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2007/01/13
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カテゴリ: 映画
almost famous

■彼らの歌う「アメリカ」をバックに、その姉が超保守的な家を出て行くシーンに、日本でいえばさながら陽水の「夢の中へ」あたりが適当かななんて、考えながら見ていた。これはロックが巨大なビジネスになりつつある時代を背景にした青春映画であり、監督キャメロン・クロウの自伝的作品でもある。

■あのローリングストーン誌に若干15才で記事を掲載することになった主人公はこの監督自身がモデルらしい。ロックを批評する立場に立った時、その対象にのめり込む情熱は若ければ若いほど逞しいことは事実だ。一枚の音盤を何十回も聞き込める体力はある程度限られている。しかし、それを対象化する際の語彙であるとか、表現力はリスナーとしての全人格的な経験がものをいうことも確かで、彼は同行したバンドの取材を引き受けることになるわけだが、そのメンバーとの距離の取り方に逡巡してしまうわけだ。よってなかなか真摯な原稿が書けないでいる。

■邦題のペニー・レインはケイト・ハドソン(ゴールディ・ホーンの愛娘)演じる伝説のグルーピー。ホテルで贔屓のバンドを待ちかまえたり、バンドのツアーに同行したりしながら生活をしていく彼女たちの生き方もある特定の年齢でなければなしえないものだ。

■おそらくオールマンブラザースバンド(ABB)がモデルと思われるバンドのツアーの中でペニー・レインはギタリストと恋仲になり、彼女に秘かに恋心を抱くようになった主人公がそれを少し離れたところから見ている。彼が書かなければならないのはバンドの記事であるわけだが、曲そのもの、演奏そのものだけでなく、ロックとは生き方なんだ、なんていういささか陳腐なテイストもこのロードムービーの中には存分に含まれていて、それがまた安っぽくなく、どちらかというとかなり爽やかでユーモラスなのが良い。

■主人公に要所要所でアドバイスを与えるレスター・バンクスというロックライターは実在の人物らしい。その過激なレビューでローリングストーン誌から解雇され自身でこの映画にも出てくる「クリーム」という雑誌を創刊。34才でこの世を去るまで辛辣激烈な文章を書き続けたという。この役を演じるのはフィリップ・シーモア・ホフマン!イギー・ポップのレコードをかけ、陶酔する彼の姿はちょっと間違えば「スクール・オブ・ロック」のジャック・ブラックのようにも見えた。

■劇中30曲以上の楽曲が流れ、この青春映画に華を添える。サントラもあわせてレンタルしてきたのでそれを聞きながら書いている。最も印象に残るのはバンドのメンバー間に険悪な雰囲気が漂う移動バスの中でラジオから流れたエルトン・ジョンの「タイニー・ダンサー」。ひとりまたひとりとその曲を歌い出し、やがて大合唱となるあのシーンに音楽の力はやはりとても大きいなんていう言わずもがなの感想を抱く。

■「スクール・オブ・ロック」、「ハイ・フィデリティ」ときたら、この「あの頃ペニー・レインと」、音楽マニア三部作。こんな映画だとは思わなかったのは邦題のせいか。原題は「Almost Famous」、そうか知らなかったのは私だけだったのか。





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Last updated  2007/01/13 09:44:15 PM コメント(10) | コメントを書く
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ミリオン@ Re:「北の国から」を友達にすすめてみる(01/02) こんばんは。 嬉しいです。頑張って下さい…
Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…

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