京都・西陣の織物に魅せられて


この緻密さ、繊細さ、色使いの見事さ...
感嘆とともに、京都の歴史が育んできたもの、歴史に裏打ちされた確かさの証、
新しい素材・技術を取り込みながら、なお、古くならないものの凄さ。
本物であること、歴史を超えて賞賛されるものの凄さを、鳥肌の立つほどの
感動を持って、日本の伝統的な美を心に刻んで置きたいと思う。

今はプラチナや金の箔を糸として用いて、光輝く織物が出来上がるという。
だが、西陣は華美を抑え、品の良い柔らかさを追求している。
この品の良い美学こそが、西陣であり、古来の奥ゆかしい日本を象徴しているの
だろうと思う。
美しく煌きを持ちながら、なお、品良く留まりて、内から滲み出る美しさをも、
表現していく。

神の手を持つ匠の技ならではの一品。
『源氏物語絵巻』は絶品だった。
きっと千年後も、その輝きを失わず、多くの人々を魅了し続けることだろう。

西陣は新しいものを取り入れながらも、伝統を重んじ、千年先を見据えて、
日本文化を支え続けていく...

本物に出会うと、心の深い所が波打つような感じがする。
私も何か触発されて、人生にひとつくらい本物と言われるようなものを創り出したくなる。

京都には何人の神様が降臨していらっしゃるのだろうと思いながら...
私も神の恵みを受けたいと思うのである...

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