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苫治安

苫治安

2002.03.02
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カテゴリ: カテゴリ未分類
■会場:新宿伊勢丹新館8階・伊勢丹美術館

■入場料:一般800円、高・大学生500円、小・中学生無料

伊勢丹美術館、最後の展覧会である。
実は2月27日にも見に行ったのだが、時間が足りなくて回りきれなかった。
で、パスを持っているのをいいことに、もう一度見に行った次第。

ちひろの作品も原画で見るとまた違って見えて面白い。
違って見える、というより、印刷物を見るときとは違うところに目がいく、と、言った方が正しいかもしれない。
決して綺麗な透明感のある水彩ではない。

また、別に超絶技巧を駆使しているようでもないのに、非常にオリジナリティがあるのは面白い。
(超絶技巧を駆使しているように見えないからといって、簡単に描いているわけではない。何度も試行錯誤を繰り返し、絵の具の発色具合、混ざり具合、調和など、いくつも試し描きしているようだ。)

それにしても印刷屋泣かせの絵だなぁ(笑)。こんな淡い色調を出すのに、どれだけ苦労しただろうか。

ちひろの他には、赤羽末吉、荒井良二、井上洋介、瀬川康男、田島征三、谷内こうた、長新太、中谷千代子、西巻茅子、西村繁男、茂田井武、和田誠らの原画が展示されている。

なんと言っても長新太さんである(笑)。なんなの、このナンセンスさは。原画見ているだけでげらげら笑っちゃうよ(爆笑)。
赤羽さんは、『スーホと白い馬』を描いたひと。原画で見ると、競馬の画面なんかいっそうスピード感が増して、ひとを唸らせる。
茂田井さんは『セロ弾きのゴーシュ』の挿絵だよ、と、言ったらみんなわかるのでは?

他の人々もそれぞれ自分なりの境地を開いている。
ちなみにこの展示では各作家につき1~2冊の絵本も一緒に展示してある。時間をとれるひとは、その場で読んで、原画と見比べるのも面白い。ただし絵本はすべてちひろ美術館からの借り物なので、手荒に扱わないように。

ところで、この展示のカタログはない。
また、以前に開催された「ちひろと世界の絵本画家」展の、焼き直し的な感がなくもない。


最後に長新太さんの言葉から。今回、とても印象に残った話。
こどもの言葉を集めた本のなかに「しゅくじつ」というのがあって、「おかあさん、にほんのはたが、ほしてあるよ」という。
大人には「干してある」という見方はできない。
そういうものに触れるたび、子どものための本を書いているなどとは、おこがましいことのように思えてならない、と。





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Last updated  2002.03.03 12:36:42


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