サリエリの独り言日記

サリエリの独り言日記

2017.06.02
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カテゴリ: エレクトーンの日
「サウンドオブミュージック」

 東京オリンピックの翌年ですから、私が中2の時「サウンドオブミュージック」の公開が始まりました。言わば満を持するカタチで、立体音響と70ミリ画面が県内で唯一保障された映画館へ、電車で40分ほどかけて出かけた記憶があります。じつをいうとこの映画、生意気盛りの中2の男供が観るには、いささか気恥ずかしいところがあって(「ドレミの歌」を想像してみてください)、近場の映画館では具合が悪いというところもありました。「ハイファイ、70ミリを観に行った」というのは、あとで自慢するときの言い訳に一応なるわけです。

 このように想像力が過剰に充満した状態で、本体に臨んだ場合、期待はずれということが案外多いものですが、「サウンドオブミュージック」にかんしてはそうではなかった。むしろ満杯状態の想像力を一挙に開放したうえに、さらにそこから新たな想像力を加えるという作用があったように思います。その根源はたぶん映像と音楽の融合ということであったでしょう。
 「ミュージカル映画なんだから、当たり前じゃん!」と言われてしまいそうですが、それまでテレビなどで見知ったミュージカル(もどき)の番組といえば、音楽やダンスとドラマ(映像)はバラバラに切り離されたもの、独立して楽しむものといった印象があったのです。いつからそうした先入観を抱くようになったのか、今となっては分かりませんが、要は歌やダンスが始まると話の展開はいったん休止、それ単体で楽しんで(「 雨に唄えば 」の有名なダンスシーンを想像してみてください)てことになるでしょう。

 「サウンドオブミュージック」には数々の名曲が挿入されながら、そうしたたゆたいがない。ロジャース、ハマーステインおなじみの音楽が映像に自然に溶け込んでいて、ドラマとしての流れが一瞬も途切れないのです。
 じつはこれ結構、本質的な問題を含んでいて、従来のミュージカルといえば、どちらかというと前半に歌やダンスを数多く入れて、後半(ややもすると大急ぎで)お芝居を展開するという一種の型があったように思う。大衆娯楽の歌芝居から始まったミュージカルの場合、歌やダンスを主とするか、ドラマ(演劇)を主に据えるのかというのは、興行面から見ても結構シビアな問題だったのではないか?歌やダンスを観る楽しみと、演劇を鑑賞する楽しみは、その「楽しみ方に少し違う部分がある」らしいのです。してみれば、話が進んでややこしくなる前に、歌やダンスはふんだんに取り上げて盛り上げておこう、ということになったかもしれない(全部、私見ですよ)。

 もちろん当時の私がそこまで考えたわけではありませんが、「映像と音楽はこんなに自然に一体で流れるんだな」とは漠然と感じたのでしょう。早い話、先ほど中2の男子にとっては、気恥ずかしいといった「 ドレミの歌 」にしても、ドラマの流れでいけば、抑圧されていたトラップ家の子供たちが、音楽によって次第に解放されていく、という筋書にのって自然に入っていける。しかもその開放感が、見事な野外撮影で一貫していて、これは映画以外では絶対表現不可能。こんなことが出来る映画監督とはどんな人だろう、と思ったものでした。





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Last updated  2017.06.02 14:43:12
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TNサリエリ @ Re[1]:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) ナガノさんへ  コメントいただき、ありが…
ナガノ@ Re:Kyoto Tachibana High School Green Band 10.(09/07) 2年遅れで、この文章を読んで泣けてしまっ…
TNサリエリ@ ふたたび、コメントありがとうございます。 cocolateさんへ 私自身、彼女の演奏に刺激…
cocolate@ Re:エレクトーンというガラパゴス 1.(06/17) 再びおじゃまします。 826askaさんのYouT…
cocolateさんへ@ コメントありがとうございます。 三年ほど前に826asukaさんのことを知り、…

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