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2025.11.29

歴史から「スパイ防止法」を考える…

カテゴリ：学び

「SeiichiTanimotoチャンネル」の続き。

井田：今の日本に
「スパイ防止法」は必要なのか？
　　　谷本さんのお考えを聞かせてください。
戦争中、
例えばドイツのゾルゲが、ソ連側のスパイで、
それに朝日新聞記者が通じてたことがあり、
「スパイを取り締まるのは当然」
というのが、一般的だと思いますが、
「スパイ防止法」を作らなくても、
やれる法律はいっぱいあります。

『国家秘密保持法』
これは「スパイ防止法じゃないか？」
そういわれてます。
「共謀罪」では『組織犯罪処罰法』
「テロ準備罪」というのもありますが、
そういうものも整備されています。
『重要安保情報保護法』
これは「経済のスパイ防止法」で、
高市首相が、当時
経済安保大臣だった時に作ったものです。
それから日本人が外国に通じて、
これをいわゆる「通謀」というのですが、
それで情報を渡して日本を売ったら、
刑法の「外患誘致罪」
それでも対処できる。
つまり「今ある法律で網羅できてる」

「ではなぜ、スパイ防止法で
　もっときちっとやらなければいけないのか？」

実は日本の中には
スパイがいっぱいいます。
どこの国も互いに盗聴しかけたり、
やりあっています。
独メルケル首相も盗聴されてたとか。

「スパイ防止法」を作っても、
同盟国アメリカ人がそういうことをしたら、
捕まえることができるのか
との問題があります。
捕まえたら「外交問題」となり、
大変なことになる。
なので逆に
「スパイ防止法を作る」と言いながら、
「思想犯罪にまで拡大」
そうなると思います。
それは「戦前の悪法」と言われてる、
『治安維持法』とそっくりなんです。

『治安維持法』ができた当初は、
「共産主義、共産党を捕まえる」
それが目的だったので、
「それならいいじゃないか」とやってましたが、
その対象がどんどん広がり、
「戦争反対論者」「無政府論者」も、
「そういう思想だから」と逮捕され、
拷問されたり、
不法逮捕された人もたくさんいます。
戦後この『治安維持法』はなくなりましたが、
100年たった今も、政府は1度も
「治安維持法は悪かった」と
謝罪してません。

ですからある意味
『スパイ防止法』を今の状況で作ったら、
戦前の『治安維持法』と同じようになり、
最初は「大した事ないですよ」と言いながら、
「反政府的な発言をする人」とか、
どんどん対象を拡大していき、
「言論弾圧されたり、逮捕される」
ということになる可能性が高い。

ですから現行法で対処すべきであって、
『スパイ防止法』を新たに作れば、
『治安維持法』の二の舞になる …
そのことを知っておいてほしい。
政府は全く謝罪してないのですから、
皆さんは『治安維持法』が
どのようなものだったかを
知らないんですよ。

（政府が）隠しているのですから、
そこから勉強していかなければならない…
それが私の訴えで、
『スパイ防止法』はいけないと、
私は考えてます。

※ 以下も参考に…
「巫女ねこちゃんねる」で紹介された、
インテリジェンス専門家の江崎さんの投稿。