このごろ思うこと

このごろ思うこと

あなたはそのままで完全です 1996年6月



  愛とは誰かから与えられるものだとずっと思いこんでいました。両親から、友人から、恋人から、夫から、子どもから、そして神様から・・・。いつもいつも愛が足りないと、愛してくれる人を捜し求めていました。自分の不安、寂しさ、自分の欠けている部分を他人から埋めてもらう事しか考えていませんでした。そして決して満足することはありませんでした。

  精神世界の勉強を始めて、愛が自分の内にあるとわかった時、本当に嬉しく思いました。自分のハートセンターに愛がいっぱいあるのが感じられ、ハートのチャクラが全開する感覚を味わってから、愛はいつも私の内にあり、ハートセンターに意識を合わせると、いつでもハイヤーセルフとつながることが出来ます。その状態の時、全体と一つという意識に満たされます。人混みの中でも、どこにいても意識を合わせるだけで、安心感に包まれます。

  『無条件の愛』という言葉をはじめて聞いたとき、そんなこと私にはとうてい出来ないと思いました。一心不乱に修行をつみ、我が身の行いを正さないと『無条件の愛』という境地になれないと思ったのです。

 その時、私の中に飛び込んできたのが「あなたはそのままで完全です。あなたの今いる場所が、あなたのいるべき場所。あなたは何かになる必要などないのです」という津留の言葉でした。いつもこのままではだめだ、はやく悟りたいと焦っていた肩の力がふっと軽くなりました。さらに「今のあなた、そして今のあなたのポジションが悟るための一番良い場所なのです」と続きました・・・。

 「わたしは自分の嫌いな部分も含め、ありのままの自分を受け入れ、許し、愛します」と意図すると、生きていくのが楽になり、心が軽やかになりました。

 そして全ての人をなんの条件もつけずに、そのままを受け入れ認めてあげる、それが『無条件の愛』なのだとわかりました。まずは自分のいっぱいあるダメなところを「まあいいじゃないの」と受け入れることが出来ると、人様のちょっとイヤだなと思うところも、すごくイヤだと思うところも「その人にとって、今のその人のあるがままが、宇宙的に見ると一番良い状態なのだ」と思えるようになり、他人を裁かなくなりました。

 私は両親から、個性を大切に、自由にのびのび育てられ「ねばならない」の少ない人だったのですが、結婚した家が「嫁とはこうあるべきだ。世間様に笑われないように生活しなければいけない等々」古い家風の家だったのです。ありのままの自分を受け入れてもらえない苦しみを嫌というほど味わいました。そして身につけたことは仮面をかぶることでした。心を閉ざすことでした。でも私の本当の心は「これは私ではない。私ではない」と叫んでいました。

  今、はっきり解ります。その20年がどうして私に必要だったのか。私が悟るのに一番いいポジションを自分で選択して来たのだと・・・。

 最近電話で色々相談を受けるようになってきました。自分で逃れられないと思っている人間関係で悩んでいる人が多いようです。私はこう思います。何か強い調子で言われたとします。その時「ああこの人は今、こんな表現をしたいのだ」とテレビの画面を見るようにただ見ているのです。でもその時、やわらかく「はい、わかりました」と受け流すのがカギです。他人の思い通りの自分にならなくて良いのです。自分らしくそのままで・・・。

 そういうことを、ある人との関係の中で続けていくと、相手もなんとなく「変だな」と思いつつ、今のままの自分を認めてくれるようになるようです。この生き方が身についてくると、生きるのが本当に楽になります。自分の思いが現実を創っているという経験を一つでもすると自信がついてきて、この生き方で良いのだとわかってきて、そういう経験を多くするようになってきます。皆様もどうかあるがままの自分を受け入れ、愛してみませんか?

 はじめから知っていたのです。全ては自分の内にあったと・・・。思い出しただけです。そして生まれ変わって赤ちゃんのように一つ一つ体験して行くだけです。ただ淡々と、そしてスリリングに・・・・・。

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