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2004年03月07日
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↑ の出典を、どうにも思い出せず、いささか焦っておりまする。
何かで読んだ(と思われる)一節であるのですが・・・むぅ。
浅くとも印象に残ったフレーズであれば、時間さえかければ必ず出所を思い出せますことに、密かな満足感を覚えていたものですが。
慢心ゆえか、年齢ゆえか・・・どちらの理由でありましても、狎れの後に来る陥穽は、特別に深く思えるものですね。
まったくもって、怖いこと。 ぶるり。


読み始めて数頁で、タイトルに挙げましたフレーズを思い出し・・・
その出所が解らないまま、非常に不安定な気持ちで読み進んでいる小説です。

『調律師の恋』 (ダニエル・メイスン著 ・ 小川高義訳 ・ 角川書店)

原題は、『The Piano Tuner』 、単に、「(ピアノ)調律師」 です。

何やら、ロマンティックな雰囲気ですものね。

ぶらりと本屋を巡るお客に、おや? と思わせるには、原題のままの 『(ピアノ)調律師』 では、弱かったでしょう。
うっかり者の店員さんでしたら、小説棚ではなく、音楽評論書類の棚に放り込んでしまうこともあったかも・・・と邪推してしまいます。
そうした例を見たことが、何度となくありますので(苦笑)


閑話休題。

『調律師の恋』 を、丁度半分読み進めたところです。
一気に読破したいところですが、集中できる時間に限りがありまして・・・とほほ。

舞台は、19世紀。
ヴィクトリア女王治世の英国ロンドンから、物語は始まります。
名器 「エラール」 に通暁するピアノ調律師エドガーに、英国陸軍から、風変わりな要請が寄せられます。
キャロル軍医少佐なる人物の要請により、当時の英国人には文字通り 「世界の果て」 と思える南国ビルマに赴き、当地にて過酷な環境下にある 「エラール」 を調律されくれたし、とのこと。

いささか迂遠ながら、何もかもが目新しく面白く、適度に郷愁を感じる旅程。
しかしエドガーは、ビルマの感性や風習に接するにつけ、英国的支配感覚に、疑問を持ち始めます・・・
今は、ここまで読みました。

結論を、今の私は知りません。
エドガーをビルマに呼ばしめたキャロル軍医少佐は、まだ伝聞の範囲だけの登場です。


ガス燈と石畳と濃い霧のロンドンから、むせかえる熱気に満ちたビルマへ。
陰鬱な天気に覆われ、求道的キリスト教感性を盾に、「啓蒙」 という刃を振りかざす支配国。
驕慢なまでの原色文化に隠れた、敬虔かつ根強い仏教思想と郷土宗教を持つ被支配国。

いえ、こうしたことも、どうでもよい・・・

何が是であり、何が不是であるのか・・・。
エドガーの旅と、その過程で目にし感じる様子を読んでおりますと、彼もこうであったか・・・と、クラクラしてきます。
深く厚い緑の中を、湿気でズブ濡れになって歩き続けていたはずなのに、ふと気が付けば砂漠の真ん中で途方に暮れている・・・
落差で揺すぶられるが如き不思議な感覚に、陶然とします。


こうした感覚について・・・
読めば足りるのか、実際に体験してみたいのか。
我が身のことながら、よく解らずにおりまする。

薄いながらも、窓の外に雪を見ながら亜熱帯を舞台にした小説を読む状況に酔っているだけであるかも知れませんけれどネ。






















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最終更新日  2004年03月08日 04時13分39秒
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