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苫治安

苫治安

2002.09.12
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カテゴリ: カテゴリ未分類
■演目:リチャード2世

■出演:ベルリナー・アンサンブル
■日時:2002年9月12日(木)19:00~
■会場:シアターコクーン(渋谷)

ドイツはベルリナー・アンサンブルの出演。
ベルリナー・アンサンブル(略してBE)は、もともとブレヒトを上演するので有名な劇団だそうだ。
近年はブレヒト以外も取り上げているらしい。
ちなみにシェイクスピアはドイツにおいては翻訳ならびに翻案がさかんで、ドイツ国民の何割かはこれらをドイツ文学と思っているらしい(知らないひとはいないと思うが、シェイクスピアはイギリス文学です、念のため)。


さて、イヤホンガイドなしで見てみました。無謀でした。
英語ならまだしも、ドイツ語をイヤホンガイドなしで見るのは無謀の極みだわ。
会場で売ってた『リチャード2世』を買ってざっと読んだので助かったけど。
それと、「リチャード2世」って、去年アルメイダ劇場が来日してやったやつだわ。
レイフ=ファインズとライナス=ローチという豪華出演者で。
だからぼんやりわからなくもない。

ただ、翻案されちゃってるから、あちこちで異なる箇所が出てくる。
一番違うのは、最後にリチャード2世を暗殺する役が、原作ではエクストンという騎士なんだけど、BEの上演した脚本だとこれがヨーク公になってる。
なんで!?
おかげでそれまでに作り上げてきたヨーク公のイメージがガタガタ。
最後なんてただのへつらい野郎に成り下がってる。いいのかこれで!?


ここから先は個人的な戯言(何しろイヤホンガイドしてない輩の言うことだからして…)。
全体に傾向が二元化されていたようだ。
すなわち、ひとつは政治に見られる浅ましさを諧謔で表し、滑稽劇にする方向。
もうひとつは裸に剥かれていくリチャード2世を通して人間の悲哀を表現する悲劇性の提示。
これがね~、うまく合わさってない気が……

でもやっぱり諧謔なら諧謔で徹底したほうがよかったんじゃないのかなぁ。

ブレヒト的に文明をこきおろすような形式を踏襲しているようだが、ブレヒトオリジナルほど巧くないので、どうにも中途半端。
(だいたいブレヒトは悲劇性まで笑い飛ばしてみせるだろ)
悲劇と滑稽の二元でやるのはいいけど、それを「リチャード2世」でやろうっていうのも困難の元なのでは…?

印象的だったボリングブルック。
なよなよして、他人の顔色を伺うような、好ましくない権謀術数の策士っぽい。
それでいて女々しさもばっちり。
なんかね~、去年のそのライナス=ローチがやったボリングブルックがかっこよかったのでね~、そっちの印象が強くてね~…。最後までなじめなかった(笑)。
面白い演出ではあったけど。

まぁ、わたくしのような庶民には、「勝手なことばかり言うな!」と言いたくなるような「リチャード2世」の原作台本がそもそも理解の範疇を超えているので(だってさ~、「自分が悪いくせにそーゆーこと言うか!?」って台詞ばっかりなんだよ、どいつもこいつも)、どういう演出でも理解のワクにはまらないのかも。

スタイリッシュな演出。簡潔。衝撃的。それは認める。
でも私の好みではなかった。
そしてイヤホンガイドなしで見たのは本当に馬鹿だった(でも懲りずにまたやりそう…熱は伝わるからね…)。





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Last updated  2002.09.15 01:34:33


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