日々、是、ざつぶん

日々、是、ざつぶん

June 25, 2006
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カテゴリ: 書評(三国志)
なんか、久しぶりのいい天気な気がします。こころなしか、窓から見える畑の緑も生き生きしてるように感じられて。ここのところの日照不足で、農作物の生育が若干遅れているらしいので、このままいいお天気が続いてくれるといいんだけど(ただでさえ、夕張市の財政再建団体申請話とか不景気なお話が北海道を覆い続けてるので……せめて天気ぐらいは(涙))。

さて、今日は(1度消された……(涙))コミック三国志マガジンVOL.9の書評の続きです。
その1はこちら から~

では、いってみよー。



【諸葛の魔陣】

軍師大特集の1本目は、「三国志の軍師」と言われると普遍的に名前が出る(と思われる)諸葛丞相ですね。目がイっちゃってる丞相……素敵です(ぇ)。ラストの絵なんて、むしろ「魔神」。
ただ、ストーリー性、いわゆる「起承転結」はないに等しい作品じゃないかと……本来の意味での「山なしオチなし意味なし」っぽい……。魏延ほか2名の将軍の活躍もほとんどわからんかったしなー。顔出しだけかい、と。

一つ思うのは、読み切り作品でも、登場人物が多くなった連載作品でもそうなんだけど、冒頭かせめて原稿サイドの空きスペースに主な登場人物紹介を入れてほしいかも。それだけで、作中での説明的文章は結構削れて、ストーリーに集中できると思うのだけど。

ただ、合戦の作画は巧い人だと思うので、よいブレーンが付けばいい作品もできるのではないかと思います。



【大不忠者 -沮授伝-】

特集の軍師作品枠が3つあって、他が蜀と呉なのに、残りの枠に郭嘉や荀イクといった魏の有名な軍師じゃなくて、袁紹軍の沮授だってところが……さすがです。人選が渋い。


魏の有名な-とは書いたけど、曹操と郭嘉のやりとりで沮授が自分の誤りに気付くシーンでは、相対的に郭嘉の軍師としての「力」が描かれていて、これまた個人的に好感触(つか、ガキっぽい郭嘉LOVE←ぉ)。これぞ、起承転結の王道ですなー。次の作品も期待させてもらいます。



【社稷の臣】

正直に言いましょう。
ワタクシこのお話を読んで、都合 3回泣きました
それも、かつて銀英伝で、1度の通読で3回泣くシーンがあったわけでなく、3回読んで、3回ともボロボロと大泣き(汗)。さすがにそれで慣れましたけど。

冒頭に陸家と孫家の確執の発端、孫策の廬江攻略から描かれたのがまず驚きと共に感心しました(←って、なんかエラそうだな、自分)。陸家って、血が濃い~ねぇ。みんな顔が一緒(ぇ)。

そして、権ちゃんの登場ですよー!きゃーっっ!
兄貴が好き勝手に暴れ回った尻ぬぐいを必死にこなす姿もカッコイイけど、酔いつぶれてぶっ倒れたところも、もぞもぞ起きあがって胡座をかいてる姿も、何もかもが愛らしい(ぉ)。

…えー(こほん)。失礼しました。

真面目に考察してみると……陸遜の行動。軍師としてはかなりマズいんじゃないですかー?いや、たすくっちは 孫権至上主義者 で、相対的に陸遜には辛口批評になってるんで、ファンの方はその分さっ引いてから読んで欲しいんですけど(つか、むしろ陸遜ファンにはカミソリレターを送られても文句は言えないかもしれないので、ここから先は最初から読まない方が無難かも)。

君主と臣下として、ある仕事(この場合は山越討伐と兵としての挑発)を「やっちゃった後」で君主に疑いの念を抱かれるというのは、例え陸遜が100%良かれと思っててもマズいと思う。このエピソードは三国志(正史)にも載ってる話だけど、これは君主が孫権だったから許されたことであって、たぶん他の君主の元でやってたら越権行為として処罰されても文句は言えなかったと思うのよ。他の君主と言わず、たぶん孫策がそのまんま君主だったとしても、周瑜ぐらいの独立権限を確立してる人間以外には認められなかったと思う(…いや、そもそも孫策政権がそのまんま続いてたとしたら、たぶん陸遜が歴史の表舞台に出ることはなかったんでないかとも思うけれども)。臣下なら、やる前からOKをもらうのが筋じゃないかなぁ。



そう、メインイベントの二宮の変。
ワタクシ、正直申し上げて、 「陸遜がはっきりと流刑になっていない」 創作物の二宮の変を読んだのは、自分で書いてるのを除けば、初めてだと思います(苦笑)。題材に選ぶ人がそもそも少ないけどさ……そんで、プロアマ問わず、自分の考えているプロット以外でそれなりに説得力のある二宮の変を描いてくれたのも、現在は閉鎖されてしまった某サイトの作品の次に、納得できるレベルであったと思います。

ここで、さらにぷち考察(ここまで書いて、すでに最初に書いた文章を大幅に超えてるんだが……ま、いいか。日曜日だし←ぇ)

解釈パターンとしては、孫権酒乱+孫呉豪族システムのコンボ。お酒は飲んで荒れてても、孫権の言ってることは至極真っ当で、陸遜に反論はなし。単なるアル中×ボケ老人型よりは遙かに理に適った解釈だと思う(私は、そこで思考を完全停止させるボケ老人型解釈は嫌いだ)。



…何が書きたいのかわかんなくなってきたけど(汗)。

作品としては、それぞれちゃんと陸遜伝に載っているものの忘れ去られがちな「外交用皇帝印を陸遜に預けたエピソード」と「息子・陸抗を通じて陸遜に謝罪したエピソード」をきちんと描いてくれているところも好感度高いです。少ないページ数でここまでまとまっていれば、十分じゃないかなぁ。たすくっち解釈とは若干違うところもあるけど、概ね満足でした。

ただ、1つだけツッコむところがあるとすれば。
吾粲……言ってる内容はともかく、太子太傅の位にあってその言葉遣いはねーだろ(苦笑)。



【三国スポーツ】

三国志新聞が、装いも新たにスポーツ新聞になりました……ってか(汗)。
なんていうか、タイムリーにサッカーネタなのはやはりワールドカップを意識したせいなのかな。
なんか、怪しげな「木牛流馬とはなんだ?」とか、風俗ルポとか、占いや伝言板に至るまで、細かく遊び心たっぷりに作られてて好きです、こーゆーの。新聞より読みやすいし(苦笑)。もちろん、アレ国さん(というか、とーたくさん)もお気に入り。
…元ネタは東すぽ?(いや、実物読んだことないけど)



【呂布が起つ! 餓狼流転編】

相変わらずアツい呂布マンガ。最も、今回主役の呂布はどーんと落ち込んでますが……何というか、呂布と張遼とその他群雄との掛け合いが漫才みたいでちょっと面白かった(笑)。
董卓に替わる日輪を持つ者を追い求め、もって自身が日輪であったことを知る、全体の構成の中では恐らくターニングポイントになるお話ではあろうけど、他の見所は特にないかなぁ(あ、荀イクは可愛かった(ぉ))。ま、連載物なんで、こういう話も時には必要かと。



【補風船】

冒頭、呉夫人が亡くなるシーンが挿入され。
これは「志林」と「建康実録」の言う建安12年死亡説を採ったからっすね。12年、そして13年の黄祖討伐が話のメイン。

これまで、この作品で描かれてきた孫権はわりと人格者(苦笑)だったけど、今回は母上の死に動揺したり山越の言葉を聞いて激昂したりと、感情を露わにしてくれてちょい新鮮。さすがにねぇ、9歳で父を亡くし、22歳でようやく自分の手で敵討ちを始めるもずーっと果たせず、もう5年も経っちゃったらねぇ。いらいらしない方がおかしいさ。

ちょっと変わったところでは、幕僚に呉範の名が見えるところ。無視されがちな人だけど、実はこの人、結構な重要人物だったり。この人を忘れずに出してくるところなんかは、さすが玄人好みの作者さんだなぁと思ってみたり。

一転、お話は魯粛と奥方のお話。いやぁ、奥さんイイ性格してますわ(笑)。呉は女性が強いお国柄だけど、その分生き生きしてて住みやすそうなイメージなのがいいね(←いや、その感想はどうかと)。というか、やはりこの作者さんは、オリジナルな話を絡めるのが巧いと思う。

13年の黄祖討伐に、魯粛が南方(交州)で見つけてきて作った「風上に向かって走る帆船」(きちんと調べたことないけど、確か実際にあるんだよね、これ)から、魯粛が「中華」の概念から解放されていく様、そしてそれに対する周瑜の意味深な表情なんかは、何とも言えない巧い構成ではないかと。赤壁に絡む人物達も揃ってきて、次回が本当に楽しみです。





…あまりに長々と書きすぎたんで、今日はこれくらいで。
たぶん、次回でも完結しないだろうな……(遠い目)。





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Last updated  June 25, 2006 04:25:44 PM
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