ウグイス Uguisu ノno タニワタリTani-watari

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2005.08.27
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カテゴリ: エッセイ
食事は楽しみなもの。慣れてくると、場所場所でお目当ての店があるから、予定をみながら、時間近くなれば、すんなりその店にたどり着く。急の連絡が入ったりすれば、そうはいかずガッカリする。今や、仕事の必需品である携帯電話が、そういう時はうらめしく思う。いらいらもする。
 大衆うなぎ屋に予定どおり入った。類は友を呼ぶというか、そういう時間、場所にはやっぱり外回り仕事の一人でやってきたご同輩がいた。まだ品物が運ばれてこないから、向かいのその紳士を、否応なく観察することになった。
 もう11月というに、カンカン帽子をかぶったまま、もくもくと食べていた。こっちはランチうな丼を注文していたが、向かいさんはちょっと豪勢に上うな重であった。ビールもついていた。まだこないかと気をもみだすと、さらに腹の空くのを強く感じた。本当は当方もビールだけでも追加注文するか、逡巡しはじめたからである。まだ、午後すぐに人に会う仕事が入っているので、それは思いとどまった。
 はて、そのビールであるが、コップ半分ほど残しているだけでなく、ビンの中もその分以外たっぷり残っているではないか。
 ランチ丼がきて食べ始めたころは、紳士は大方食べ終わってしまった。だが、まだビールはそのままではないか。何んともったいないこと、などと余分な心配(呑ん兵衛の卑しい心根か。)をしている矢先、食後のお茶をすすりだした。そして、口元に手をあてがい、楊子でスーハーしはじめる。
 今度はビールをコップにつぎ、これで、ごぼごぼを繰り返し始めた。それでやっとビールを開けた。
 ちょっと、おかしかった紳士であった。

sinsi








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Last updated  2005.08.27 08:40:04
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