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京都都ホテル、箱根富士屋ホテル、東京帝国ホテル、日光金谷ホテルと言えば
戦前まで外国人も含めてVipの宿で庶民には手の届かない存在であった。
近年は国際的ホテル資本の進出で豪華なホテルが増え、これらのホテルも高級
ホテルの一つになった感があり、昔のように威厳のある年配のドアマンが頑張って
いて気後れするような光景は殆んどなくなった。それでもまだまだ「昔の名前で
出ています」的な存在で多くの客には敷居が高い面がある。若かりし頃
London Savoy で金モールの肩章を付けたドアマンに「宿泊客ではないが
中をみたいので入らせて下さい」と話すと「どうかごゆっくり楽しんでください」と
丁重に引き入れてくれたことを思い出す。今でもこんな雰囲気が味わいたければ
シンガポール・ラッフルズあたりに行けば恰幅の良いドアマンが昔の元帥のような
格好で迎えてくれるが、ここは殆んどの客が単なる買い物客なので何のバリヤー
も感じないで若い娘たちがすいすいと出入りしている。
最近欧米の良いホテルがWestin系列になる例が多く、日本の「京都みや
ホテル」 も ”Westin京都みやこホテル” になってしまった。なんだか格落ちした
観がしないでもないが、経営的にはチェイン傘下に入った方が安定化するので
あろうか。そんな既成概念の持ち主が交通費付きで格安の3連泊プランをJRが
発売していることを見つけ興味本位で購入してみた。
チェックインしてみると何と驚いたことに修学旅行の中学生が利用している。
もっとも服装からしても相当豊かな私立校の様ではあり、食事なども別で
ロビーやレストランを騒がすことは無い。しかし我々の格安プランは彼らと同じ
棟で、意外にも足音やドアの開閉音が聞こえる。バスタブも浅く小さく、期待した
”みやこホテル”ではなかった。 窓の景観もなしで、これなら余り高い料金は取れ
ないだろう。そんな訳で翌朝うるさかったことを告げると即刻部屋をランクアップ
してくれた。今度は正面側の部屋で広くて景観抜群、バスルームも文句なし。
ホテルの裏側7階出口に繋がる広大な園地を持っているのはさすがに伝統
ホテルの余裕だ。この出口からすぐの地にチャペルがある。建物は新しいのに
ホテルの結婚式場としては地味である。多分日曜礼拝もおこなわれるのでは
なかろうか。
反対側には下の案内板とその燈籠がある。アメリカの富豪と結婚した祇園の
芸姑お雪さんは渡米後夫と死別し、莫大な遺産を受け継ぐが排日法でアメリカを
追われ、パリに移り住む。新しく伯爵の恋人をえるが結婚によって遺産を失う
ため結婚も出来ず、遺産も恋人の仕事に使ってしまった。
お雪さんの生涯は「モルガンお雪」として1951年に帝劇ミュージカルにもなった
そうである。このみやこホテルでモルガンと逢瀬を重ねた記念に下の石燈籠を
寄付したそうだ。
燈籠の近くにはホテルの別棟”佳水園” がある。枯山水を摸した石亭を持って
いたり、せせらぎには自然石の上を流れおちる湧水が音を立てたいる。
さらに歩を進めると下の表示板が有る。敷地内に稲荷神社や野鳥の森まで
有るとはさすが戦前からの国際ホテルで日本離れしている。ロケーションは
日光金谷に通じるものがある。
備え付けの杖を借りてお稲荷さんまで頑張ってみることにした。
その甲斐あって急に視界が開け部屋からのものよりも格段に見通しのきく
洛西・洛北・洛東の景色が広がっていた。
上の合成パノラマ写真を分解してズームしてみるとみると、左端に見えていた
赤い物は平安神宮の大鳥居で緑屋根は京都市立美術館。
さらに山門、本殿と認めることが出来る。
6階の部屋からは分からなかったがこのお稲荷さんまで上がるとはるか北の方に
川を認めることが出来る。橋の下に多くの緑地が見えるところからすると写真の
辺りは鴨川の上流で上賀茂神社や植物園の広がる賀茂川だろう。
パノラマ写真中央部の小山は京大が有る吉田山そして手前の三重塔山が見える
山が法然さんの開基した金戒光明寺、俗称黒谷さんである。
パノラマ右端に見える大屋根は南禅寺山門、歌舞伎で石川五右衛門が京の
街を見下ろし「絶景かな絶景かな」と見栄を切る場所だが、なるほどこちら
からよく見えると云うことは向こうからも良く見えると云うことだろう。
光明寺や南禅寺については一昨年秋私のブログに詳しく記したことが有る。
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来宮神社・楠の巨樹と大字 2019.02.07 コメント(2)