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2016年07月18日
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カテゴリ: 患者さんとの交流
今日は、過去に何度も書いている50代の女性患者さんの話です。

昨年は、
「凄いよ、凄いよ連発の術後5年目」
という題目で書いています。
昨年が5年目だったから、今年は術後6年目。

また、「僕が君の盾になる」 と言った題目でも書いています。
このブログでは、常連さん。
私とも長い付き合いの患者さんです。


彼女の病気はちょっと変わっています。

ですが、その後の手術後の病理では、間違いなく腹膜偽粘液腫。
再発して手術したら、今度は病理では卵巣癌。
重複癌と言うべきか?
それとも、2つ目の癌と言うべきか?
・・・・実のところ、よくわからないんです。

最初の手術は2010年。
術後、再発予防のTS-1 を3年続けました。
何も問題なく順調だったので、
そろそろTS-1 もお役御免?かと検討が始まり、
じゃ、止めてみようかとなったものの、
服用を中止して半年後に、骨盤内に再発。


腎ろう とストマというお体になり、
4ヶ月もの入院期間がありました。

ですがその後は元気を取り戻し、丸1年が経過。

それが昨年末頃から、腫瘍マーカーが上昇を始めました。
またもや再発?と不安にかられた彼女は、


この時、アバスチンを1度だけ使用。
これが原因とは言い切れませんけど、
消化管穿孔を引起してしまいました。

これまでも長年、抗癌剤治療を行ってましたから、
蓄積されての結果かもしれません。

しばらく自然に穴が塞がるのを待ったのですが、
塞がる気配がありません。

それで腸の穴を塞ぐ手術をすることになりました。
GW前後のことです。

手術前には、何度もメールが来ましたし、
電話でも、何度も話しました。
入院してからは、あの凄まじい痛みから解放されたと
明るい声でした。

食事が摂れないのは辛いけど、
 私にとって、一番辛いのは生きられなくなることだから
 食べられなくても、平気です


そう、彼女はキッパリ言いました。

 「手術、頑張ってきてね」

 「はい頑張ります」

そんなやり取りがあって、いざ手術となりました。
彼女の事だから術後、落ち着いたら絶対に連絡してくると
思っていました。
電話か、メールか・・・必ず私に寄越すって。

それなのに、なかなか連絡が来ません。
何時しか、今日は術後何日目と数えるようになっていました。

しばらくして、彼女は意識が無いまま眠っていると知りました。

想像以上に腸が脆くなっていて、
手術した後、また次の穴が空いてしまったのだとか。
再度の手術となり、そのまま意識がないまま寝ているのだと。

意識がなく2週間が過ぎた頃、
私は、もう彼女は2度と目覚めることはないだろうと
感じ取っていました。
それは、これまでの私の経験がそう思わせました。

もし、このまま彼女が逝ってしまったら。。。
どんなにか彼女は心残りだろうと思いました。

どんな状態になっても、彼女は生きたいと言ったんです。
でも、死を意識して帰れなくなるかも。。。って呟いたこともありました。

大きく揺れ動きながらも、生きたいって言った彼女は
眠り続けていました。

もし、もう生きることが出来ないのなら、
せめて死ぬ前に、やりたいことがあっただろうなぁ。
それが出来ないまま、このまま彼女は逝ってしまうのか。。。
それはダメだ、絶対にダメ。
必ず、また目覚めさせなくては。。。
目覚めてもらわなければ。。。
でも、もう彼女は二度と目覚めないだろう。。。

そんな事を毎日、考えていました。
もう二度と目覚めない・・・
そう思うとやりきれなかったです。

そんな時、ふと思い出した彼女の言葉がありました。

どんなにしんどい時でも、
 笑顔なんて見せられない時でも、
 不思議と、米村先生のお顔を見ると、
 その時だけは、自分でも驚くほど元気な笑顔になるんです
 自分が元気になるのが、わかるんです
 だから米村先生、何時も 元気そうやね って言うんですけど、
 本当は、全然元気じゃないんですぅ


って、嬉しいのか悲しいのか、わかない事を言っていました。
これをそのまま米村先生に伝えたんです。
米村先生の顔を見ると元気になるんですって、
彼女、そう言ってましたよって。
すると、

ふ~ん、じゃ、ちょくちょく見に行こう

意識は無いけど、米村先生がちょくちょく彼女を見に行けば、
もしかしたら、彼女、わかるかも。
元気になるかも。
まさかね、そんなバカなね、んな訳ないよね。。。
あまりにも非現実的な妄想です。

でも、それから1週間くらいして・・・

その彼女本人から、まさかまさかの電話があったんです。
もう、びっくりなんてモンじゃありません

すみません、ずっと連絡もできなくて
 もう、何から話せば良いのか・・・


久しぶりに聞く、彼女の声でした。

 「うん、うん、何も言わなくて良い、わかってるから
 良かった、良かった、本当に良かった」

もう、涙ぽろぽろでした

数日前に意識が戻ったこと。
口に入っていた管が前日に抜けて、
この日から、ようやくこれだけ声が出せるようになったこと。
何が何だか、わからないまま目覚め、
ご主人からの話で、それまでの自分の事態を知ったこと。
そのご主人が、ひろりんがとても心配しているから
電話するように言ったのだと。

兎に角、本人、意識ななかった頃の事は何もわからず、
浦島太郎ならぬ、浦島太郎子さんになってました。

まだこの時は、声はかすれていたけど、
今は、普通に声が出せるようになりました。
テレビを見たり、スマホを見たり、メールを打ったり、
全く摂れなかった食事が一口、二口と食べることが出来るようになり、
それまでの、当たり前が少しずつ彼女に戻ってきてます。
本人が、回復を感じられるようになってきました。


本当にもうダメだと思ってました。
二度と、彼女と話すことはないのだろうと。
実際に、危篤だと家族が呼ばれた事もあったんです。

色々と一人で想像して、一人で泣いてたけど、
まさか、まさかの目覚めです。

しかし。。。
彼女を目覚めさせたのは、
マジで米村豊パワーだったのか

今も、米村先生のお顔を見ると、
元気になりますって言ってる彼女です









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最終更新日  2016年07月24日 21時03分12秒
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