☆タムちゃんキョンちゃんの青い空☆

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2006.02.02
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カテゴリ: 子供への想い。
前の日記から続きます


みどりちゃんが一番聞きたくなかった言葉でした。ほかの陰口ならまだしも、それだけはみんなに知られたくなかったんですよね。知っていても言われたくなかった。
ガラッと開けて入っていったみどりちゃんは 気まずそうにしているクラスメートを無視して自宅に帰りました。みどりちゃんは「カトリックのお嬢様学校の教育の成果もこの程度か!」と落胆して それからというもの学校に行かなくなってしまいました。そういえば卒業前に予定されている「メイク教室」も怖かったのです。顔を触られることがすごくいやでした。すごくストレスでした。両親は辞めたことを怒ったり嘆いたりしたけれど みどりちゃんは絶対に理由を言いませんでした。言っても これって経験した人じゃないと分からないことなんです。たった親指大のアザなのですが みどりちゃんにとっては地雷なのです。 


18歳の頃 みどりちゃんは初めて出来た9歳上の彼氏と一緒に洗濯物を干していました。すると 何かの話で 彼氏が「お前は ここにアザがあって それを隠そうとしているんだってな」と言いました。彼氏は考えがあってそう言ったんだと思うけど みどりちゃんにとっては 「彼には自分も言っていないし ばれてなかったのに母がわざわざ言ったんだな」と思いました。お母さんが良かれと思って言ったことが 逆に仇になったのです。絶対見せないようにしていましたが それも限界となり  他のことがきっかけでしたがこの彼とは別れてしまいました。


その後専門学校に入ったみどりちゃんは すぐに彼氏が出来ました。1つ下のまじめな青年で みどりちゃんのお父さんもたいそう気に入りました。結婚もする勢いでした。けれど ある日言ってしまったのです。「ここ、どうしたの?黒いよ」


そのころのみどりちゃんにとって アザのことを「聞く人」と「聞いてこない人」というのは もう分類分けされていたのです。自分が言いもしないことをあえて聞いてくるような人とは 彼氏でも友だちであっても長続きしない、と気が付いていました。なんかココおかしいなって分かってても だまってて欲しいのです。言わない限りは 言いたくない 触れられたくないのですから。それが原因ではなかったのですが 「この人は“聞く側の人”なんだな」という事も引っかかっていたので 案の定別れることとなりました。


成人して化粧をするようになってからは それほど気にはなりません。けれどやはり写真を撮る時とか 化粧品屋の人にエステに誘われた時、美容室で前髪をカットする時や最後に刷毛ではらわれる時、歯医者で仰向けになっている時、人とちかくで喋る時、温泉に行った時。ありとあらゆる場面で不都合は出てきます。乙武くんとかを見ていたら「たったこれだけで」と自分の小ささに腹が立ったりもしますが でもやっぱりアザがあるよりはないほうがいい。それに、アザのせいでいろいろ
人の嫌な面も見ました。そういえばみどりちゃんが高校を辞めた後連絡をしてきたたまちゃんという友達は 第一声が「ねぇねぇみどの制服ちょうだい」でした。軽い人間関係。私は絶対この人たちとは無理をしてまでもう付き合わない、そう思ったのです。


咳き込んだりしてね・・・。



みどりちゃんは25歳のとき 結婚しました。年下の20歳の子でした。旦那さんはあとで思えば「聞かない側」の人でした。
みどりちゃんが女の赤ちゃんを産んだ時 麻酔の残っている中でみどりちゃんは「五体満足ですか」と聞きました。いきなりアザを聞いたら看護師さんも変に思うんじゃないかと思ったけど 一番聞きたいのはアザがあるかどうかです。そのあと間髪入れず 一番聞きたかった「アザはないですか」ということをかすれた声で聞きました。看護師さんは「ないですよ」と軽く答えましたが みどりちゃんは自分の目で確かめるまで信用できませんでした。火事も見ないように気をつけてきました。迷信で 妊娠中に火事を見たらアザができると聞いたので きっとお母さんは見てしまったんだなと思っていました。

そして みどりちゃんは見てしまったのです。旦那さんがエラが張っているのですが 旦那さんは何も言わないため 気にしてるんだろうと思って黙っていたのですが 生まれたばかりの我が子のエラ付近をこっそり触って確認していた姿を・・・・。それをみてみどりちゃんは思いました。きっと自分にも触れられたくない部分がある、だからこの人は「言わない側」の人間なんだな、って。 

可愛い女の子を見ているとみどりちゃんは思います。アザがこの子じゃなくてよかった、お母さんじゃなくてよかった、弟じゃなくてよかった、自分でよかった、とね。みどりちゃんはまだ強いほうだと思います。引っ込み思案で目立ちたがり屋な不思議な部分はあるものの 人との接触を避けた引きこもりにはならなかった。影では泣きながらも強く生きてきた。
けれどこれが我が子だったら?心の弱い母だったら?化粧の出来ない弟だったら?


みどりちゃんんが子どもの事を思うたびに考えることがあります。みどりちゃんのお母さんも同じように心配してきたんだろうなーと。みどりちゃんのお母さんは カバーマークのことも 何も教えてはくれなかったけど お母さんなりに心配はしていたんだろうなって。私とは性格が違うけど つらかっただろうなって。



みどりちゃんは何度かレーザーを受けてもダメだったんだけど 子どものためにも なんどなくこんな 顔をかばった引っ込み思案な生活じゃいけないと思うようになりました。運動会も思い切り汗もかけないし 子どもと温泉で思い切りお湯をかけることも出来ない。子どものお友だちに「ここどうしたの」と聞かれるのも怖くて なんとなく近くになるのを避けている。。。トラウマみたいになってるんだけど もうこんな自分嫌だって。そこで思いきって レーザーを受けた形成外科にふたたび行ってみました。「先生、ココを手術でどうにかすることできないんですか?」
すると先生はこうおっしゃいました。「できますよ。でも人によっては傷跡が残るよ」。


みどりちゃんは言いました。
「いいんです。色よりも、跡のほうがまだましです」



それをあえてすることに決めました。

引きつれるかもしれないけど もう嫌で。傷跡なら「怪我して縫った」とでも言えるけど 「ここにアザがあるんです」とは言いたくない。もしみどりちゃんが小さい頃お尻の肉を移植していたら「どうしてこんな傷跡があるの?アザのほうがよかったよ」と悩んでいただろうし それはどうともいえません。人にはそれぞれ基準があって たとえばみどりちゃんなら 顔に出来た年相応のしみは気にならないんだけど アザは気になる。アザがなかったらダンゴ鼻とかを気にしているんだろうけど 悩みって人それぞれ受け取り方が違う。みどりちゃんの場合は このアザをとってしまうことで 新しい世界が開けるような気がしたのです。ビューティコロシアムを見てても思うけど 私たちが気にならないような些細な部分を、本人が気にしているのならいくら他人がどうこう倫理観を唱えてもダメ。辛苦をなめつくした人じゃないとその辛さはわからないのだから。それで本人が幸せになるのであれば整形とかもいいと思うよ~。



みどりちゃんは1月30日に手術を受けました。アザの部分を数ミリ2ヶ所切って縫い合わせる手術です。みんな これをしたくないから傷の残らないレーザーとかに走るんです。でもみどりちゃんのアザは現代の医学ではまだ取れなかった。いつか自分が死ぬ時に旦那さんや友だちにも見せたことのないアザのついた顔を見られるのが嫌で 子どもに「お母さんが死んだらここにアレを塗って送り出してね」と遺言でも書こうとまじで思っていたみどりちゃん。
そういえば ここの先生の診断は違っていました。「単純性血管腫」ではなく「太田母斑」になっていました。みどりちゃんたちは血管の異変だとずっと思っていたけれど 単なる生まれつきのアザだったのね。「筋肉から色が出ているから皮膚を移植以外にはどうしようもない」と言われていましたが ここの先生は切って縫うだけ。もっと早く知っていれば・・・・・




手術は10分で済みました。顔に何ヶ所も麻酔を打った時はものすごく痛かったけど これも30年間の辛さに比べたらどうって事ないんです。必死で耐えました。手術台を降りるとき 切り取った皮膚を見たかったけど 言うのはやめました。物心がついてから30年間ずっと見てきた部分。きっと体の中で 自他ともに一番視線を集めた部分です。なんだか忍びなかった。魔女の烙印も思ったよりあっけなく取れるのねなんて心の中で思いながら 手術室を出ました。

待合室でみどりちゃんは付き添ってくれたお母さんに「どう?」と聞くと 「どうって・・・」と困った顔をしていましたので不安になったみどりちゃんは車の中で茶色いばんそうこうをはがしてみました。すると、少しは血管の拡張が見られる(毛細血管みたいに残っている)けど 思ったよりはきれいになっているようです。先生曰く「残った部分はレーザーなどで対処していく」とのことでした。

今でも顔に糸が残っているみどりちゃん。抜糸は来週です。それまでは どこにも出かけられません。・・・でかけてもいいのですが やっぱりマスクをしていないといろいろ聞かれますから・・・・・


来週の8日には みどりちゃんははじめて旦那さんの前で素顔をさらすかもしれません。傷がどうなっているかわからないし 完全にきれいになっているわけではないけど 新しい日々が待っています。子ども心に傷ついた土地にはもう縁がない。結婚して縁が出来たこの土地で生まれ変わるのも遅くないとみどりちゃんは思っています。親がつけてくれた名前通りに 明るく南の太陽みたいな人間になれるんじゃないかと、、、単純だけど そう思っています。
忘れたくないのが 相手を思いやる心。人の痛みがわかる人間でありたいなと思います。全体的に見てアザもちさんは優しい人が多いのです。アザがなくなってからもその心は忘れたくないと思うみどりちゃんのお話でした。







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最終更新日  2006.02.02 13:00:27
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