というわけにはいかなくなるだろうと指摘されています。
2007年03月24日
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相手の論理を発展させた上で、その論理を相手に押し付けます。戦時中に辱めを受けた女性の話なら、何も日本軍と慰安婦に限らずとも、過去、他国軍によりひどい目に合わされた女性たちはたくさん存在している。これらの女性の人権を議論から排除するのはおかしい。女性の身になれば、日本兵から暴行を受けた女性のみが特別なわけではない。米軍にやられようが、韓国軍、その他に強姦されようが、心の傷を負ったまま暮らして行かなければならないことに変わりはない。売春小屋で働かせられた女性は特別だが、それ以外の辱めを受けた女性の苦しみは考慮に値せず、謝罪も賠償もいらないと言えるだろうか?男性的傲慢による区別は許されない。まず、慰安婦決議に賛同している国は、過去あるいは現在、自国軍により辱めを受けた女性たちがいればすぐに申告して欲しい旨、声明を出すべきだ。被害者の人権に配慮し、情報はすべて非公開、何の証拠・裏付けがなくとも国家による公式謝罪と賠償を受け取れるようにすべきだ。決議の趣旨からすれば、女性たちから申告があり次第、無条件で罪を認め、謝罪、賠償し、すみやかに彼女たちの名誉を回復すべきだろう。追記: 前のエントリーで日本政府が弱みをさらけ出してしまったと書きましたが、あれは日米関係に内在する弱点でした。他にも二つ明白になった弱みがあります。1.日本軍の悪行が論点になるとき、欧米世論の趨勢は反日勢力側につくという点。今のところ中立的立場をとる人はきわめて少数である。2.欧米以外の国からも日本の立場を擁護しようとの声が全く上がらなかった点。これも反日勢力にとってプラスでしょう。もちろん彼らがそれを見落としているはずはありません。それを十分認識した上で対策を考える必要があります。追加2: ニューヨークタイムズの記事のコメント欄に上の議論を書き込んだら、幸い無視されずに反応してきた人がいるのでしばらく続けられるかも知れません。議論はだいたい次のような内容です。米議会もニューヨークタイムズ紙も、戦時における女性の人権と被害者の名誉の回復を主張しているのだから、これは戦時中に強姦にあったすべての女性に当てはめられるべきで、慰安婦だけを特別視することはできないはずである。苦しみと精神的傷を受けた点では同じだからである。慰安婦が証言だけで謝罪と賠償を得られると主張するなら、このルールは戦後アメリカ兵に強姦された2万人以上の日本人女性を含む他国の女性たちにも適用されるべきで、決議案を提出した米国をはじめ、それを支持する各国政府は女性たちからの申告のみで謝罪と賠償をすべきである。そうでないと話のつじつまが合わない。ニューヨークタイムズ紙や米議会の主張と行動に一貫性があり矛盾がないか見守りたい。彼らの論理が破綻しないためには、過去、現在、戦争中に性的被害を受けたかも知れないすべての女性に対して、申告のみで国家謝罪、国家賠償することを発表し実行するしかない。なお日本政府の場合は一貫してこの問題はすでに解決済みと主張しており、この点において同政府の主張と行動には矛盾はない。
2007年03月20日
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今回の下院決議の裏には、日米離反をもくろむ勢力があるとの説がささやかれていますね。産経の古森氏によるとマイク・ホンダ議員は、中国系の反日組織や個人から政治献金を受け取っており、これが今回の下院決議に影響しているのだそうです。確かに影響はあるかも知れませんが、今のところぼくはそんな複雑な話ではないと思っています。年来の韓国系の活動家たちの努力と、ワシントンにおける民主党勢力の躍進、ブッシュ政権の求心力低下とがあいまって現状へと行き着いたのだろうと推測してます。いずれにしても、今回まずかったのは、従来から指摘されてきた日本政府が抱える弱み、ワシントンに一括されると従わざるを得ないとの弱みを事実として白日の下にさらけ出してしまった点にあります。反日勢力は、下院決議の提案、日米高官たちの反応、メディアや世論の反応など、一連の推移をじっと観察していたにちがいありません。そして彼らの目的を達成するには何がもっとも有効な手段であるのかよく確認できたことでしょう。その手段を最大限利用しようとたくらむ勢力が出てくるかも知れません。今後、南京、731細菌部隊など人権問題として訴状に上ってくる可能性は高いと思います。日本政府にとっては日米同盟は唯一の頼み綱であり、その上に多くの基本政策が成り立っているので、何の準備、バックアップ・プランもなしにこれを傷つけるわけには行きません。それが辛いところです。トルコのように基地利用権を引き合いに出しながら、米議会に圧力を加えるなどできようはずがありませんから、最終的には日本側が引き下がるより選択肢はありません。一方、米連邦議会にとっても、中国、その他の政府による人権侵害を厳しく批判しながら、他方で同盟国の問題には目をつぶるという態度をしめせば国際的信用を低下させ、国益を損なううとの心理は働くはずです。対中強硬派、日米同盟を重視する共和党議員であるダンカン・ハンター下院軍事委員会前委員長ですら決議支持に回ったのもその現われでしょう。マスコミが大きく取り上げるようになってしまった以上、仕方ありません。反日勢力が日米離反を画策するなら、今後も日米関係のこの構図を利用しようとするに違いありません。その有効性も具体的方法も分かったわけですから、日本弱体化を狙う勢力が本当に存在するとすれば、彼らは着々と準備を整えていくことでしょう。2008年に民主党政権、民主党議会ができ、そしてそれが継続するなら、その間、日本にとっては厳しい局面も出てくることは予想しておくべきでしょう。そうであれば我々はどんな手を打っておくべきでしょうか。対策まずやりやすいところから言えば、第一に、外部からひどいことを言われても気にならない程度に面の皮を厚くしておく。第二に、敵の狙い通りの日米離反が起こらないように、家康の気分になって我慢すべきは我慢する。第三に、東アジア、東南アジア、南アジア、環太平洋地域に存在する親日勢力(とても曖昧な意味合いです)を失わないように注意する。彼らの立場が悪くなるような行動は避ける。さらに「何十年もの昔の話をいつまでもしつこく蒸し返すべきではない」との国際世論を大切にする。この世論が崩れないように注意する。しがって総理大臣による靖国参拝はできません。靖国神社がなくなるわけではないと考え我慢する。周辺国との連携も大切です。先日、日豪間で「日豪安保協力に関する共同宣言」が署名されましたが、これはタイミング的にとてもよかったと思います。軍事面での共同訓練が盛り込まれるなど、両国の関係が深まったとの印象を与えることができました。これにより、下院決議案への支持が広がったことを背景に、日本の孤立をさかんに強調しつつ大喜びだった勢力にとっては、冷や水を浴びせられたかっこうになりました。この点では安倍総理は運がよかった。第四に、ロシアとの関係改善。ロシアは日米関係が安泰であれば恐ろしくはありませんが、将来はどうなるか分からないとの見通しにたてば、日本の近くにあれほど巨大な敵を抱えておくことはできません。ロシアとの交渉は、対米、対中関係において、二進も三進も行かなくなった状況の下では、日本側には交渉力は残っておらず、単なる「お願い」になってしまいます。後々まで足元を見られてしまいます。余裕のある内にやってこそ交渉、妥協には意味があります。もちろん妥協などもってのほかとの意見もあります。今ロシアと妥協してまで関係改善を図る理由はないという人もいます。しかし、日本を取り巻く環境が複雑になる前に、解決可能な紛争はさっさと処理しておくべきというのがぼくの意見です。先手を打たず後手に回ると厄介です。あちこちで足元を見られることになりかねません。ぼくは、早くしないと妥協どころか何も戻ってこず、それでもなお関係改善を進めるしかない、そんな状況が出現してくるだろうと予想してます。しかもロシア・ペースで。妥協しても、単なる資源欲しさの行動にしか見えない今のうちに解決しておくべきです。第五が、最も肝心な反日勢力の無力化です。彼らへの支持を切り崩し孤立化していくように仕向けます。活動家たちの意欲、モチベーションをそぎ落とす。彼らの主張への支持、同調をさまたげます。我々はその手段を考え付かなければなりませんが、そのために参考にすべきは、英米で議論されているイスラム過激派対策だと思います。なぜ穏健なイスラム教徒までがアルカイダを支持すようになったのか。なぜ若者たちが反英米になってしまったのか。どう対処するのか。アルカイダへの支持をどう切り崩すか。などなど参考になる議論はわりと豊富にありますし、今後も議論されるテーマなので注目して耳を傾けておく必要があります。この点については、別途、整理します。
2007年03月19日
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全体としてトレンドはあまり変わっていないようです。共和党サイドでは、マケイン上院議員への支持が更に後退し、ジュリアーニ前ニューヨーク市長は、弱いとされていた共和党右派へも浸透しつつあることが各種世論調査で確認されています。民主党サイドでは、オバマ候補への支持が黒人層で拡大しつつあり、逆にヒラリー候補は当初かなりあった支持率の差をオバマ氏に詰められつつあります。共和党トップのジュリアーニ氏と民主党トップのヒラリー候補との支持率を、接戦州における調査結果でみると、ジュリアーニ氏のほうが若干有利となっています。もちろん今の段階ではたいして重要ではないですが、ジュリアーニ氏が勝てる候補であるとみなされるようになると、より共和党員からの支持を受けやすくなります。最近の面白い話しては、チェイニー副大統領がエコノミー症候群の治療を受けたとの報道を受けて、政治評論家のアームストロング・ウィリアムはブログ上で、ある噂に言及していました。健康悪化を理由とするチェイニー氏の辞任、そしてライス国務長官の副大統領就任、さらに2008年の大統領選への出馬、との噂がワシントンの共和党関係者の間でささやかれたのだそうです。当面これはなさそうですが、現副大統領の健康が悪化したり、ジュリアーニ氏への有力な対抗馬が共和党内に現れない場合、この話がまた出てくるかも知れません。個人的には楽しみにしているのですが、選挙のペースが異常に早く、タイムリミットがあるので可能性としてはあまりないようです。
2007年03月15日
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慰安婦決議について安倍首相が口を開いて以来、いろいろと余波が生じているようです。米議員の発言、シーファー駐日大使の発言、日米関係問題の専門家マイケル・グリーンの発言などすでに報道されているので、皆さん御存知だと思います。ぼくは日本の世論が動き出すことを心配しているのですけれども、10年、20年のスパンでは日米関係は現在の特殊な関係は維持できずに、世論は少しずつ対米依存路線から独立独歩協調路線へとシフトしていくような気がします。今回アメリカが同盟国である日本の言い分に耳を傾けるどころか、その素振りも見せなかった事実はいずれボディーブローのように効いてくるように思います。両者の間に今は小さくても、後戻りのできない裂け目が生じたのかも知れません。とはいってもこのような重大事を、何のバックアップ・プランもなしに無計画に動かすわけには行きませんから、ここは一つ米議会、マスコミから何をどういわれようがきちんと受け止める必要があります。我慢が必要なら我慢もする。その上で計画を立てて日中、日米で調整しながら、日米関係を再定義し、ゆっくりと変えていく、その心構えで専門家や自民党は調査だけでもし始めておくべきです。無計画で急激な変化だけは避けたいものです。この程度のことで日米関係に何も起きないほうが望ましいですが、万が一に備えての国防計画案や東アジアにおける安全保障のありようについて、日米関係偏重以外の見通しを持っておく理由は生じているように感じます。
2007年03月13日
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先日、安倍首相が、日本国が慰安活動を強制したことはなく、その証拠は存在しないと発言すると、それはすぐに国際的に報道され、この問題に関心を持つ人たちから厳しく批判されることとなりました。掲示板レベルでは、この問題が取り上げられているところはそれほど多くなく、関心を持っている人の数は限られているようです。ただし人数的にはたいしたことなくても、批判の内容はとても厳しく、人種居住地域に関係なく最低でも9割程度は安倍発言を糾弾する強い抗議です。中には中立的発言もありましたが、安倍氏の発言を支持する書き込みは日本人からだけでした。それでも今回の件で、賛成にせよ反対にせよ、多くの日本人が英語で声を上げていたのには驚かされました。(※ウェブ版BBCの「あなたの意見(Have Your Say)」コーナーやその他の掲示板への書き込みから判断しました。ちなみに検索方法ですが、vbulletinという掲示板ソフトが事実上の世界標準のようですから、「vbulletin Abe "comfort women"」で検索すれば掲示板への書き込み具合を知ることができます。英語世界以外の反応を知りたければ、vbulletinと各地の言語を組み合わせて検索すればOKだろうと思います。)前回の中国での騒動でもそうでしたが、よきにつけ悪しきにつけ、好こうが好くまいが、我々は世界中からすぐに反応が返ってくる時代に住んでいることを意識しておかなければならないようです。IT技術の発展により世界の大衆との距離が縮まってしまったので、現状に適応する以外どうしようもありません。そこで今回の失敗、騒動から、今後、役に立ちそうな教訓を導き出しておく必要があります。教訓はいろいろあるのでしょうが、以下、個人的な意見です。1.余分をいかにしゃべるかがカギ何と言っても今回一番まずかったのは、安倍総理が単なるコチコチの極右だとの印象を与えてしまったことです。なぜそうなったかと言えば、総理が自分の言いたい点だけを、慰安婦の方々や日本軍により苦しめられた人たちへの配慮の言葉を全く述べずに、自分の信念だけを述べてしまったからです。少なくとも8割ぐらいを、何人いるのか分かりませんが真の犠牲者や他の地域の犠牲者への配慮の言葉で埋めておいて、その上で自分の主張も織り込んでいくとの手法を使わないと、今回のように「すべてを否定した」反発だけを招くことになります。そうしておけばBBCウェブサイトで多数見られたような、浅はかで直情的な非難(例えば「安倍の主張はホロコースト幻説と同様」「慰安婦の存在を否定するとは何事か」など)はある程度さけられたと思います。首相の真意が伝わってないとか、誤訳だとか、報道が偏ってるとか、それぞれ確かに影響はあるでしょうし、個々の単語の選び方や言い回しも大切にちがいありません。しかしそれ以上に、発言内容がどんな構成になってるかの方が大切です。十分に配慮の言葉を散りばめる。きわどい内容であればあるほど、より多くの言葉を配慮に費やす必要があります。自分の主張を取り下げる必要はないが、それだけを述べるのではなく発言の全体量をもっともっと増やすということです。すなわち、余分をいかにしゃべるかがカギということになります。
2007年03月10日
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マイク・ホンダ下院議員により提出された戦時慰安婦の人権に関する決議案が話題になるようになって以来、韓国系の人たち(ほとんどは在北米韓国人)と、この問題について対話をしてきましが、書き込みも多く結構盛り上がっています。特に、先日の安倍総理の発言が報道されてからは、スレッドも三つに増えました。話の中身については、だいたい皆さんの予想される範囲に収まる内容だと思います。特に目新しい情報はありません。際立っている点と言えば、1.彼らの主張の根拠は吉見義明教授の説を伝える報道、同教授説を引用した書籍が多い。2.その内容を最大限慰安婦の方々の利益になるよう解釈しようとする。3.ぼくのことを日本人であるとは信じずに、韓国人か韓国系アメリカ人の掲示板荒しに違いないと何人ものメンバーが確信している。韓国人Chinilpa(親日派)なのだそうです。(てっきりチンピラよばわりされているのだと思ってましたが、チニルパでしょうか、チンイルパでしょうか。確かにシンニチハに近いですね。)の3点でしょうか。もちろん、国連の報告書、慰安婦輸送の証拠写真、慰安婦たちの証言、フィリピンやインドネシアや台湾や中国における同様の事例など出てきましたが、それほどしつこくは言ってきません。中には「証拠がないというから証拠を示しているのに、一々すべてに反論するとは何事か!」と一風変わった主張をなさる方もいらっしゃいます。第3番目の「韓国人、韓国系アメリカ人説」については、いくつか要因が考えられます。第一は、言い争いばかりではなく、できるだけ親和的ムードも醸成できるようにと、韓国人を持ち上げる発言を所々に散りばめていたから。(韓国人に間違われるとは光栄だとか、国際的韓流スターの登場とか、有名ブランド・有名企業などへの言及など)第二に、「広島長崎での原爆の証拠はない」「北朝鮮が核を打ち込めば皆が喜ぶ」「日本人女性を辱めてやったた」などの挑発にのらなかったから。(「それで構わない」「いつでも打ち込んでよい」「好きにしたらよい」など)第三に、韓国併合の合法性や効用に言及したり、朝鮮人が苦しんだ面もあったろうが併合なしにはもっと苦しんでいたに違いないと併合の正当性を訴えたから。またパクチョンヒ・ブランドは今日でも通用するし、親日派なしには今日の韓国経済はなかったと主張したから。第四に、朝鮮日報を何度か引用したから。他にもあるかもしれませんが、大体この四つの理由で、ぼくはChinilpaになってしまったようです。予期せぬ印象を与えたり、意図しない解釈が出てきたりと、コミュニケーションを制御するのは難しいですね。そして、これは先日の安倍首相の発言にも当てはまります。(つづく)
2007年03月07日
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2008年の大統領選関連のニュースを2本。以前このブログで、共和党の候補者は意気消沈している共和党支持層に対し、彼らを奮い立たせるような強いメッセージを早く出さなくてはならないと書いたのですが、10月前くらいに出てきそうだと言うニュースです。元下院議長だったニュート・ギングリッジ氏が立ち上げた組織を通じて、51万人にも及ぶ市町村、州政府、連邦政府で働く公務員たちから知恵を集め、アメリカが抱えている最重要課題への解決策をまとめ上げるという企画。ギングリッジ氏がそのメッセージを引っさげて、大統領選に名乗りを上げるかどうかはまだ分かりませんが、出馬しても当選は難しそうです。強烈なリーダーシップを発揮する人なので熱烈な信奉者がいることは確かですが、彼を嫌悪する人、怖がる人がかなりいるためです。最近の世論調査では、「どんな状況においても彼に投票しない」と言う人の割合が調査対象者の3分の2にまで達しているそうです。秋口に発表される解決策は、他の共和党候補者の役に立てばよいと思います。March 02, 2007ダラス・モーニング・ニュースBy Carl LeubsdorfMeanwhile, Mr. Gingrich is seeking, through an organization he created called American Solutions for Winning the Future, to develop "real, significant solutions to the most important issues facing our country" by enlisting the cooperation of 511,000 local, state and federal officials. His effort will conclude with a nationwide workshop Sept. 27, the 13th anniversary of the Contract with America, which set the agenda for the 1994 GOP capture of the House.もう一本は、ヒラリー陣営の資金調達力に若干の疑問を投げかける記事。第二次クリントン政権で選挙参謀、共和党の上院院内総務を務めたロット上院議員の政治顧問をしていたディック・モリス氏によると、先月、ヒラリー陣営はメーリング・リストを通じて百万ドルを調達しようとしたのですが、たちまちに集まるだろうとの予想に反してやや苦戦していたと言う話です。噂されているほどの資金調達能力はないかも知れないとモリス氏は見ています。一方で、オバマ陣営は、一度の資金集めパーティーで50万ドルを集めたそうです。これはオバマ陣営にしてみれば上出来なのでしょう。ただ、どうでしょうか、資金集めパーティーには準備等にある程度コストがかかるのに対して、Eメールでの資金集めのほうがはるかに効率がよいことは間違いありません。クリントン家の政治マシーンがどんなものなのか、どれ程の影響力があるのか今後が見ものです。February 27, 2007By Dick MorrisSix days ago, the Clinton campaign started a campaign to raise $1 million in one week from the “grass roots.” On Day One, Bill Clinton sent an impassioned e-mail to all of the subscribers on HillaryClinton.com asking for contributions. On Day Two, James Carville sent a second e-mail asking for money for the urgent fight against the unnamed attackers who were ready to pounce against Hillary. Then, yesterday, on Day Five, Madeline Albright was dragged in to make yet another pitch.On Day Six, the campaign has received slightly more than $800,000. That’s a lot of money, but it doesn’t suggest that the Godzilla list is so great. The money is not pouring in. One would have expected Clinton to quickly and easily surpass her goal. She didn’t.By contrast, at a Cincinnati fundraiser for Obama yesterday, organizers brought in almost half a million dollars.
2007年03月05日
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最近の北米系の掲示板はあまり盛り上がっていません。、去年の中間選挙以前からそうだったのですが、共和党支持者、対テロ強硬論者たちからの投稿が減っているためです。どこの掲示板でも参加者がけんか腰になるときが一番活発になるものですが、皆さんご存知の理由によりブッシュ政権支持者に元気がないため、なかなか場が盛り上がりません。このあたりに選挙民の心理も反映されるので、現状は共和党にとって好ましくなく、2008年までこの状態が続くようなら大統領選挙は厳しい結果となりそうです。さて、あるインタビュー番組の中で、ビル・クリントンが過去の大統領選挙を振り返って面白い指摘をしていたので、それを紹介します。次の大統領選を観察する上で重要なポイントとなるかも知れません(もちろん、ならないかも知れません)。92年の選挙のとき、南部の小州、アーカンソー州の知事だったビル・クリントンにはあまり注目は集まっていませんでした。クリントン氏はこの時のことを振り返って、自分はなめられてたと言っています。だから他の候補者陣営からあまり攻撃を受けなかったと言うのです。特に共和党は、彼のことを間抜けとは思っていなかったものの、単なる「いいやつ」だと見ていたようで、そのうち一発ガツンとやって腕の一本もへし折ってやれば、ひっくり返ってもう立ち上がってこないだろうと甘く見ていたのだそうです。結局、それがクリントン候補にとってはプラスに作用したということです。一方、2000年の大統領選では、今度は民主党がテキサス州知事であったブッシュ候補を甘く見たと振り返っています。要するにジョージ・ブッシュが、政治的インテリのイメージから外れていたために、アル・ゴア陣営は彼のことを「間抜け」だと軽く見ていたわけです。クリントン氏も、自分が大統領のときに65%の高支持率を誇った政策、そしてそれを引き継ぐアル・ゴア陣営、これに対抗できるような政策を共和党陣営が打ち出せるわけがないと確信していたようです。ところがブッシュの演説を聞いて彼は驚きます。ブッシュ陣営は、65%の支持を集める前政権の政策に対抗するのではなく、これを自分たちの政策に取り込んでしまいます。つまり、「自分たちも同じことをやる。ただしクリントン政権と違うのは、自分たちなら同じ政策を、減税しながら小さな政府のもとでやれる。どうです皆さん、こっちの方がベターでしょ。」と言い出すわけです。そして後は民主党前大統領のセックス・スキャンダルを徹底的に攻撃して民主党は信用ならないとのキャンペーンに大量の資金を投入していきます。あのクリントンにしてからが、まさかこんな裏技が飛び出してくるとは思っていなかったのでしょう。もちろんそんなうまい話があるわけないのですが、キャンペーンとしては天才的だったとクリントンは評価しています。追記: 実は、相手方の政策を取り込んだと言う点ではクリントンも同じです。彼も92年の大統領選では共和党の政策をかなり取り入れて、民主党の中道路線を開拓し、無党派層の支持を得て大統領に当選しています。すぐにゴア陣営には、ブッシュは相当なやり手だから注意するようにアドバイスしたそうですが、結果的にはアル・ゴアは選挙に敗れてしまいます。追記:ちなみに選挙戦術にふれておくと、ブッシュ大統領の選挙戦を主導したのは、カール・ローブ上級政治顧問です。彼の選挙手法は、1.共和・民主が拮抗している選挙区においては、両党の支持者をできるだけ分極させる。2.すると勢力は50対50になる。3.あと1%の票を上乗せできれば選挙に勝てる。4.そのためにキリスト教右派の組織力、動員力を使って票を掘り起こす。であったと言われています。この手法で共和党は次々と接戦をものにしていきます。(※先の中間選挙ではこの手法は機能しませんでした。)2008年の選挙でも、今は軽く見られている候補者があんがい勝ち残ってしまうかもしれません。ヒラリーとオバマが争っている間に、二人の中間に位置取りしているジョン・エドワーズ前上院議員なんかが抜け出してくる可能性もあります。
2007年03月01日
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