タコ社長,オーストラリア・メルボルンのスローライフな日々

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タコ社長1952

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テーマ: 海外生活(7813)
「タコ君、仕事ってものはね。忙しい人に、忙しい部署にどんどん流れて来るようになっているんだよ。それが仕事ってものなんだよ。『忙しいですか』って聞かれて『はい、忙しいです。』って答える人に仕事は回ってくるもんなんだよ。」サラリーマン時代の先輩Mさんがよく言っていた。これが、所謂Mさんの法則だったが、30歳そこそこの私は、仕事ってそういうもんなんだなと納得させられた。私は、優秀で優しい人柄だったMさんを尊敬して見習いたいと思っていた。

因みにこのMさん、その後関係会社の社長にまで上り詰めたが、数年前肺がんを患い今は厳しい療養生活に入っている。ヘビースモーカーだったMさんだ。私が、当時通いつめていた赤坂の高級グランドキャバレー「ニューラテンクォーター」でパーラメントなどというタバコを吸って真似事をしていたら、「タコ君、今からタバコなんて覚えることないだろう!」とちょっときつい調子で諌めてくれた。このキャバレー、例のホテルニュージャパンの火事で閉鎖となってしまって本当に残念だったが、Mさんの忠告に従ってよかったと思っている。

「これ、女房。」赤坂プリンスホテルに泊まっていた直属の課長に、奥さんが着替えを持って来られていた。私たちは、インドプロジェクトで何日も徹夜に近い状態で仕事をしていて、課長はホテルに泊まっていた。清楚な感じの奥様と二言三言、言葉を交わした。ホテルのロビーの奥にある喫茶店には、あっち系のいかつい坊主頭の人が数人話をしていた。

独身の私には誰も着替えなど持ってきてくれる人はいなかったので、毎晩どんなに遅くなってもタクシーで帰っていた。盆踊りが似合う東村山なんぞという東京の片田舎に住んでいたので会社負担のタクシー代はちょっとしたビジネスホテルの宿泊費と変わらないくらいだった。日本にいてサラリーマンをやっていたときは、こんな生活が当たりまえで何の違和感もなかった。

オーストラリアの生活が20年以上になってきているタコ社長。基本的には、仕事に対する考え方は、あの頃とあまり変わっていないが、東京の赤坂六本木とかじゃなく南半球の片田舎メルボルン。生活環境もまったく変わってしまっているし、よしんば徹夜なんかしても誰も着替えなんかはどこからも届かない。

「タコさん、毎日終電で帰っています。忙しくて連絡もできませんでした。」日本に戻った前のスタッフから連絡が入った。日本は変わっていないようだ。人間は、環境の動物。否応なくその環境に適合していく。私だって、日本に帰れば同じだろう。ずっとこっちにいよう。

今日も得意の赤ワインを煽って帰ろうか。





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Last updated  2007年08月17日 09時07分20秒
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