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2019.09.20
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カテゴリ: ラノベ
20年ぶりくらいに再読した銀河英雄伝説、ついに最終巻きである10巻を読了した。色々と思うところがあるか…というと意外とそうでもないか。
8巻の感想でも書いたけど、僕自身の興味はヤンが死んだあたりでけっこう下がってる。



銀河英雄伝説(10) 落日篇 (MAG Garden NOVELS) [ 田中芳樹 ]

ざっと内容を見ていっても、この巻はラインハルトがゆっくりと衰弱し、ついには死んでいく過程を描いているため、読んでいてややつらい。それ故に、王子の誕生やケスラーの恋愛イベントみたいな心休まるポイントが一服の清涼剤のように感じる。

一方で、同盟軍というかユリアン率いるイゼルローン共和政府であるが、もはや帝国軍と対立する存在ではない。
そんなユリアンたちイゼルローン共和政府は一発逆転をねらい、特攻をかけるのだ。見所としてはこのあたりになるのだろうか…。

そんな銀河英雄伝説についてだが、色々と思うところがある。というか、言いがかりではあるのだろうが。
まず第一に、ラインハルトが息子に皇位を継承させたという点。これまで門閥貴族を親の仇のように忌み嫌っていたのに、それをやってしまいますか、という話だ。作中でさんざんラインハルトも息子への皇位継承にはためらいを見せていたが、じゃあやらなくていいじゃないかと。
また、ラインハルトが「息子であるアレクには、自分にとってのキルヒアイスみたいな親友を作ってやりたい」と言って,ミッターマイヤーの養子フェリックスを呼び寄せて,友だちにさせる。これ,ラインハルトが父親の情を示す感動のシーンのようにも見えるが,息子たちにも色々と事情はあるだろう。

そして,イゼルローン側なんだけど,武力ではどうしても勝てないからと,帝国側に憲法を制定させて,立憲君主制の国に作り替えさせようと動くのだ。

ちなみに,僕は初めて銀河英雄伝説を読んだときは高校生だったので立憲君主制というものがよくわからず,社会科の資料集を引っ張り出して立憲君主制について調べたという記憶が残っている。僕がこんな行動をしたというのには,ひとえに作中で立憲君主制とは何か,憲法とは何かという点についてあまり説明がなかったから,というのが大きい。

どうしても言いがかりが多くなるのだが,とにもかくにも銀河英雄伝説を読了した。
全体の感想なのだけど,1巻の黎明編から5巻風雲編までの前半部分は,面白さが巻を数えるごとに大きくなっていく。ところが,面白さのピークは5巻を過ぎたころから徐々に下がってきていると思う。
主役の1人であるラインハルトは健康を害し,精彩を欠いていく。もう1人の主役であるヤン・ウェンリーの行動を見ても,戦いたいのか,平和が欲しいのかよくわからず迷走しているといっていい。そして,8巻でヤン・ウェンリーが退場すると,僕の中の興味はそこで尽きてしまう。
それでもキャラの人気というか愛着で読み進めてはしまうのだけど。最終巻の「落日編」なんかはあまり見どころがないように思う。
1巻の「黎明」ってのはつまり「夜明け」という意味だけど,まさに銀河英雄伝説の面白さは太陽と同じで,中盤で絶頂を迎えた後,徐々に面白さが薄れていき,10巻「落日編」でラインハルトの死とともに終わったという感じかな。

さて,そうはいってもまだ銀河英雄伝説には外伝が残っている。そのうち読んで感想を書くかもしれない。
あと,初見のときと異なり,僕は弁護士になり,憲法については司法試験に合格する程度,つまり日本人の中ではトップクラスに詳しくなった。そのうち,「銀河英雄伝説に見る憲法」をテーマに記事も書いてみたいものだ。





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最終更新日  2019.09.20 17:54:56
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