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6CO 2
+ 6H 2
O → C 6
H 12
O 6
+ 6O 2
(1)
C 6 H 12 O 6 + 6O 2 → 6CO 2 + 6H 2 O (2)
エネルギーは物質界の通貨なので化学変化が起こるとそれには必ずエネルギー
の収支が伴う。ここでは分子はそれぞれ容量の決まったエネルギー(水)の入れ物
(バケツ)と考えてもよい。矢印の左側のバケツの容量と右側のバケツの容量が
違うと化学変化の結果エネルギー(水)が分子(バケツ)から溢れたり空きができ
たりする。
植物による光合成の反応式で、 矢印 の上にはhν すなわち太陽光のエネルギーを
反応で、物質が姿を変えることによって太陽エネルギーを取り込んだことになる。
吐き出す。したがって人間が山や野の植物だけを燃料として生きてゆけば地球上で
二酸化炭素(CO 2 )の量は増えない。ところが化石燃料を使うと事情が違ってくる。
石炭や石油と言った化石燃料も元をただせば太陽エネルギーを吸収して出来た
植物やそれを食した動物の残骸なのだ。それは何十億年もかけて地球が蓄えて
きたものであり、現在進行形では無い。そして現在は化石燃料を燃やすだけなので
二酸化炭素を出しつずける結果となる。
先ごろ話題のCOPでは温暖化ガスの排出量削減が討議されるが、これはひとえに
化石燃料を他の何に代替するかの議論に尽きる。この際代替えエネルギーは今
現在地球に降り注いでいる太陽エネルギーをおいて他には無い。
(1) 太陽光発電で直接取り入れる
(2) 太陽熱で出来た雲から雨を降らせてもらって水力発電する
(3) 太陽熱で出来る気圧変化を利用して風力発電する
(4) 回りくどいが太陽光発電で出来た電力で水を電気分解して水素を製造する
等が考えられる。
1)~(4)は全てお天道様に頼り切った話でご機嫌を損ねると人類はたちまち
窮地に陥る。火力発電からの電力で水素など作ろうものならそれは二酸化炭素
の増産そのものである。 マスコミは電気自動車や水素自動車を救世主のように
報じるが、それは的外れで火力発電で作る電気や水素は確実に直接化石燃料を
燃やすより多くのCO2を放出することになる。
一歩下がって天然ガス中の水素を取り出して車を走らせるとしよう、確かに
都市部のCO2は減るであろう、しかしその分電力や水素の生産地点ではCO2は
増加する。天然ガスから水素を分離したメタンを捨てると仮定しよう、メタンは
CO2とともに温暖化ガスの一方の主役である。
先人たちが永久機関を得ようと長くて無為な努力を重ねた結果、永久機関は
作れないという熱力学の法則を確立した。つまりエネルギーはその形態を変える
たびに損失を伴うのである。従って人間がエネルギーの形をこね回している間、
にエネルギーをロスしていることになる。そこで期待されるのが太陽エネルギーを
より直接取り入れる(1)ー(4)の方法である。これとてその設備を建築する
のにどれほどのCO 2 を出すことだろう。
太陽光パネルを製造するため珪石を溶かし、さらにケイ素を純化するために放出
したCO2や水素を製造するために放出したCO2 を取り返すためには電気
自動車は何キロ走ればいいのか、その根拠を示さずに電気自動車や水素
燃料車はCO2を全く出さないと宣伝される。都市部で放出しなくともも工業地帯で
より多く排出すれば地球規模ではなんの救いにもならない。
最後にメタンガスについて言及しよう。先に述べたようにメタンは温暖化ガスの
主犯格の一つである。メタンガスは天然ガスの主成分でありその発生源として
油井から放出されるもの、沼地や水田に生育するメタン菌が生産するもの、
反芻動物の消化器から出されるものなどその源は多岐にわたる。
酸素が無い2千メートルの深海でも古細菌と呼ばれる特殊な菌がメタンを作って
いる。牛や羊の胃袋はいくつものパーツに分かれており、最後の方の胃袋は
酸欠状態でメタン菌が生育している。おびただしい数の反芻動物のゲップや
オナラの成分はそのメタンガスである。
1950年代に「青エンピツ」と言う題の面白い随筆が出版されたが、その中に
「おならは燃えるか」と言う項があり、その著者はお風呂でガスを集め炎を近
づけたが燃えなかったという記載があった。人の大腸微生物には個人差があり、
時として燃える地球温暖化効果ガスを放出する御仁もいるようである。
1992年にリオデジャジャネイロで開催されたCOPの前身の会議で家畜からの
メタンを温室効果ガスに算入せよとの議論が行われたという新聞記事の記憶がある。
俗に二酸化炭素排出量と言われているが実際にはすべての温室効果ガスを二酸化
炭素の効果に換算して議論しているらしい。政治的にはそのほうがインパクトが強い
のだろうがなんとなくすっきりしない気がする。
それにしても牛のゲップ・オナラと地球温暖化の相関は笑えない話である。
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