タコ社長,オーストラリア・メルボルンのスローライフな日々

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タコ社長1952

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テーマ: 国際恋愛(198)
パティーは、窓際に備え付けの縁台に右側を向いて両足を投げ出して妖しく座っている。体にフィットした黒いタイツ、上は豹の模様のタンクトップで肩が大きく開いている。家の中は暗く古く荘厳な感じがする。窓から見える庭は緑に包まれて明るく輝いている。しかし、目はパティーに釘付けになってしまう。

パティーとは、1980年8月に彼女が日本に研修に来ているときに出会った。シドニーで日本語教師をしている彼女との会話では、英語はまったく必要なく心地よかった。彼女は私と同じ年の28歳、ケントというご主人がおられる。タコ青年、惚れ易くて、捨てられ易い家系に育った真面目な性格。そんな人妻パティーに、これまた判り易く惚れてしまった。叶わぬ恋と知りながら。

シドニーに戻ったパティーから私の手紙の返事がきた。それに、この一枚の写真が添えてあったのだ。彼女は実は非常にひょうきんでオチャメな人だった。しかし、この写真は全く別人のように麗しく私の心を掻きむしってくれる。

「タコ、元気にしていますか。いつかオーストラリアに遊びに来てください。」おざなりな文言が続いた。手紙が宙に浮いてしまうほど現実味がない。前の年に会ったことが嘘のように思えてしまった。

その頃は、「24時間働けます?」なんていう言葉に素直に「はい!」なんて手をあげてしまえるような企業戦士の頃。まさか、5年後に南の果てのオーストラリアに移住するなん、3日続けて寝たとしても夢にも出てこないだろう、そんな遠い話だった。しかし、こうして少しずつ少しずつ、いろいろな種が植え付けられていっていたようではある。

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Last updated  2009年08月14日 13時15分04秒
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