多分最初に聴いたのは従弟のテープに入っていたMove Mountains。でも俺にとって決定的だったのはアルバムDoubtと、シングルのInternational Blight Young Thing。
音楽学校時代の仲間と組んだバンド、センシティヴ・センムズはリーダーの「専務」脱退に伴い自然消滅しかかっていた。が、ギターのKが連れてきた、彼の旧友をヴォーカルに迎えて再始動したのがSIN Creationである。バンド名はEcho Back Terror→EB Noijectionなどを経て、俺とKの案を合体させたSIN Creationに決定した。 このバンドを始動させるときに、サウンドのひな形になったのがジーザス・ジョーンズだった。大雑把に言えば彼らのエピゴーネンだった、と言ってしまってもいいかもしれない。ただ、ヴォーカルのJが持ち込んだセンスが適度にずれていたからそこに留まらず、それなりにオリジナリティのあるバンドになっていたと思っている。
後に「デジロック」なるムーブメントが登場したとき「そんなの、要するにジーザス・ジョーンズじゃん」と思ったのだけど、要するにそういう音だ。多分、根っこはパンクなんだけど、ポップなメロディ(但し引き出しは少ない)と、サウンドの味付けとしての打ち込みやサンプリングのバランスが凄く良くて、先駆者だったポップ・ウィル・イート・イットセルフや後輩格に当たるがそのサウンドを嫌々やっていたというEMFよりも、コンセプトとしては成功していたと思う。アメリカではEMFの方が売れちゃったんだけどね(笑)。 そのバランスが頂点に達したのがこの2ndアルバム。ビートルズのBirthdayを引用したようなドラムから始まるInternational Blight Young Thingのキャッチーさにはもういきなりやられた。そうだ、コレも大貫憲章がかけてたんじゃないかな。シングルのReal Real RealやWho? Where? Why?、そして最大のヒットになったソフトなRight Here Right Now。どれも凄くポップで、しかもダンサブル。 アルバムトラックも(稚拙な)テクノジャズといった味わいのWelcome Back VictoriaやパンキッシュなTrust Me、そしてスピリチュアルなBlissed(ライヴでは必ずエンディングだった)など、全曲の粒が揃っていて、何度聴いても飽きなかった。
SIN Creationのメンバー揃ってライヴを見に行ったこともあった。3rdアルバムの時のツアーで、このアルバムはテクノサウンドに偏っていてバランス的にはイマイチ(特に今聴くと)なんだけど、当時は「ジーザスが凄いことやってる」と興奮したと思う。ライヴは思ったよりパンクだったけど(笑)。