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2010年01月15日
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カテゴリ: 北朝鮮問題の分析
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北朝鮮の統制手段というのは、物質的刺激と精神的刺激である。それを適度に混ぜ合わせて適用して、人々を拘束して置くのだが、以前の金正日政権は住民統制と管理方法として、精神的な刺激を多く利用した。実例としては、金日成・金正日親子は、北朝鮮の社会を基本階級と改造対象に分類して置いて、人々が基本階級に執着するようにした。北朝鮮では基本階級と改造対象の差別が激しかった。同じ罪を犯しても、基本階級は許されるが、改造対象は許されることがない。

基本階級強調の効果として、以前の北朝鮮の社会では、労働党入党運動が超人間的に展開された。もちろん、「忠誠心」が労働党入党の前提だが、住民の間では、労働党入党が優劣を評価する実力戦だった。力が強い人は力で、技術のある人は技術で、お金のある人はお金で、甚だしくは女性達は党幹部たちに性を捧げたりもした。昔の北朝鮮社会で、党員証は人々の未来を保障する保証小切手のようなものだった。
北朝鮮の社会で熱狂的な入党運動が盛んだった頃が、金正日政権の全盛期だったと言える。人々は党員になる為に、犠牲と献身を厭わなかったし、金正日政権はそれを利用して、政治的、経済的な「成果」を収めた。北朝鮮の社会で狂信的に「党員になること」が消えたのは、90年代半ば、多の人々が飢え死にした大餓死時代だった。生きていくのが大変な人々にとって、「党員になろうとする努力」は贅沢なことだったし、その上、その時期の政権と労働党に対する人々の不信と不満は、極致に達していた。その時期、普通の人なら誰でも、金正日と労働党の実体を疑わざるを得なかった。

北朝鮮の社会で、偶像のような絶対的な実体として君臨した金正日政権は、90年代半ばから、北朝鮮住民たちの認識の中で、絶対的ではなく相対的な実体へと下落し始めた。徹底的に集団主義的だった北朝鮮の社会は、終に個人的な性向へと変換して行った。金正日にとって各機関を通じた強力な住民弾圧も、自らの重要な生存カードだったが、それも万能ではなかった。弾圧を強化するほど住民たちはそれに反射的な適応を示した。ここで言う「反射的な適応」というのは、金正日政権が強力な弾圧をしても、人々は萎縮しないということである。弾圧に相応した人々の対備策も、正比例して整えられるということである。

金正日政権は酷いが、それに対応する住民たちも酷くなった。今、北朝鮮住民たちは体制の機関を対象に、嘘をたくさん言う。簡単に言ったら、しっかりと2つの目で見ながら追求しても、住民たちは「違う」と主張する。一言で言って、金正日政権立場から見ると、北朝鮮住民たちは言葉が通じない人々になってしまったのである。本当に政権の統治が、限界点、終着点に至ったと考えなければならないだろう。

2.金正日政権が以前、政治犯収容所を利用した残忍な人権染躪で体制を維持していたが、それも今は限界点に到達した。政治犯収容所は対外的に、多くの非難を浴びる反作用の実体でもあるが、対内的にも多くの副作用を生む。北朝鮮でも住民たちの反金正日感情の理由の一つが、金正日が政治犯収容所を作って、人権染躪を日常茶飯事のようにするということである。金正日政権も政治犯収容所と残忍な人権染躪が、自分たちのイメージを悪化させているということを知っている。

今、金正日政権は人々を捕まえて、政治犯収容所に送る問題について、かなり慎重になった。何年か前だったら、絶対に政治犯収容所に送られたような人々も、今は労働教化所に行かせたりする。特に、政治犯収容所に人々を捕まえて送る作業は、必ず夜中、速かに、隣人も分からない内に進められたが、それは金正日政権も住民たちの視線を意識していたということを物語っている。それに、北朝鮮住民全てを政治犯収容所に閉じ込めることはできない。

3.北朝鮮体制は、世界で最も強い独裁体制であると同時に、最も腐敗して、無政府的な政権である。金正日政権が腐敗して無政府的な政権になった理由は簡単である。それは、金日成・金正日親子が北朝鮮の社会で、権力を絶対的なものに作り上げたからである。批判勢力や相対的な勢力が排除された絶対権力は、腐敗するしかない。今、北朝鮮の社会で権力階層は、住民たちの糾弾の対象である。



4.金正日政権の今回の貨幤改革は、手中に握られた最後のカードである。北朝鮮の社会で今回進められた貨幤改革の話は、10年前から提起されていた。前代未聞の貧困と共に、北朝鮮社会が崩壊しながらその過程に発生したことが「非社会主義」である。非社会主義というのは、一言で言って、資本主義的な生活方式である。90年代末から、北朝鮮の社会には極端な貧富の差が現われ始めたが、ここで金持ちは、資本主義的な生活方式を素早く取り入れた非社会主義者たちであった。

当時、体制に忠誠するいわゆる社会主義者たちは、北朝鮮社会の崩壊を心配して、収拾方法として貨幤改革を挙論したりもした。彼らはロシアの貨幤改革を模倣しなければならないと主張したりした。彼ら(彼らの言葉を全て信じることは出来ないが)によると、ロシアで当時、共産党の書記だったエリツィンは、貨幤の価値を下落させる方法として、社会の不安定と貧富の差を牽制したと言うのである。元来、10ウォンだった労働者たちの月給を100万ウォンにあげる方法で、何年間もお金を蓄えた新興金持ちたちの100万ウォンを、労働者たちの1カ月の月給価値に切り下げたことが、ロシアでエリツィンが行った貨幤改革だと言う。

北朝鮮で今回進められた貨幤改革は、10年前に狂信的な忠誠主義者たちが挙論した貨幤改革の主張と、完全に一致する。貨幤改革の時期がなぜ今なのかというのが疑問なだけで、貨幤改革は金正日政権がかなり以前から準備してきたカードだというのである。金正日政権の立場から見たら、今回の貨幤改革は大きな効果を期待した決定的なカードだった。ところが貨幤改革を施行した後の北朝鮮社会は、混乱だけが増加している。貨幤改革が起こした混乱を解決するカードが必要だが、現在の金正日政権にはそれがない。

今、金正日政権には手中のカードがない。今後、カードを新たに作らなければならないのだが、その新しいカードというのが外部からの支援と言える。中国、アメリカ、韓国から支援を貰って、それで体制安定用カードを作らなければならないのが、今の金正日の境遇である。最近、金正日の訪中説が流れているが、それも金正日の新しいカード作りだと言える。






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最終更新日  2010年01月15日 08時52分37秒
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