サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2008.12.26
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 前にも何度か触れましたが、わずか0.2mmの表皮で、外部と内部を厳密に隔てている人間の身体というのは、見ようによってはガス交換や栄養摂取あるいは老廃物の排出というかたちで、四六時中外部と交わり、また始終身体組織を分子レベルで更新しつづけることによって、自然界のエントロピー拡散(無秩序化)の脅威から、生命秩序を守っているにもかかわらず、人間は自己を外界から個別的独立的な存在と意識したがる生き物のようです。
 この過剰なまでの個別の意識というのは、どうやら我が身体の隅々まで張りめぐらされた末梢神経と、それを統合し意識させる脳のしわざであるようで、それが証拠に今のIT技術はインターネットで地球の裏側で行われる手術や、宇宙ステーションのロボットアームの感触まで、リアルタイムで直接脳に伝えようとしています。身体の感覚を地球規模にも拡張しうる、という脳および神経組織(情報系)のしくみというのは、容易に自己意識の肥大化をまねくので、ややもすると今まさに我が身が引き起こしている、周囲の環境への負荷を忘れようとしてしまいがちです。

 個別的なヒトの身体が加える周囲の環境への負荷など、しれてるじゃないかと云われそうですが、現代人の一日の生活でどれほどの負荷がかかっているのかといえば、ものの本に確か、 世界中が今の日本人と同じ生活をしだしたら、地球が3個いる 、とかいう話がありましたね(アメリカ人の生活習慣だったら10個以上!)。今どき世界中のマネーの2/3が、仮想の金融商品の運用で動いているといわれるように、現在の私たちの生活習慣はすでに、この生活を世界中に拡張しうるという仮想の世界に足を踏み入れているので、もちろん地球は一個しかありませんから、その場合人類はエネルギー枯渇で、間違いなく滅びるでしょう。
 先日のコメントにもありましたが、今回の金融恐慌から発した世界同時不況は、当面のCO2排出には多少の抑制効果が見込めます。養老さんも本書でおっしゃってましたが、人の出すCO2排出量と、人が作り出すGDPは完全にパラレルで、省エネ最先進国の日本でさえGDPが拡大したここ5年ほどは、CO2 は増え続けました。まことに皮肉な話ですが、 不況は環境に優しい のです。
 しかし、ひとたび景気が底を打ち上昇に転じれば、環境負荷が一気に急上昇することも、これまた自明のことなので、人類の無自覚な自己意識の拡大(脳化社会の拡大)というのは、地球にとっては有害以外の何者でもないのかもしれません。
 というわけで、省エネ産業の創出や振興がささやかれたりもしていますが、それによって拡大した産業資本が、結局マネーの形で自由市場に還流してくるのであれば、またまたそれがばく大な環境負荷の要因になりうる。マネーというのはモノと交換できなければ何の値打ちもないからです。かぎりなく自由放任主義に基づいた野放図な産業資本主義というのは、今やこの 堂々巡りの悪魔に囚われている といっていいのかもしれません。







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Last updated  2008.12.26 12:24:47
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

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