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砂時計 1~10巻セット 著:芦原妃名子 (フラワーコミックス)
砂時計【1】~【10】 芦原妃名子著
かなり批判的なことも書いています。ご注意ください。
これはドラマや映画にもなった人気作品ですね。私もタイトルだけは知っていました。賞取り作品ですし、ちょっと興味があったので借りることに。
ストーリーは、
両親が離婚して、母の実家である島根に引っ越してきた植草杏。プライバシーの無い田舎の雰囲気に苛立つ杏の前に現れた北村大悟。杏は彼との出会いによって徐々にこの町に慣れ親しんでいく。
しかし、生活に疲れきった母がある日自殺してしまう。
大悟とのひたむきな恋と、母の死のトラウマを抱きながら生きる杏の少女から大人になるまでを描く物語。
感想を一言で言うと、 読むのが本当にしんどかった です。(爆)
どうも、こういう純粋な恋愛物って好きになれないんです。何というか、彼らって理屈じゃないんですよね。愛という名の野性の本能と衝動に駆られていく物語という気がして、お二人が熱くなればなるほど醒めるんです。やはり、私は何かを成し遂げようとする人の話が好きなんですね。具体的な仕事でも良いし、夢でも良いし、より良く生きるというだけでもいい。ただその主人公が自分の足で立って人生を歩むような物語が読みたい。その過程で生まれる恋は大好物なんですがね。
さて、運命の出会いということなのかな。この話の場合二人は小学6年生の時に出会うのですが、二人で雪遊びして、他の友達とも打ち解けるようになり、もうそのお正月の絵馬に、杏は「大悟と一生いっしょにいれますように」(だっけかな。もううろ覚えです。)って書いちゃいます。何で彼に惹かれるのかという説明が全く無い。あまりの飛躍に、本を取り落としそうになりました。
二人の盛り上がりについていけないまま、章を重ねるのですが、中学で初キス、高1でロストバージン、杏の気持ちが重たすぎて別れるのがいくつだったっけな。とにかく展開は速いわ、ドロドロだわ。私には毒気がきつすぎました。
最近の少女マンガって、ここまで描かなきゃ愛を表現できないのでしょうかね。大悟と杏の純粋な気持ちは理解できますが、それを表現するために、何で肉体関係まで持っていかなければいけなかったのか、私にはとても疑問です。(別に具体的に性描写があるわけではありません、念のために。)
異性として好きではなかった藤君にキスされたことで、大悟に申し訳ない気持ちを抱いた杏は大悟とそれ以上の関係を持つことで気持ちのブレを無くそうとしたのかな?と思うのですが、それって揺れたままのほうが物語としては面白かったのではとも思いました。(どっちつかずで煮えきらず。。。それじゃ、高橋留美子か。(笑))それはともかく、16歳でセックスするってことはもっと慎重に考えなければ駄目だと思うんです。たかが絵空事だといわれるかもしれないけど、多くの少女がこれを読んで素敵だなあと思うわけですから、影響を軽視しない方がいいと思うのです。。。こーいうのに憧れて、果てに身ごもったりでもしたら全然別の話になってしまいますし。
まあ、1000歩ほど譲って、ガキのセックスを黙認するとしても、未成年の飲酒のシーンだけはどうしても許せないです。鍋パーティはいいんだけど、何でそこで高校生の登場人物に酒を飲ませるの?物語にとっては瑣末なことなのかもしれないけど、私はとてもがっかりしました。この規範意識の無さは異様です。何でコーラやカルピスでは駄目なんでしょうか?何か賞をお取りになったそうですけど、私が審査員なら絶対に選びません。小学館は高校生が飲酒することを奨励してるってことなのでしょうか?作者はこの主人公たちを、どこに出しても恥ずかしくないと言えるのでしょうか?このシーンを作ったのが作者なのか編集者なのか分からないですけど、そういう瑣末なことだからこそきちんと真っ当に作らないと、せっかくの純愛も色あせてしまうのではないでしょうか。
というわけで、子ども時代は、しんどくてしょうがなかったのです。
が、まあ、大人になってからはそれなりに安心して読めるようになりましたし、いろいろと大変な思いをした末の結末は満足できるものではありました。いろいろとくさしましたけど、面白い部分や素敵な部分もあるし、砂や砂時計の絡め方も良かったと思いました。ただ、少女マンガにとってふさわしい性的表現とは何かという事と、規範意識という部分をもう少し考えて欲しいなあってことを切に願うところです。
まあ、たぶん二度とは読まないと思うのでいいですけど。。。
あ、それとY~!すまぬ。身も蓋もない感想になってしまったわ。まあ、これが趣味が合わんということでありましょう。君がオノナツメや入江亜季が読めないように。。。次回はもう少し毒気の少ないものを所望ですじゃ。すえのぶけいこは遠慮しとくよ。あ、「君に届け」なんて持ってない?
追記。
この漫画が何故肌に合わなかったのか、一番本質的なことを書くのを忘れていました。むろん、上記のようなことも気に食わなかったのですが、一番嫌だったのは、杏が常に男に寄りかかって生きていこうとするところだったんですね。(その後大悟に寄りかかりすぎなのに気づいて、唐突に別れを切り出すんですが、それも酷いやり方だと思いました。大悟はいいヤツだなあ。。。)母親の死というトラウマも大きかったのかもしれないけど、中学・高校生の人にはもっと自分本位に、自分がどう生きるべきなのかを考えて欲しかった。
その後、自殺未遂に至るまで、本当にこの子は微妙な子でした。友達にこんな子がいたらマジで嫌ですねえ。(;^_^A
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