2011.03.24
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 あれだけロッキン・オンが推していて、リリース当時に知らずにいられるわけもなく。89年の段階ではまず記事として、名前だけ知った。当時ガンズン・ロージズに夢中な高校生は馬鹿なので「名前からしてストーンズとガンズに影響受けたようなロックンロールバンドに違いない。きっと格好良いぞ」と思っていた。あのルックス見てどうしてそう思ったのかは知らないが。

 ある日、テレビ神奈川のミュージック・トマト・ワールドを見た。水曜日は伊藤政則が横浜そごうの地下から生放送でVJをやっていて、当時自分がヘヴィメタル好きだと思い込んでいた俺はこの番組をよく見て、「なんでメタル好きなのにあんまり楽しくないんだろうな」などと、死ぬほど頭の悪そうなことを考えていたのだが。馬鹿なのはやむを得ない。
 水曜日はそういう形式なのだけど、たまに政則が休むと代理として大貫憲章がVJを担当していた。ところが、大貫は正則目当ての客層に全く配慮することなく自分好みの、当時の最新UKシーンの楽曲を流しまくっていたのだ。勿論俺も、気付けば大貫が代理で出る回を楽しみにするようになっていた。当然だ。こっちの方が遙かにセンスいいんだから。

 さて「ある日」に戻ろうか。そのある日、大貫がこのバンドを紹介した。聴いてみたかった俺は即座に反応、ビデオをセットしたね。そこでプレイされたのがShe Bangs The Drums。

 「おおっ!・・・?」

 勘違いした頭の悪い高校生なので仕方あるまい。想像していたストーンズ風のR&Rは影も形もなく、そのサウンドはむしろビートルズの系統。そして淡い画像と呼応するようなベールのかかったような音像。俺が期待していた音とは違ったこと、そしてソレは俺が今まで聴いたことの無いようなサウンドだったこと。正直、コレをすぐに受け入れたとは言えなかった。だから俺は89年にはロージズのアルバムを買うことはなかった。

 しかし、大貫はその後もI Wanna Be AdoredやFools Goldを番組でかけた。どちらもすぐにはピンと来なかったが、ビデオに撮って繰り返し見るうちに、いつの間にか俺の内側にすっかり入り込んでいたのだ。

 結局、アルバムを買ったのは多分翌年の後半くらいだったと思う。多分中古で、アメリカ盤を手に入れたんじゃないかな。



 遂に来た。アルバムを通して聴いたら遂に来た。US盤はUKオリジナルに2曲が追加されたヴァージョンで、ロージズ側の意向とは違った曲順ではあったが、重要なのは俺がこの13曲を聴いた、という事実だ。
 勿論、Made Of StoneやA Am The Resurrection、Sugar Spun Sister、Bye Bye Badmanなど、アルバム全曲の素晴らしさをここで一気に語ってしまってもいいのだけど、やはりどうしても言っておかなければならないのは、本来ここに収まっていないはずの曲のことだ。

 そう、このUS盤にはあの永遠のアンセム、Fools Goldも含まれていたのだ。しかも大貫がテレビでかけたエディットヴァージョンの倍近い長さ、9分53秒の恍惚の時。あなたの命は残り9分53秒です、といわれたら多分この曲を聴くだろう。

 いや、いくらなんでもソレは多分嘘だろう。





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Last updated  2011.03.24 20:27:14 コメントを書く
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