やっぱり翻訳者だな♪

やっぱり翻訳者だな♪

翻訳者への道~翻訳の勉強 I

翻訳者への道~翻訳の勉強 I

しかし、仕事といってもしょせんはパート。
加えて、6歳の落ち着きのない息子と乳飲み子を抱えて、
オットを単身赴任に出して、一人でワーキングマザーを続ける・・・
という度胸も根性も私にはなく、
結局、せっかく住み慣れた土地を離れることにしたのでした。

行き先は四国。四国への初めての一歩が引っ越し当日、というほど、
土地勘のないところでした。
これまでは、引っ越しても新聞(朝日です)の求人欄で職探しができたので、
ここでも同じようにすれば、パートの職ぐらいみつかるだろう。
そう思っていたのですが、
引っ越してきて、新聞を開いてみたら・・・
ない!これまで頼りにしてきた朝日新聞の求人欄が、ないのです。

(冷静に考えてみれば、地元紙でさがせばよかったんです。
でも、私には「朝日の求人欄」しか頭になかった・・・
ただ、あとでフリーペーパーなどの求人欄を発見したのですが、
私が希望するようなパートはいまだに見つけられません。
他県から引っ越してこられた元「プロ」な仕事をしていた
主婦の方々も、口をそろえて、「仕事がなくて・・・」と
嘆いておられました。
一応、県庁所在地なのですが、地方都市の厳しさを、ちょっと
感じました)。

でも、まだ下の娘は7ヶ月。引っ越し荷物の整理やら、小学校に入学
したてで精神的に不安定だった息子もいたりして、
「焦る必要もないよな」
と、しばらくの間は専業主婦ライフを楽しもうと決めました。
幸か不幸か、住むことになったのはオットの仕事関係の職員宿舎。
我が子と同年代の子供さんを持つ主婦はほぼ100%専業主婦、
の世界でした。

・・・でも、日々の暮らしを充実させるだけで大変な日々であったにも
かかわらず、なんか日常生活とは違った「自分の世界」を持っていない
という状態は、非常に不安でした。

そんなときに目にとまったのが、 DHC の英日医学翻訳講座。
それまでいくつか通信講座を受けてきたものの、内容に満足できない
ものばかりだったのですが、
この講座はカリキュラムがしっかりしていて、翻訳と医学の専門知識を
バランス良く学べそうな印象でした。
ちょっとお高かったのですが、蓄えも少しあったし、
なにより、「何もしていない自分」から脱したかったという強い気持ちが
後押ししてくれて、受講してみることにしました。

当時娘は毎日定時に1~2時間はまとめてお昼寝してくれてたので、
その時間をフルに活用して、寝たら→速攻勉強開始、の毎日でした。
毎日、1、2時間、必ず集中して学習できたので(あとでやろう、
は不可能だった)、漠然と学習しているよりもよほど効果的でした。
(ただし、引っ越し荷物の解体は遅々として進みませんでした・・・
引っ越してきてからもうすぐ5年・・・いまだに「とりあえずここに
おいとこ」と置いておいた荷物がそのままです)

学習は主に、

テキストを読み込む、
見慣れない専門用語や言い回しの用語集を自分でつくる、
添削課題に取り組む、
返ってきた添削答案をじっくり見直す、

の繰り返しでした。

でも、テキストの内容が非常に充実していたので、
この作業だけでもかなりの分量でした。
我ながら、小さい子供を抱えてよく頑張れたな、と思うのですが、
当時は本当におもしろくて全然苦になりませんでした。
あんなに翻訳がおもしろいと感じたのは、後にも先にも、
あの時だけ でしょう・・・(オイオイ・・・)
さらに、成績優秀者として期限以内に修了すれば、
お仕事を紹介してもらえるチャンスもついていました。
なんとかしてこのチャンスをゲットしたい・・・
で、必死になって課題をこなしました。

修了期限を多少オーバーしたものの、延長可能だったので
それを活用し、なんとか期限内に修了したのでした。
さらに、がんばったかいがあって、課題の得点が成績優秀者の条件を満たし、
成績優秀者として修了。

わ~い、これで仕事がもらえる!!

しかし、世の中はそんなに甘くなかった。

成績優秀者には「トライアルのチャンス」があっただけだったのでした。
送られてきたトライアルを必死に翻訳して送り返したのですが、
見事に不合格。
不合格の理由に
「日本語の文章は大変お上手なのですが、専門知識が不足しています」
と書かれていたのでした。
 「文章は上手」は丁寧なお断りの常套句だな、すっぱりさっぱり
 「専門文書としては使い物にならん」といってくれて良かったよ
と、すねてみたものの、
確かに、通信講座のテキスト以上の専門知識はありませんでした。

これは新手の合法的な在宅ワーク商法かい、と恨んでもみましたが、
今考えてみると、やっぱり、使い物になるような翻訳はできていなかったのだ
と思います。

しかたないな~。ぼちぼち勉強を続けていって
娘が幼稚園に入る頃までに仕事を見つけられればそれでいいか~、
それならまだ2年はある・・・。
息子が小さかった頃は、働きたくて働きたくて
全然かまってやれなかったので、下の娘は子育てをじっくり楽しんで
みよう。女の子だから一緒に楽しめることはいろいろありそうだし。

そんな風に考えることにしたのでした。

でも、勉強だけは続けたいから、何かないかな・・・と、探しました。
そして見つけたのが、 フェローアカデミー(現amelia)
マスターコース「メディカル」。
この講座との出会いは、私の翻訳に対する考え方を
大きく変えてくれました。

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