初嵐 思いつくまま

初嵐 思いつくまま

2012.01.07
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カテゴリ: 旅と温泉
 今回、串本に行って一番印象に残ったのが「トルコ記念館」

トルコ.JPG

 「くしもと大橋」を渡って大島に渡り、その大島の東端の樫野崎にある。

 明治23年ここでオスマントルコの軍艦「エルトゥールル号」が遭難し、乗組員600数十人のうち、580名余が命を失った。

トルコ2.JPG

 当時、日本の皇室からトルコ(というか、ヨーロッパ各国)に表敬訪問を行い、その返礼と日本との友好条約締結と海軍の洋上演習のため「エルトゥールル号」が日本に来た。

 その帰途、台風に合いエルトゥールル号はこの記念館のほんのすぐ沖の船甲羅という岩礁に乗り上げ船体は真っ二つに割れ、機関室の水蒸気爆発で遭難したという。
 2,300t余り、全長76mの船が岬の岸近くを操行するわけはない。沖を操行中、台風で制御不能になったのだ。

 折からの台風で島の住民は家で台風の過ぎるのを待っていただろう。そこに必死の思いで岸に辿りついた乗組員が樫野の灯台に助けを求めた。
 今でさえ小さな島である。その島の人々は家財の着物、布団を持ち寄り遭難者の看護と救助を行い、備蓄用食料の芋、にわとりなど一切を提供し遭難者を助けたと言う。
 大島の人々は遭難した人々を背負い、この断崖を登ったのだ。


 悲劇の翌年明治24年に和歌山県、有志の義金により墓碑と追悼碑が建立された。

 後、昭和4年、昭和天皇がここ樫野に行幸された。本州最南端のその先の島に昭和天皇は慰霊の行幸をされたのだ。

 その時にはオスマントルコは「トルコ共和国」となっていた。初代大統領ケマル・アタチュルクは昭和天皇の樫野行幸をお聞きになり、新たな慰霊碑の建立を依頼された。

トルコ3.JPG

 それが現在の慰霊碑だ。除幕は昭和12年という。建立されて70数年経っている訳だが、まぁ、数年前に出来たような綺麗さだ。地元の方々、地元の小学校の生徒さんがずっと清掃を続けておられると言う。頭の下がる思いがした。


 時は流れて1985年、エルトゥールル号遭難から95年後、イラン・イラク戦争が起こった。イラクのサダム・フセインは「今から40時間後、イラン上空を飛ぶ飛行機を打ち落とす」と声明を発表した。イランのテヘランの在留邦人は日本とイランに国交がないため日本から飛行機が送れず取り残された。そこにトルコ航空機がやって来て日本人全員を乗せてテヘランから日本へ飛び立った。タイムリミット1時間15分前だったそうだ。

 なぜ、トルコ航空機なのか。時の駐日トルコ大使は「トルコ国民はエルトゥールル号事件を忘れていません。日本人が困っているときトルコ航空が飛んだのです。エルトゥールル号事件は私も小学校の授業で習いました」といったことをおっしゃっている。

「串本町観光協会」
 のホームページより引用させていただきました。

トルコ4.JPG

 慰霊碑の前にはトルコ初代大統領「ケマル・アタチュルク」像 これは数年前、ここに移設された像だそうだ。

トルコ5.JPG

 忘れてはならない悲劇の現場なのだが、この日は小春日和の穏やかな太平洋だった。

 日本とトルコの間にこんな歴史があったとは知らなかった、また、知っている人がどれだけいるのだろうとも思った。トルコの人は大抵知っているそうだか。

 予備知識なく行ったがとても印象に残った場所である。





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最終更新日  2012.01.08 02:12:42
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