京阪の八幡市駅から南へ徒歩7分、八幡橋のすぐ南に「泰勝寺(たいしょうじ)」があります。
泰勝寺
同上
「松花堂旧跡」
「松花堂」は江戸時代初期の僧侶、松花堂昭乗が建てた草庵で、当初は男山の中腹にありました。しかし明治に入って神仏分離に伴い、松花堂は石清水八幡宮の山麓に移されます。(その後、さらに移設され、現在は2キロメートルほど南にあります)
明治に入って移設された所が泰勝寺の付近だろうと思っていたのですが、どうやらこの石碑に記された「松花堂」とは、松花堂昭乗自身が建てた「里坊」らしいという記述を見つけました。里坊とは山で修業を積んできた僧が晩年を過ごすために人里に構えた住まいのことです。
泰勝寺には、松花堂昭乗の墓(五輪石塔)があります。泰勝寺は、この墓を保存するために大正9年に建立されたんだそうです。寺の名前は、ゆかりのあった細川家の菩提寺「泰勝寺」(熊本市)をもらったんだそうです。ただ、どんな「ゆかり」があったのか、あいにくまだ文献に行き当たりません。
この寺には「閑雲軒」という茶席があります。この茶席に出す料理として、昭和の初めごろに考案されたのが「松花堂弁当」です。
一般には、昭乗が愛用していた箱をヒントにして、料亭「吉兆」の創業者・湯木貞一氏が創作したと言われています。田の字に仕切られたそれぞれに器を置いた「松花堂弁当」は、今では全国にその名が広がっています。
もともとは、農家が作物の種などを入れるものでしたが、昭乗は、これを絵の具箱に用いたり薬を入れたりして愛用していたそうです。
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