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福澤諭吉の『学問のすゝめ』の中で「一身独立して一国独立する」がある。
私の好きな作家である司馬遼太郎の作品で坂の上の雲が始まった。秋山兄弟の兄が尊敬する福沢諭吉の 一身独立して一国独立する を弟に話すシーンがありその言葉を久しぶりに思い出す。
一身独立について現在の企業においても私は大変重要であると思っている。何事も個人が責任を全うする、個々の独立した人の集まりが会社であり、社会であり、国家であると思っている。
私たちは今展望の無い社会と直面している。巨額な財政赤字と共に、医療・年金・福祉・雇用・・・・・等全てが読めない。
特に地域経済のこれからが非常に心配。民主党の事業仕分けの重要性も判るが・・・・長期戦略に欠けるとの批判もある。マニフェストで約束した農家の個別補償については集票目当てで全くお粗末としか思えない。 日本の食糧の中で受給率が100%の米作を中心とした全ての農家に対しての個別補償で、米が余っているにもかかわらず、その他の作物への転作による補助金がカットされてその費用の付替えに過ぎない。
私が農業を始めて気づいたことであるが。農業は産業の中で最も難しいものだと感じている。最近自治体も新規就農者の増加に取り組んではいるが実効性には程遠い。
何故農業は難しいかと私なりに考えると。
個人経営が主体で零細であり、毎年ある程度の収入が無ければ生活が出来ない。 自然が相手であり良く言えば経験であるが現実には失敗の積み重ねである。また個人経営であるがゆえに病気・入院等健康障害で営農が不可能となる。
さらに総合力が求められる(経済力・気力・知力・体力・忍耐力・実践力等々) 農機具等の経費が大きい。 国民年金加入者が殆どであり、将来の受給金額が少なく生活が出来ない。
親は子供には自分と同じような苦労をさせたくないと思っている人が殆ど・・苦労の無い職業は無いが努力や苦労に対する対価の少ない農業を後継者として選ぶ人は少ないと思う。
先人から受け継いだ農地も自分の代で終わりにしても良いと思っている人が殆どでほぼ絶望的な感がある。
最近は新規就農者への指導や補助金等の対策も自治体に於いては実施しているところもあるが将来に向けての長期戦略が無い。このままでは地方は崩壊し住民全てが最低生活保障が出来ない状態になることを懸念する。
農地の保全は環境保護はもちろん、下流域に住む人々を自然災害から防ぐ大きなダムの役割を果していることも理解してもらう必要がある。
長期的には農業を一つの産業として成り立つ政策が必要であるが、人は必ず病気をする事を念頭に、それでも安心して就農が出来る組織が必要で、それは個人ではなく企業として経営が出来る制度であると思う。しかし、企業として成り立つまでには相当な資金と時間が必要であり、さらに国民からの理解と支持が必要である。
しかしながら地方の現状は5年後が読めない状態まで深刻化している。私はその繋ぎ期間として、年金受給者を主体とした集団による法人化を目指すほうが現実的な手法だと考える。
定年を迎え、都市には田舎での生活を希望する人も憧れとしては多いと思う。当然憧れとは程遠い現実ではあるが、 年金に補填する程度の営農集団を作り法人化する。事業に国や自治体が補助金を与えて産業として成り立つ足場作りが必要と考える。
明治維新以来今日の繁栄を築いた官僚の影響は大きい。高度成長期には問題にはならなかったがその間に政治家が官僚任せにしたことが今問題視されている。
民主党は政治家主導と言いながらその実力も判らない・・・政治家は次の選挙の事しか考えていないのも事実。地方区で約束したことも一部の実力者の意見で反故にされる。自分たちはその人に託した訳であるのにその通りに出来ないのがくやしい。
一身独立して一国が独立する精神は今こそ必要だと信じている。
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