2025年11月22日
カテゴリ： 映画
みなさんこんにちは。
御年９４歳、「男はつらいよ シリーズ」でお馴染みの、山田洋二監督がメガホンを撮った、
２０２２年のフランス映画をリメイクした、ハートウォーミングな作品です。
宇佐美浩二(木村拓哉)は、妻の薫（優香）と娘の奈菜（中島瑠奈）との３人暮らしで、
浩二は個人タクシーの運転手をしており妻は、スーパーでパートをしています。
生活は苦しいながらも、奈菜が希望の音楽高校に推薦入学出来そうで、彼は奈菜に、
大丈夫と言いましたが、薫は、高校の入学費用や諸々で、１００万円以上必要で、
家賃の更新料や、タクシーの車検費用など、支払いにめどが立たないと言いました。
または、薫の亡き母の、信州の実家を処分しようとも考えていました。
夜勤明けで、寝ていた浩二に個人タクシー仲間（明石家さんま＝声のみの出演）から、
電話がかかりました。
予約頂いた仕事が、腰を痛めて出来ないので、代わって欲しいという物でした。
夜勤明けで疲れている浩二は、渋々引き受け、依頼者の待つ、葛飾柴又へ向かいました。
帝釈天の前には、家を引き払い、司法書士の阿部（笹野高史）の見送りを受けた、
高齢の女性、高野すみれ（大女優、倍賞千恵子）が待っていました。
すみれを、神奈川の葉山の高齢者施設へ送る仕事です。
すみれは東京が最後なので、見納めに色々巡って欲しいと、浩二に頼みました。
柴又を出発し、浅草、上野、かつて住んだという千住、渋谷、新宿、東京タワーと、
車を走らせるなか、2人は次第に打ち解けて行き、すみれは自身の壮絶な人生を語りました。
彼の子を身ごもっていました。
シングルマザーとなった彼女は母（神野三鈴）の経営する食堂で、働いていたが、
小川（迫田孝也）と知り合い結婚したものの、息子に対するDVがひどく、
怒った彼女は、煮えたぎった油を、眠り込んだ小川の股間にかけて、
大やけどを負わせました。
小川は男性機能を失ったと、叫んだのでした。
結局すみれは、殺人未遂の実刑で、９年間服役したのでした。
すみれの息子も、不幸にも服役中に、事故で亡くなってしまっていました。
浩二は妻薫とのなれそめを聞かれ、また、彼女は出所後、知り合いの美容室で、
働かせてもらい、単身アメリカに渡り、ネイリストになった話をされました。
ベイブリッジを渡り、横浜に入りました。
葉山の施設から、到着が遅く食事はどうするかと、電話が入りましたが、
食事は断りました。
横浜市内のホテルで夕食をとりました。
そこで、長寿の誕生祝をしている人たちがいました。
おじいさん（小林稔侍）がケーキのろうそくを吹き消し、うれしそうな様子を、
2人は眺めていました。
葉山の施設に到着しましたが、すみれは、食事をとったホテルに泊まりたいと、
言いました。
しかし、浩二はきつく断りました。
職員に連れられて行くすみれは、タクシー代まだ払ってないと浩二に言いましたが、
浩二は数日後に、会いに来がてら、頂きに来ると言って、帰ってしまいました。
薫は、お金をもらわなかったことに怒り、なじりました。
数日後、二人は葉山を訪ね、すみれが心臓の発作で、二日前に亡くなったと聞き、
愕然としました。
お葬式後、斎場を去ろうとする二人に、司法書士の阿部から、
すみれからと浩二への手紙と、小切手を渡されました。
手紙には、このお金で、奈菜の進学資金や諸々、およびタクシー代にと書かれており、
彼女は死期を悟っており、阿部からは、遺言できちんと印ももらっていると、
話されました。
金額を見た薫は、その多さに気を失いそうになってしまいました。
果たして彼女は一体いくら、浩二に残したのでしょう。
一期一会がもたらした、奇跡の物語、涙なくしては観れない、素敵なお話しでした。
途中、倍賞千恵子さんの「星屑の町」と「とても静かな夜だから」が流れますが、
歌上手でしたね。
キムタクがほとんど受け身で、彼の新境地でした。
いや～、寅さんとはまた違う、山田洋二の世界だったりなんかしちゃったりして。
広川太一郎の唯一の弟子、広川太三郎でした。
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最終更新日
2025年11月22日 16時02分06秒 コメントを書く
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