2011.06.19
XML
カテゴリ: その他の音楽話
 いまだによく見かけるけど納得のいかない論調が「80年代のキンクスはヴァン・ヘイレンがYou Really Got Meを採り上げたのに刺激を受け云々」って奴で。確かにまあ、この時期のキンクスはアメリカ市場を見ていた事実もあるし、ハードロック的なサウンドにシフトしていたのもまた事実。

 だけどね。
kinks_stateofconfusion.jpg
 あの「ノリ」は絶対所謂「ヘヴィメタル」の文脈とは全く違ってることはこの時期の演奏をちゃんと聴けば解るはず。そう、あの疾走感はどう考えてもパンクの影響だ。勿論ジャムのDavid Watts、プリテンダーズのStop Your Sobbingなんて流れがあるのも間違いないけど、やっぱりそのムーヴメントそのものに刺激されて出てきたのがこの時期のノリだと思うんだ。

 特にAll Day and All of the Nightのスピード感。先に書いたけど、実は「疾走感」ってのはパンクや、そのルーツたるビートミュージック、ロックンロールの持ち物であって、ヘヴィメタルの文脈にはこの、どっちかと言えば前ノリの「突っ走っていく感じ」は基本的に、無い。同じテンポのパンクとメタルを聴き比べれば簡単に解る。例えば(変拍子の部分を抜きにしても)メタリカのMaster of Pappetsに「疾走感」は感じないでしょ。例えが悪いかな。
 でもね、メタルの人は基本的に上手いし、重い方を目指してるからノリは安定するし、後ろ気味のノリになるわけ。パンクは下手だから早くしようと思うと前ノリで突っ走って歯止めが利かなくなる。そこが違い。

 で、キンクスのノリは当時の時点で既に20年選手のベテランにもかかわらず、前ノリのパンクなワケ。そこにデイヴのやけっぱちコーラスが乗るもんだから・・・いや、レイのヴォーカルもかなりやけっぱち臭いし。このやけっぱち感もメタルにはない。メタルの人は叫ぶけど吐き捨てない。彼らは真面目だから。

 実は同じ時期、結構前ノリのパンクになってしまっていた20年選手がいて、それがなんとローリング・ストーンズだったりする。チャーリー・ワッツはかなり突っ込む。ジャズドラマーのくせにロック叩くとパンクになってしまうあたりがチャーリーの魅力なんだよね。

 閑話継続。この方法でパンクかメタルかを見分けることが出来て、そういう意味でやっぱりモーターヘッドやガンズはメタルじゃなくてパンクに近い。ビートにもヴォーカルにもやけっぱち感があるでしょ。まあ、メタルに分類されがちな程度には安定してて完全に前ノリじゃないのが微妙な線なんだろうね。

 そういったキーワードを踏まえた上で、State of Confusionのジャケを見れば彼らがいったい何者に対してシンパシーを抱いていたか、解るだろ?





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2011.06.19 19:51:59
コメントを書く
[その他の音楽話] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

×

Free Space


the MDK'sのサイト
【お知らせ】
infoseekの無料ウェブサイトサービス終了に伴い一旦MySpaceに「仮移転」することになりました。正式な移転先が決まったらMySpaceまたはこのブログで発表します。
ブックマーク、またはリンクしてくださってる方は一時的にMySpaceの方に
変更お願いします。

minoradio
minoradio4.jpg
写真ブログ
having my picture taken
Twitter

Calendar

Profile

D♂ka

D♂ka

Comments

俯せ蛙@ Re:Love 45(10/23) ICEのBABYMAYBEにも似てます…
もこな@ Re:ザ・ゴールデン・カップスのすべて(06/29) 私は逆の入手経路で本日画報を手に入れ、…
HOPE@ Re[2]:Party Chambers(05/26) ご返信ありがとうございます! そうなので…

Archives

2026.10
2026.09
2026.08
2026.07
2026.06
2026.05
2026.04
2026.03
2026.02
2026.01

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: