濫読屋雑記

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2005年12月13日
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テーマ: 彩雲国物語(445)
この前から何度も言ってますが、 NHKBS2にてアニメ化が決まった 彩雲国物語 』。NHKでは、『 十二国記 』に続く中華風ファンタジーの誕生です。という訳で(何か、この言い回しを乱用しているな~、私。)、今日は私のお勧めする、否、一押しの小野不由美さんの『 十二国記 』と、最近再び手に取った雪乃紗衣さんの『 彩雲国物語 』の比較という 暴挙 をやってみようと思います。

まず世界観ですが、これは双方とも中国を舞台にしています。で、問題となるのは何時の時代か、という事なのですが、時代的には『 十二国記 』の方が古く 春秋戦国時代くらいから唐の時代の様々な要素を取り込んだもので 彩雲国物語 』は 宋の時代を中心にしたのかな? と感じています。さて、その推論の根拠ですが、まず『 十二国記 』はすでにアニメ化しているので、原作だけではなく「画像」からも時代が読み解くことができます。そのため、目で見る方からは使用されている貨幣や漢字などで、後は役職や組織図などで推論しました。『 彩雲国物語 』の方は、全くの当てずっぽうです。ただ、物語の雰囲気と朝廷直轄の近衛軍が「 羽林軍 (うりんぐん)」という組織名であることが宋代かな~、と考えたわけです。『 十二国記 』では近衛軍は「 禁軍 (きんぐん)」で「左・右・中」の三軍ですが、「 羽林軍 」では「左・右」の二軍だけで、あとは「十六衛」という部隊があるのが、宋代と推論した理由です。(結局、軍事知識が判断材料かよ…。)

次に、『 十二国記 』と『 彩雲国物語 』の最大の違いと言えば、『 十二国記 異世界 」を作り上げて、そこで物語が展開するのですが、『 十二国記 』は 小野不由美さんの偉大なる想像力により、これまでの中華風ファンタジーとは全く毛色の違った作品に仕上がっています 。(その他にも、理由は種々あるのですが、一旦置いておきます。)一方、『 彩雲国物語 』は『 三国志 』や『 水滸伝 鳥姫伝 』のような中国の民間伝承などを敲き台にしたものと同じ系統、もしくは発展させたものかな、と感じます。まぁ、 双方とも中国に伝わる様々な伝承や昔話、歴史上の王朝の数々の組織・制度などの色々なところを利用して物語を組み立てていますがね

さて『 十二国記 』では、「仙」という「仙籍」という名簿に記載されると、歳を取らず、病や傷などではめったに死なない体となった人(昇仙といって、国に仕えるなどすると「仙籍」に入れます。)や、王に仕える麒麟という神獣(人の姿にも、獣の姿、キリンビールのラベルの麒麟の姿になれます。)が存在し、「天」が「天綱」や「天命」という見えない枷に縛られた世界です。また、人の姿と獣の姿がとれる人間「半獣」、「騎獣」という空を飛ぶ獣や、「妖魔」という人を襲う魔物が当然の如く存在し、人は「里木」という木に「卵果」として実るという、 私たちの常識が全く通じない異世界 であるのに対して、『 彩雲国物語 』は、 私たちの世界の延長上で物事が考えられる世界 です。『彩雲国物語』の世界では、人は人です。(約一名ほど、妖しいご老人がいますが。)人外の力により、人の世に制約がかかる事も無く、人は人が作り上げた理の中で生きている世界です。

あぁ、『 十二国記 』には 格別の思い入れがあるので、書くのが難しい! この『 十二国記 』シリーズは「読み物」として見てみても、ファンタジーに歴史が加味され、小野さんのお得意「妖」というか『 黒祠の島 』のような「怪奇」風の雰囲気が漂い且つ、推理小説というか謎解きが隠されていて、冒険&成長というライトノベル必須の要素が加わった何といいますかもう、「小野不由美ワールド」としか言えない作品がこの『十二国記』シリーズです。(

一方、『 彩雲国物語 』は純粋に物語として楽しめる一品です。とくに私が気に入っているのは、主人公の秀麗と王様、劉輝との関係(やりとり)や周囲の人物、劉輝の側近、絳攸(こうゆう)や楸瑛(しゅうえい)、秀麗に仕える静蘭(せいらん)、秀麗の父、邵可(ていか)に霄太師(しょうたいし)といった秀麗を取り巻く、多彩で個性的な登場人物たちです。作風も、ライトノベルの王道をいくテンポの良い文章ですし。(と言っても、真剣に読んだのはまだ1巻目だけなんだよな~。今日の就寝前の読書から2巻目突入です。)

こんな感じで、今日は『 十二国記 』と『 彩雲国物語 』の 比較 と言う 暴挙 に挑戦してみましたが、比較にもならず 玉砕 してしまったようです。今回は、物語の作風や時代設定などを比べてみたつもりですが、どうだったのでしょうか?(聞くな!訊ねるな!!ただ、自分の妄想を綴った結果なんだから…)さて、次回は登場人物について、懲りずに比べてみよッと!

風の万里黎明の空(上) 彩雲国物語(黄金の約束)
↑シリーズの中で一番好きな『風の万里黎明の空』を。  ↑ようやく、2巻目突入です。





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最終更新日  2006年02月02日 00時05分48秒 コメント(2) | コメントを書く


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