最新情報 前立腺がんの診断と治療

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2026年03月22日
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カテゴリ: 前立腺がん
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◆◆  前立腺がんに対する免疫療法 続々と期待できる治療が登場  ◆◆

近年、前立腺がんに対する免疫療法の進歩には

目を見張るものがあります。

実際にヒトに対する臨床試験が行われています。

標準治療になるものはというと、簡単ではありません。

まだ道半ばといった具合でしょうか。

しかし、

いくつか有望な、ストラテジー・戦略も出てきています。

<がん組織に対する免疫療法>

前立腺がんに対する免疫療法を考えるときに、

大きく分けて 2 つの免疫療法が考えられます。

1.全体の免疫力をアップさせる免疫療法


何かしらの方法で、身体の免疫力を上げてがんに対抗する。

人間の免疫機構は、毎日生じるがん細胞を、

見つけ、排除するといわれています。

免疫機能が落ちた人間は、がんの発生率が上がります。

特定のがんに対する免疫機構を賦活するというより、

身体を、中から強化して、免疫能を高めて、

がんに立ち向かおうという考えです。

例えば、

『丸山ワクチン』なども、「がん抗原特異的ワクチン」ではなく、

主として全体の免疫(自然免疫+細胞性免疫)を底上げすることで、

がんに立ち向かおうという『非特異的免疫賦活ワクチン』

と理解されます。

特定のがん細胞に効果があるという証拠がないため、

標準治療にはなりえていません。

巷には、全身の免疫力をアップさせるという触れ込みのサプリメントが、あふれていますね。

しかし、身体の免疫機構をすり抜け、

すでに十分増殖してしまったがん組織、がん細胞に対応し、

排除するのは、簡単ではありません。

ノーベル賞で有名になった、 オプジーボ は、

各種のがんで、効果が認められました。

キイトルーダもそうですが、

免疫チェックポイント阻害薬の 1 種です。

がん細胞は、免疫機構をすり抜ける術を持っています。

免疫細胞の攻撃をする抜けるいわゆるブレーキを

持っているといわれています。

免疫チェックポイント阻害薬は、

このがん細胞のブレーキを外し、

再び攻撃できるようにする免疫療法
です。

但し、前立腺がん治療での,

この免疫チェックポイント阻害薬の効果は限定的です。

特殊な前立腺がん患者において効果が認められた薬剤です。

NCCN ガイドラインでは、

転移性去勢抵抗性前立腺がんの患者で

MSI-H (ミスマッチ修復欠損) / dMMR ( DNA 修復異常)を

有する場合にキイトルーダが推奨されます。

単独ですべての転移性去勢抵抗性前立腺がん患者に広く使う

標準治療ではなく,
生物学的特徴( MSI-H/dMMR )のある

サブグループで選択肢となる形です。



2.がん特異的免疫療法


さまざまな組織から発生するがん細胞は、

もともとの細胞が持つ性格や特殊なタンパク質(腫瘍抗原)を

もつことが、わかっています。 さ

腫瘍抗原(がん抗原) といいますが、

最新の免疫療法は、この腫瘍抗原を標的にしています。

前立腺がんにもこの腫瘍抗原がいくつか見つかっています。


腫瘍抗原は、正常の細胞にはほとんどなく、

がん細胞にのみ発現・表出していることが理想です。

この腫瘍抗原に対する免疫療法が、

今のがん免疫療法の中心です。


がん免疫の理解が深まったことと、バイオテクノロジーの進歩が、

この腫瘍抗原に対する免疫療法を、可能にしつつあります。

今わかっている前立腺がんに腫瘍抗原は、いくつかあります。

免疫療法の候補としては、

PSMA 、 KLK2 、 STEAP1

です。


PSMA もその 1 つですが、免疫療法ではなく、

放射線療法として、すでに標準治療として認可されています。


177Lu-PSMA
治療として、世界中で広く行われています。


ただ、患者さんそれぞれのがん細胞は、多様性に富み、

必ずこのこれらの腫瘍抗原を持っているとは限りません。

個人個人の、がん細胞の腫瘍抗原が、前もってわかれば、

その腫瘍抗原に対する免疫系、免疫細胞を、活性化することが、可能となります。

現在の前立腺がんの免疫療法は、

この点を突破口として、研究されています。

しかし、前立腺がんに対する免疫療法は簡単ではありません。



理由として、

腫瘍抗原が少ない

 突然変異が少ない


ということがあります。


がん細胞に、正常な組織と違う、異物がたくさんあれば、

免疫系の細胞がそれを認識して、活性化され、

キラー T 細胞が増殖し、

これにより攻撃排除されるということになります。

しかしながら、前立腺がん細胞は突然変異が少なく、

免疫系が活性化されず、
キラー T 細胞の増殖、誘導が

うまくいかないと考えられています。

そして、

がん細胞が、免疫系の細胞の活性化を抑える仕組みを持っていることが、考えられます。

<免疫療法の 2 つのルートと 4 つの方法>


免疫療法には 2 つのルートと、大きく分けて 4 つの方法があります。


前立腺がんに対する免疫療法には、標的が必要で、重要です。


腫瘍抗原(がん抗原)の候補もいくつかあります。

腫瘍抗原を攻撃するわけですから、がん細胞に存在して、

正常細胞にないものが、いい標的となります。

1.免疫細胞を体外に取り出し、キラー T 細胞を活性化増殖させて、体内に戻す方法


1) Sipuleucel-T 療法

 2) CAR-T 療法

2.体内で免疫細胞を活性化させる方法


1) SYNC-T 療法

 2) BiTE 療法

いくつかの臨床試験が、すでに行われています。

第 1 相で多発骨転移が消失したという報告もあります。

今年の 2 月と 3 月のまぐまぐの配信では、

『前立腺がんに対する免疫療法』 と題して、

最新の研究結果を紹介しています。

興味がある方は、是非のぞいてください。

面白かった、ためになったという方は、クリックしていただけると嬉しいです。


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この配信は、

進行前立腺がん、転移性前立腺がん、去勢抵抗性前立腺がん、再発性前立腺がんの方を対象にしています。



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最終更新日  2026年03月22日 12時34分17秒
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