いきいき宋休記

いきいき宋休記

2008年06月21日
XML
カテゴリ: エッセイ・詩画

 娘の小学校PTAによるバレー大会で、アキレス腱を切断したことがあります。思いがけない出来事で、病院に行ったその日に入院でした。一週間後に自宅で計画していた集まりを急きょ中止せざるを得なくなり、入院した夜、病院から中止の電話をかけました。

 以前の私だったら、予定通りに行かないことにアタフタとしたでしょう。しかしその時は、何でも前向きに体験しようと思っていましたので、入院の時にしか出来ないことをやってみようと、変な話ですが好奇心でわくわくしていたところもありました。

 最初に試みたことが手術の時でした。切り開いた手術の部分を実際に見て、私がどのように反応するか試してみたかったのです。冗談を言いながら看護師さんに無理にお願いして鏡を持ってきてもらい、患部を見ることが出来ました。しかし看護師さんの配慮から、ほぼ手術が終了し、縫合する一歩手前のときでした。

 車椅子に乗ることも出来ました。退院前に支払いのお金を用意しようと、病院前の銀行のキャッシュサービスに行きました。すると坂がきつくスロープがあったのですが、ドアを開けるとき、車椅子の人にとっては余裕がなく無理な構造になっていました。多分、車椅子に乗ったことがない人が設計したのかもしれません。

 実際にアキレス腱を切断して分かることがありました。何でもそうかもしれませんが、実際にその身になってみないと本当のところは分からないようです。歩けなくなって初めて、自由に歩けることの有難さをしみじみ感じました。思いがけない出来事でしたが、いろいろと考えさせられる良い機会でした。

 段差が多く、狭い家の中では松葉杖が不便でしたので、急な用事のときは這っての移動でした。そのようなときに生まれてきた文章があります。



氣迫

あるけなかったら
はっていけばいい
はうことができなければ
こえにだせばいい
こえがでなければ
みぶりてぶりでもいい
それができなければ
根氣よく
おもいつづけるのだ




 ものは考えようで、新しい体験としての前向きな入院もあるのです。わざわざケガをして体験出来ることでもありません。歩けないのですから、歩かなくても出来ることをやればいいのです。そのようなとき集英社から題字と挿画をかく仕事が入ってきました。うまく出来ているようです。

 考え方を変えれば、何があってもチャンスなのです。後日、小学生を前に講演したとき、松葉杖がいい話の材料になりました。過ぎてみれば楽しい思い出です。






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年06月21日 09時57分31秒
コメント(2) | コメントを書く
[エッセイ・詩画] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: