ようこそ、ももちやん旅の部屋へ

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白神山地を訪ねる(1)


2003年11月1日(土)

昨年訪れた、世界自然遺産の「屋久島」に続き、ぜひとも行きたいと思っていた「白神山地」。本当は10月半ばの紅葉時期を狙っていたのだが、諸事情で11月頭になってしまった。シーズン最終、冬の始まりである・・・。

白神山地は、秋田県と青森県にまたがる世界最大のブナの原生林である。
今でこそ、世界遺産となったこの地区だが、約20年前にはこの原生林を伐採して林道を作る「青秋林道」計画があった。自然保護協会が、「待った」をかけ、また山を知る地元の人たちも「伐採反対」運動に乗り出し、やがて様々な経緯を経て、林道計画は中止、ブナ林は保護、に世界遺産にまでなった。

 20年前、私は秋田に住んでいて、ペーペーの新入新聞記者だった。秋田県では「ブナシンポジウム」が開催され、青秋林道問題が、問題として勃発し始めていた。結局その後東京に来ちゃったので、林道中止などの大きな動きの時には立ち会わなかったんだけど、「白神山地」はそのころからなんとなく、人事ではない場所であったの・・・・。

 そんなこんなで、世界遺産になった白神山地にぜひいきたい、と思っていたのよ!「新緑の季節がいい」といわれていましたが、善は急げ!

 なので、青森ツアーは、ほとんど白神山地でした。私とこども2人連れて。




いろいろルートやツアーを検討したけど、結局飛行機、宿、車と個別に手配したため、費用はかさんだわ!マイレージや株主優待やバーゲン割なんかをうまく使いたかったが、なんと正規料金で飛行機に。。。(ちょっと悔しい)

 朝、7時45分の飛行機に乗るためにパパに車で送ってもらったけど、なんと3連休とあって、空港、ものすごい人!自動チェックインも長蛇の列!係の人に聞いても「時間までは並んでくれ」の一点張り。並んだけど、見る見るうちに、「搭乗手続き終了」になっちゃったじゃないの~!
 カウンターで発券してもらったけど、こんどは手荷物検査が「優先通路」ですら長蛇の列~!
 おかげで、空港で朝ご飯食べよう計画はなくなりました。おなかすいた・・

 1時間くらいであっという間に到着。東京は雨だったけど、アチラは青空が広がっている。空港周辺の紅葉もきれい~!レンタカーを借りて、とりあえず弘前に向かった。
 弘前には1時間もかからずに到着、弘前城のそばに車を止めて、お城を見に行ったけど、おなかがすいたのでお食事・・・。

 今日の目的地は、西目屋村。1時に「アクアグリーンビレッジANMON」で、「白神マタギ舎」の小池さんと待ち合わせしているので、昼には出発した。

 途中、「白神ビジターセンター」に立ち寄ったけど、映画見る時間がなかったので、すぐに出発!

 ビジターセンターから先が、すごい山道で、運転していても目が回る~!ていうか、帰りはここまで戻ってくるので、明るいうちに帰ってきたい・・・・

 今回ガイドを頼んだ「白神マタギ舎」は、その名前の通り、マタギの血を受け継ぐ工藤さんほか計6人でやっているそう。
 私たちについてくれた小池幸雄さんは、本州産クマゲラ研究会というつながりで白神山地にいついたらしい。30代前半ってとこかな?

 クマゲラというのはキツツキの一種。北海道にしかいないといわれていたのが、白神山地に住んでいることがわかり、これが白神山地を「保護」するきっかけになった。象徴的な存在。

 昔は、ブナというのは役に立たない木だと思われていて(漢字で木へんに無と書く)、守る必要はないと思われていた。木材としても役に立たないとして、バッサバッサ切られていたそう・・。

 しかし、今、ブナはその高い保水能力が貴重なものだと分かり、「緑のダム」としてなくてはならない存在。ブナ1本で8トンもの水を貯める事ができる。ブナがためた水が海に流れると、プランクトンが豊富で、魚もたくさんとれる。ブナの森は、山にも海にも大事な役割を持っているのだ。


 さて、小池さんの案内で、今日は「暗門の滝」とブナ林を歩く。入り口からまずはブナの散策路へ。1時間くらいの道が整備されている。山もすこし上がっているため、紅葉は終わり、一面ブナの葉のじゅうたんのようだ。
 落ちているブナの実を食べてみたり、山葡萄を食べてみたり。
 ブナの実って実はとてもおいしい。
 あまりにおいしいので、ある日本料理の料理長が料理に使いたいとすらおもったが、むくのが大変すぎて断念したとか・・・

 コースをすこし外れたところの、湧き水が湧いているところも案内してもらった。山は本当に晴れているのに湿っている。水が蓄えられていて沸いているから。

 また、途中の木には、クマの爪あとがいくつも。クマって高い木でも平気で登っていく。(クマに追いかけられて木に登ってもムダなのよ~!)

 途中、コゲラの姿も見ることができた。コゲラって小さなキツツキよ。(小池さんはバードウォッチャー)かわいかった!

 キツツキがつつきまくった木もあったわ~!さすがにクマゲラはこんな散策路まではでてこない・・・

 タツヤは、誕生日に買ってもらったMD持参で、水のせせらぎ音などを録音して歩いていた。

 ブナ林を下りると、暗門の滝までの通路に出る。土砂崩れがあったとかでバリバリ工事していたのが、ちょっと無粋だけど、仕方ないわね・・
  川のふちのほそ~い路を歩いていく。だいたいここから30分くらい?
 滝までの路は、観光バスの団体客がたくさんいた。おばさん、おじさん多し。JTBとかクラブツーリズムのバッチをつけたお客さんもたくさんいた~。

 途中、月夜で光るという「ツキヨノタケ」というきのこを教えてもらった。ぜひ夜みてみたかったわ~。

 滝は3つあって、最初が「第3の滝」。つぎに第2、最後に第1となる。3のあと、2に行くには階段を上がって10分ほど。しかし、混んでいて帰りも暗くなりそうだったので、今回は3だけ見て帰路についた。


 だいたい3時間くらいの散歩だったけど、「大人だけだったら4時間でも5時間でも話すことがある」と小池さん。今回はうちの小学生らにわかるような案内だったので、だいぶ簡単バージョンだったけど、そのうちまたじっくり聞いてみたい。花や鳥や虫の季節には、もっといろんなこと教えてもらいたいものだわ。

 4時過ぎに出発して、ビジターセンターのほうに戻る。小池さんの車で先導してもらった。途中やっぱり暗くなったので前に車がいたほうが安心でよかったわ~。

 今日の宿は、ビジターセンター隣の「白神館」。クアハウス風温泉つきで、夕食もおいしかった。
 5時過ぎにすぐにお風呂に入り、6時半にご飯を食べ、7時過ぎにはヒマになってゴロゴロしてた。
 私は前夜3時間しか寝てなかったので疲れて寝てたわ・・・
 子供たちはテレビを見ながらのんびりできて楽しかったみたい~。勉強しろとか言われないし。

 (ちなみに、うちの子供たちが言うには、旅行で楽しいこと、好きなことは「ママが優しくなる」ことだって・・・ふだんも優しいつもりだけどな~^^;)


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