精神世界の鉄人

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2005年の秋の話です。

当時、仕事が、とても忙しく、朝から晩まで、働いていました。

複雑な事情から、いくつかのビジネスも、うまくいかなくなり、人間関係も、悪くなりました。

特に、恋愛が、ダメになって、かなり落ち込んだりしていました。

すべてを、失って、茫然とした日が、しばらく続いていたのです。




私が、あんまり苦しんでいるのを見て、ある友人の女の子が、渋谷に誘ってくれました。

その子は、プロのヒーラーでは、なかったのですが、いわゆる癒し系の人で、一緒にいるだけで、心が、落ち着きました。

渋谷の喫茶店で、おしゃべりしていたら、安心したせいか、声を出して、泣いてしまいました。

なんとか、声を抑えようと思ったのですが、声が出てしまい、となりのお客さんたちが、心配そうな顔で、見ていました。



「気晴らしに、近くの代々木公園に、散歩に行きましょう!」

と言ってくれました。




それから、二人で、夜の代々木公園を、散歩しました。

公園内の噴水のある池のところで、何もしゃべらないで、しばらく、ボーッとしていました。

「ああっ… すべてを、無くしてしまった… これから先、どうやって、生きていったらいいんだろ…?」

こういうことを、考えながら、公園の夜景を、眺めていました。

しばらく、いろいろなことを、考えていたのですが、急に、小さい気づきが、浮かんできました。

それは、

「人間は、いつかは、必ず死ぬ」

という当たり前のことでした。

私の場合、いつもは、こういう精神世界的なことは、あまり考えずに、生活しているのですが、人生の岐路に立つような苦しい出来事が、起こって、答えに迷ったら、自然とこの原則を、思い出します。



さらに、

「この自分の肉体でさえ、いつかは、手放さなくてはいけないし、恋人も、親友も、両親も、いつかは、別れなくては、いけないんだよな…」

こういう当たり前のことに、気づきました。

仕事が、忙しく、余裕を無くしていたので、こういう精神世界の原点を、忘れていたのです。

「この世界で、自分が、所有できるものなど、ひとつもない」



「そうだよな… そうだったんだよな…」

こう思いながら、働きすぎで、視野が狭くなっていた自分の馬鹿さ加減に、改めて、気がつきました。



しばらくして、また、新しい視点に、気がつきました。

「待てよ…。どんなにガンバっても、努力しても、全ては、永遠に、自分の所有物にならないとしたら、今、人間が、やっている営みは、全て無駄だということかな? だとしたら、人間は、いったい、何のために、生きているんだろう?」

急に、これから先、生きていくのが、さらに、虚しくなってくるのを、感じました。

「では、いったい、ビジネスや恋愛をすることに、何の意味が、あるんだろう?」

理屈っぽい自分は、思考の堂々巡りに、入ってしまいました。

友人の女の子は、何も言わずに、隣で、ただ、夜景を、眺めていました。



こういう時は、論理的に、「逆」を、考えると、思考の突破口が、開けることが、経験的に、わかっていた私は、

「全ては、永遠に、自分の所有物にならない」

ということを、反対から、考えてみました。

すると、面白いことに、気がつきました。

「ええっ!」

これも、小さな気づきでしたが、あまりのユニークな視点に、思わず、声を出してしまいました。

「トーマさん、どうしたんですか?」

その子が、驚いて、聞いてきました。

「ねえ、今、凄いことに、気がついたよ。ちょっと、聞いてくれるかな?」

こう言って、私は、話し始めました。

「精神世界的な考え方をすると、人間が、輪廻転生を、繰り返す中で、この世の中は、一時的な学びの世界だから、物質的な物、さらに、自分も含めて肉体も、全て、借り物だよね? つまり、仮の物だから、全てのものは、永遠に、自分の所有物にならないよね?」

こう言ったら、その子は、

「そうですね。それが、どうしたんですか?」

不思議そうな顔をして、聞き返してきました。

続けて、言いました。

「これを、今、反対から、考えてみたら、面白いことが、わかったよ。つまり、逆に言えば、この世の中では、全てのものは、その瞬間は、自分の所有物だと思っても、かまわないということじゃないかな?」

「はあ?」

その子は、まだ、意味が、わからないようなので、具体的に、説明しました。

「簡単な例を、あげるね。家や土地を買って、自分の所有物にしても、自分が、それを持てるのは、生きている間だけだよね? 30歳で、手に入れても、死ぬまでの50年くらいしか、持てないよね? 仮に、子孫が受け継いでも、形のあるものは、いつかは、無くなるわけだから、500年もつかどうか、わからないよね? 建物も古くなるし、大地震が、来るかもしれない」

続けて、

「…ということは、時間の問題だということだよね。つまり、今、自分たちが、散歩している代々木公園は、この散歩している間は、自分たちの所有物だと思っても、問題ないということじゃ、ないかな?」

その子が、ニコッと、笑ったので、さらに、続けました。

「さっきの渋谷の喫茶店では、お茶している間は、その二人の席は、二人の所有物であり、店員さんは、自分たちに、仕えていると思っても、いいんじゃないかな? こう考えると、日本にある全ての喫茶店やレストランは、そこにいる間は、自分の所有物だと思っても、いいよね。だって、自分のキッチンでも、他人のストランでも、その滞在時間は、50年なのか? 5分なのか? という時間の長さだけの問題なんだから…」

「そういえば、そうですね!」

その子が、笑いながら、話にのってきました。

「そうなんだよ! 大金なんか、持ってなくても、視点を変えれば、人間は、皆、超大富豪なんだよ。たとえば、都内にあるタクシーは、全て、乗っている間は、運転手つきの自家用車なんだよ。その時は、自分の所有物なんだよ。所有する時間が、長いか短いかだけの問題なんだよ」

それからも、二人で、いろいろなアイデアを出しながら、笑い転げました。

「そうだな… 今住んでいるマンションの部屋は、ただのベッドだな。寝るだけのための建物だ。冷蔵庫は、家から、徒歩1分以内に、数か所あるコンビニだ。テレビは、映画館、本箱は、書店の棚に、並んでいる書籍全部が、自分の本だ。もちろん、その本を、手にとっている間だけだよ。貯金箱は、三菱東京UFJ銀行だ!」

笑いながら、出てくるアイデアを、どんどんシェアしました。

「東京都までが、自分の部屋で、関東あたりまでが、家かな? お風呂の湯船にあたるのが、箱根あたりの温泉だ。おっと、そういえば、庭には、世界一大きなプールまで、あったぞ。その名前は、太平洋だ! あはは」

こう言いながら、イメージが、どんどん、広がっていくのと同時に、心が、とても、豊かになるのを、感じていました。

「こう考えたら、ビル・ゲイツのような世界中の大富豪の人たちって、とーっても、貧乏に、思えてきたね。 あはは」

こう言って、ますます、二人で、笑いました。

「恋愛や結婚も、いつかは、死別することを、考えたら、結婚相手も、50年付き合うか? 5分付き合うか? その時間だけの問題だよね? 喫茶店で、異性の相手と、おしゃべりしている時は、その間だけは、自分の配偶者だと、思っても、いいかもしれないね」

それから、

「今、目の前にいる人が、自分にとって、一番大切な人であり、ソウルメイトでもあすし、恋人で、配偶者で、親友で、家族でもある。こういう意識で、毎日、生活していると、とても、愛に包まれて、かつ、自由な人生を、生きられるんじゃないかな?」

私が、こう言ったら、その子が、

「私、さっき、トーマさんが、『ええっ!』と、声を出した時、私の頭の中で、『Love&Free』という単語が、浮かんだんですよ。これって、何かの存在からのメッセージかも、しれませんね。さっきから、頭の中で、ラフリー、ラフリーって、声がするんですよ」

こう言いました。



「Love&Free」

その時、この言葉が、私の頭の中でも、何度も、鳴り響きました。

「愛(Love)と自由(freedom)」

これからは、こういう時代になると、確信しました。

それから、二人で、ハグしながら、この気づきの感動を、分かち合いました。




「全ては、永遠に、自分の所有物にならない。そして、全てのものは、その瞬間は、自分の所有物になる」

この一見、矛盾するようなパラドックスで、この世界が、成り立っているということに、気がついたのは、小さいけど、私の人生の中では、大きな気づきでした。

もっと、シンプルに、まとめると、

「すべては、自分のものではなく、すべては、自分のものである」

こういうことです。

もちろん、こういう気づきの後でも、いろいろなエゴに、振り回されたり、他人と喧嘩したり、トラブルに、巻き込まれたりしました。

お金に、困ったりすることもあれば、仕事で、失敗することも、ありました。

でも、こういう遊び心をもって、生きていくのと、そうでないのでは、心の豊かさが、違うと思うのです。



繰り返します。

「今、自分の目の前にいる人は、その瞬間は、家族であり、一番大切な人である。今、手に触れる範囲にある物は、その瞬間は、家の中の家具であり、一番大切な物である。でも、それらの全ては、永遠に、自分のものになることはない」

ということです。

まとめると、

「この世界において、全ての人や物とは、愛で、繋がっていて、全ての人や物は、お互いに、自由の関係である」

ということです。

21世紀は、「Love&Free」の時代ですね。






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Last updated  2013年03月14日 06時17分48秒


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