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オカリナおんらく教室

yossi-2312さん

2017.01.06

そのとき私は、難解だけれども興味深い学説に、

・・・あ、夢の中で。

お正月に観たドラマの影響でしょうか、
白髪でビシッとしたスーツ姿の吉川晃司さんが、
その学説について熱弁をふるっていました。

そんな中、ザリザリ、ザリザリ・・・
私の頬、額に、温かいけれどもちょっと痛い、刺激が・・・

ああ、こんなときに、妖怪カオナメちゃんだ★

ちゅぅちゃんが、一生懸命私の顔を舐めまくっていました。

え？
ごはん、ですか？

でもさ、寝る前に、猫缶、３種類も出しておいたよ？
まさか、完食したわけじゃないでしょ。
それとも、気に入らないんですか？

そのまま放っておいて、吉川節に戻ろうとしましたが、
耳元でキューキューと鳴っているちゅぅちゃんのおなかの音が
そんな私を責め立てます。

はいはい、わかりましたよ。
どれもこれも、気に入らないのね？

ちゅぅちゃんのリズムから言って、
今日か明日、食べない日に突入するタイミングです。
食べる、というときに、食べさせておかないと！

私は、渋々身体を起こしました。

すると！

ちゅぅちゃんは、私の膝・・いや、正確に言うと、腿に
乗ってしまったのです。

なでなでのご所望です。

ええ？
話が違うじゃん！

アナタ、「おなかすいた」って言って、私を起こしたんでしょ？
私、アナタが「おなかすいた」って言うから、起きたのよ？

これは、「おなかすいた」詐欺だ。
ひどいじゃないの、ちょっと。

時計を見ると、午前２時。
されども、泣く子と認知症と猫には勝てません。

私はしかたなく、寝ぼけ眼のまま、お嬢様に
なでなでを献上し始めました。

だけどね、ちゅぅちゃんだって、猫ではあるけれど
鬼ではないんですよ。

数分間なでなでしてあげたら、自らすっと下りていきました。

起き上がったついでにトイレに行き、
猫食堂を覗いてみると、ほら、ごらんなさい。

私が用意しておいた３皿、手つかず、いや舌つかずのまま
残ってる。

お嬢様は、お気に召さないものは口にいたしません。

これまたしかたがないので、
舌つかずの猫缶はタッパに移して冷蔵庫へ入れ
（↑ これがシロさんたちへの貢ぎ物となる）
ちゅぅちゃんお気に入りの猫缶を２種類、新たに出して、
私はとっとと眠りに戻りました。

頑張ったけれど、吉川晃司さんはその後は二度と
現れませんでした。

あ、キッカワは、どうでもいいんだ（おい）
彼の主張していた学説が、めっちゃおもしろかったのだよ。
もう内容も忘れてしまったけれど。

今朝、起きてみると、新しくお出しした猫缶は
キレイに完食してありましたとさ。

めでたし、めでたし。