とても悲しい答え

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2003年08月23日

　　　彼に質問した。

　　　「うん、電話がかかってきたよ」

　　　彼と、彼のお母さんとは相当変わった関係。
　　　彼いわく、お母さんは彼が何をしていようと
　　　気にもかけないらしい。
　　　電話で話をするのは、自分のことばかりだと言う。

　　　彼は、昔から家族の絆がほとんどない。
　　　お母さんのおじいちゃんおばあちゃんと一緒に住んだり、

　　　かなり、複雑な親子関係みたいだ。

　　　そこで、彼にちょっときつい質問をした。
　　　「子供のころ、家族の絆が強い友達を見て、羨ましいって思った？」
　　　そしたら彼はこう言った。
　　　「羨ましいとかって思ったりはしなかった。
　　　それ（家族の絆）が、どういうものだか知らないしね」
　　　私は、その答えに寂しさと悔しさを感じた。
　　　そして、すごく辛かった。。。

　　　私は、先日、日本に帰って、家族の大切さを再確認した。
　　　母親とは、何にも変えられない愛情を私に注いでくれていると。

　　　でも、彼はそれを感じたことがないと言うのだ。

　　　「あなたにとって、一番近い存在の人は誰なの？」
　　　私は、近い存在と言うとちょっと違うかもしれないけど、
　　　母がやはり、私にとっては大きな存在であり、
　　　私のすべてを受け止めてくれる人だと思っている。
　　　でも、彼にとってもしもそれが違うのであればなんだろうと思ったのだ。

　　　「君だよ」
　　　だった。

　　　なんだか、その答えがただ単には嬉しくなかった。
　　　親でも、兄弟でもなく、血のつながっていない、妻でもない
　　　私が、一番の存在だというのだ。
　　　とても、辛い答えだった。。。

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