たばちゃん♪のいいもん見っけ！

Keyword Search

▼キーワード検索

Calendar

オカリナおんらく教室

New! yossi-2312さん

2011.03.29

私は、ネギ類が苦手です。

ここ数年で
火を通せばなんとか食べられなくもなくなったけど、
それまでは、ホントに食べられませんでした。

それなのに。

うん十年、私の母親をやっている、
うちの母。

「長女はネギを食べられない」ということを
見事なまでに毎回忘れてくれていました。

認知症が始まるずっと前から、です。

冷奴に刻みネギを載せるわ・・・
サラダにナマ玉ねぎを混ぜるわ・・・

もちろん、食べられない私が悪いのですから
文句を言う筋合いはないのですけど、
ここでぶーぶー文句を言えるのが、親子です。

けれどもそのたびに
「あら、あなた、玉ねぎ、ダメだった？」と
しら～っと言われるのがオチでした。

そうやって、数十年、
私がネギ類を食べられない、ということを

とっても不思議なことに、
認知症の症状が出始めてからは
私の分だけ、ネギ類をよけてくれるようになりました。

え？
覚えてくれてたの？

逆にびっくりする、私。

アタリマエじゃない。
私、あなたの母親よ？

えええ？
これまでの数十年は、あなたは私のナンだったのよ？

先日も、アジのタタキをつくるとき、

私の分を取り分けて、別にしてくれました。

そんな母の気遣いに感謝しつつも、
余計なことを口走る、私。

こう言ったらナンだけどさー。

私がネギがダメだ、ってこと、
認知症になってからの方が
ちゃんと覚えていてくれてるよねー？

え？
私、認知症なの？

・・・・・・・！！？？

ええええ？
そこ、認めてなかったのぉ？

というか、
認知症と診断されたことも
忘れてしまったのかもしれません。

迂闊でした。

自分が認知症であると思っていないのなら、
私の言葉は
母を傷つけてしまったでしょう。

その場は軽くごまかしたけれど、
たしかに母の目には
戸惑いが浮かんでいました。

親子だから遠慮なく
ぽんぽん軽口を叩いてしまうけれど。

もっと思いやりを持って接しないと・・・。

おととしの秋、
一時期母の症状が著しく悪化したのは、
私たち家族の母に対する思いやりの少なさ、
母に対する甘えが原因だった、
と私は思っています。

今回の一件では、
自分の浅はかさを改めて反省しました。

喉元過ぎると
ついつい熱さを忘れてしまうんですよね。

ま、なにはともあれ
実家で強制的にネギを食べさせられることがなくなったことは、
ちょっとホッとしていますけど(笑)

ありがとうございます。