トカトントン 2.1

トカトントン 2.1

2017/09/15
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カテゴリ: ひよっこ
■事務所がつけた和泉真琴という芸名は中性的で明らかに宝塚の男役の匂いがプンプンしている。この先、この女優が日本ドラマ史においてどのような位置を占めるかについては、おそらく詳しく語られることは今後ないと思うが、その本名が助川時子であるというプロフィールが書き替えられることはない。

■米屋の店先で繰り広げられる米子から三男に対する圧力はますます迫力を強めている。好きなら好き、嫌いなら嫌いと、はっきりしろと詰め寄られるたび、煮え切らない自分の本心を自問するわけだが、遠くの星を見上げているばかりが自分の生き方であるはずがないとうすうす気づく自分もいる。自分の星は意外に近くに輝いているこの人かもしれない。

■かたや休日のすずふり亭のそんなに広くもないテーブルで繰り広げられる他愛もない男女の話は見ようによってはかなり濃密に映る。アドバイスと言われても、ヒデにとっては制服のデザインなどどれも同じように見える。どれが気に入ったかと聞かれれば、みね子と同じポニーテイルの髪型をしたモデルが着ているやつに決まっているじゃないか。

■誰が見ても告白と受諾にとれる後半全てを費やしたヒデとみね子の長い長いふたりのシーンをこれはデートのお誘いですねと解説する増田明美のナレーションは完全な蛇足に他ならない。ここはマラソン中継さながら、両者の顔と顔の距離が10センチになりましたねとか、今ちょっと照れましたねとか、そろそろ給水が必要ですねとかの実況中継の方が有効だった。

■そんな二組の男女の話を見ながら、思い出したのが山田太一のふぞろいの林檎たち。あのドラマの中で理想的なふたりのように見えた時任三郎と手塚理美のカップルとまるで残りかす(失礼)のように見えた柳沢慎吾と中島唱子のふたり。その後の展開で幸せそうに見えたのは圧倒的に後者の方だった。





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Last updated  2017/09/17 08:55:39 PM
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Comments

ミリオン@ Re:「北の国から」を友達にすすめてみる(01/02) こんばんは。 嬉しいです。頑張って下さい…
Dehe@ Re[1]:カルトQ 2005 北の国から(10/18) adventさんへ ご指摘の通りです。例によ…
advent@ Re:カルトQ 2005 北の国から(10/18) 五郎が読んだ大江健三郎> 開口健ではなく…
しょうゆ@ Re:家庭教師 / 岡村靖幸(09/09) …最後まで岡村靖幸はわからなかったのでは…
背番号のないエース0829 @ Re:ヒトラー 映画〈ジョジョ・ラビット〉に上記の内容…
Dehe @ Re[1]:センチメンタル通り / はちみつぱい(04/17) Mr.Zokuさんへ 情報ありがとうございまし…

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