そんなワケで、ジョン・エントウィッスル・バンドのDVDを見た。99年のライヴで、44分と短いのが残念だが、フー以上にハードロック、って言うよりメタル色が強いライヴが見れる。 選曲には不満が残る。冒頭のHorror Rock以外は全てフーのナンバーで、しかもラスト3曲はLive at Leedsからの選曲で勿論カヴァー。やっぱりMy WifeやBorisは勿論、同時期のライヴではやっていた筈のMy Size、Too Late The Heroなども聴きたかった。(Left For Live DeluxeというCDではこの辺の曲を含むほぼ完全なライヴが聴けるようだ) それから「いい年したメタル親父」って風情のバンドメンバーにも不満が。スティーヴ・ルアンゴー(Dr)にはジョンも全幅の信頼を寄せていたようだが、残念ながら彼のドラムは手数に走ってグルーヴが乏しい。大量のフレーズを詰め込むことに専念するサイモン・フィリップスに近いタイプのドラマーだ。特にTrick of the Lightのイントロでバラバラになるあたりはツラい(すぐに持ち直すのは流石だが)。 ヴォーカルは主にギターのゴドフリー・タウンゼンド(ピートとは無関係)が担当、Horror RockとTrick of the LIghtのヴァース、Summertime Bluesの2ndヴァース(あとは同曲とSuccess Storyの「あの声」!)ではジョンが、Trick of the Lightのブリッジをルアンゴーが担当する。タウンゼンドは結構ロジャーに似せた歌い方が出来るシンガーで、Real Meなどでは殆ど違和感を感じない。その上ギターも結構ピートをコピーしていて、笑える。そうじゃない部分ではやっぱりメタルじみてしまうのだが。
やっぱり見どころはジョンがベリベリとソロを弾き倒すところで、「サンダーフィンガー」とはむしろプレイのスピード、荒々しさよりこの「音色」を含めた上での表現と思えてしまう。歪みすぎなんだけど、許せてしまうのは「彼がジョン・エントウィッスルだから」の一点に尽きる。俺はミーハーなのだ。The Real Meは勿論、Trick of the LightやShakin' All Overではルアンゴーと息の合った掛け合いを聴かせる。