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2008年02月03日
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カテゴリ: 杉原理生

いとしさを追いかける

進学のために上京した杜国が、最初に電話したのは高校の先輩・掛井だった。杜国は高校時代、ある目的で掛井に近づき、そして傷つけてしまった。それ以来連絡をせず、1年ぶりの突然の電話で「テレビの配線わかります?」と言って杜国に、掛井は高校時代と同じように優しくて…。「テレビの夜」を加筆修正し、書き下ろし続編を同時収録。

近頃評判の杉原さんの本を読んでみました。本当は先に「世界が終わるまできみと」を読みたかったんですが、まだ手に入れてもいないし380Pもあるらしいので、手始めにこちらを(*^^*ゞ

作家さんのあとがきによると、ぐるぐる悩む男の子と寛容で優しい男の子を書きたかったとかで、なるほどさらっと読むとタチの掛井が思いっきり優しい男で、ウケは・・・悩んではいますが、性格はちょっとねじれています。掛井がなぜそこまで許してしまえるのか理解に苦しむという友人の佐賀に、ウンウンと肯いてしまえるぐらい寛容です。

お話は「テレビの夜」という雑誌掲載分と書き下ろしのタイトル作「いとしさを追いかける」で、お話としては雑誌掲載分のほうが面白く、二人が纏まるまでのいきさつがよくわかります。キーアイテムにテレビが使われていて、ウケ杜国の孤独な心が背景にあるんだということが伺えます。

杜国が掛井を追うようにして近くのマンションに越してきたシーンからお話が始まり、再会した二人は相手の出方を窺いながらの会話を続け、杜国の緊張が伝わってきます。掛井と杜国は高校時代の先輩後輩で、杜国は意図して掛井に近づき距離を縮め、掛井の気持ちを知りながら自分との本当の関係を言わないでいた。

全てが露見し、掛井の卒業で二人の付き合いも終わったはずですが、淋しさが募る杜国はどうしても掛井との関係をやり直したい。そのために掛井に過去を糾弾して欲しかったし、謝罪したいと考えていたが、向けられる目は変わらず優しく戸惑う。

そんな折、不可解な二人の関係に業を煮やした掛井の友人佐原が掛井の代わりとばかりに杜国を追い詰めて・・・という流れです。

続編ではその後の二人ですが、纏まったはずの二人がさらに微妙な関係になっています。優しすぎる掛井にひねくれた自分が釣り合わない気がして、焦る話です。掛井にゲイの友人がいることが動揺に一役買っています。

う~ん、面白い。一読すると掛井はひたすら優しい男なんですが、2度読むと印象が変わりました。頭の中で邪まなことも一応計算しているので、優しさには裏があったのかーなどど。でも好きな杜国を前に長いことすごく耐えていた姿とか、人前では見せないけど二人っきりになった時にはベタベタする姿が意外でよかったです。






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最終更新日  2008年02月05日 14時49分10秒
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