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ベストセラーとなったこの作品のドラマ化を求め、リリー・フランキーのもとには多数のオファーが寄せられた。 だがリリーは、自らの手で演出したいと切望したドラマ界の重鎮・ 久世光彦 にドラマ化を委ねることにした。久世の情熱に打たれたのと同時に、リリーが久世ドラマのファンであったことがその理由である。
こうしてテレビドラマ版は久世が経営する制作会社・ カノックス が手がけることになり、放送局は フジテレビ に決定した。
演出にあたって久世は、東京キー局では主役経験の少ない 大泉洋 を抜擢。その一方で久世作品には欠かせない名女優・ 田中裕子 を母親役に据え、ほかにも「久世組」の 加藤治子 や 小林薫 ・ 樹木希林 らに声を掛けるなど着実に準備を進めていた。
しかし脚本も完成しクランクイン直前となった2006年3月、久世は急逝した。
一時は制作中止も検討されたが、久世は生前プロデューサーらに対して、もし自分に何かあっても必ずドラマを作ってくれと言い残していた。そこで残されたスタッフは、演出にフジテレビの 西谷弘 を新たに起用することで制作を続行することにした。
「最後の久世作品」という特別な意味合いを持つなかで撮影は進み、 2006年 7月29日 にフジテレビ系列「 土曜プレミアム 」枠で放送することも決定していた。
だが、放送直前の2006年7月、杉本春男役だった元 極楽とんぼ
・ 山本圭一
が不祥事を起こし、同日の放送が中止となった(通常は 映画枠
のため、「 オーシャンズ11
」に差し替え)。
「このままお蔵入りか」とも噂されるなか、フジテレビの 村上光一
社長
は 7月24日
の定例会見で、「(中止は)絶対に無く、今秋をメドに結論を出す」と撮り直しの可能性も示唆した。
そして、杉本春男役を 塚地武雅
( ドランクドラゴン
)に差し替え、杉本が出演するシーンを撮り直して再編集することになった。
こうした紆余曲折を経て、ようやく同年 11月18日 に「土曜プレミアム」枠で放送された。