トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2017/08/24
XML
カテゴリ: ひよっこ
■蝉の声が聞こえる夕焼けの縁側に実が胡坐をかいて座っている。実の家と書いて実家と読む。そしてその後ろに美代子がゆっくりと近づいてきて座る。ずっと前にどんな場所でどんな言葉でこの彼女に好きだと言ったのか彼は覚えていないが、まるでそれを初めて口にするように彼はもう一回彼女に好きだと言えた。

■ずっと昔、同じ人からどこでどうやって告白されたのか覚えている彼女はでもそれをまるで初めて聞いたかのように顔を赤らめる。あの時のそれと今とどちらが嬉しかったかと尋ねられれば、ひょっとしたら今のこの時の方が嬉しかったかもしれない。どちらにしても夕焼けが出ていて良かった。

■今日も宗男は良いことを言った。悲しみはある日突然やって来る。でも人は、人間は助け合うことができる。それはあの当時「悲しみをぶっ飛ばせ」や「ヘルプ!」を知っていたからこそ言えたセリフだ。そしてその思想はやがて「イマジン」に引き継がれていく。さすが茨城の夢見る次男は違う。

■解放してあげなければ、自由にしてあげなければ。たしかにみね子は家の事情でやむなく東京へ行き、働いて得たお金の大半を田舎に仕送りしなければならない。もっともっと自分のために自分の好きなことをやりたかっただろうに。

■そう考えれば非常に可哀想な女の子であるはずのみね子がそんなに自分を犠牲にして色んなことを我慢しているように見えないのは、彼女が抑圧を感じていないようにも運命を受け入れているようにも見えるからで、それを逃避だ無自覚だと非難する権利は我々にはない。

■川本世津子再登場でまたひとつ新しい風が物語を揺らすことになるだろうが、最終的なバッドエンディングが全く想像できないのはどんなことがあっても誰かが誰かを守ろうとするはずだというこれまでの安心感があるせいなのだろう。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2017/08/24 09:46:57 PM
コメントを書く
[ひよっこ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

Keyword Search

▼キーワード検索

Comments

ミリオン@ Re:「北の国から」を友達にすすめてみる(01/02) こんばんは。 嬉しいです。頑張って下さい…
Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: