いつかはカナダ犬と北京生活

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三四、私はソファで

三四、私はソファで


 「ビンビンは私のベッド使ってよ。私はここで寝るから。」

 私は彼にベッドを使わせて、リビングのソファで寝ることにした。大家さんのものと思われる大きくてふかふかのソファ。寝心地はベッドと変わらない。

 「僕がソファで寝るよ。」と彼。

 「いいよ、ほんとに大丈夫。友達が来たときはいつもこのソファで寝てるんだから。今日は、私が来てもいいって言ったんだし!お客さんをソファで寝かせるなんて悪いでしょ。」

 彼は納得したのか、それじゃあおやすみ、と私の部屋に入っていった。私は同じ屋根の下に彼がいてくれることに幸せを感じながら、静かに眠りについた。

 ・・・トントン・・・と肩を叩かれ、起こされたのは朝方。ビンビンが、ソファの脇に立って私を見下ろしていた。


続く→


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