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苫治安

苫治安

2002.12.06
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カテゴリ: カテゴリ未分類
■演目:盟 三五大切

■出演:若杉宏二、中村音子、山本亨、他・流山児★事務所
■日時:2002年12月6日(金)19:30~
■会場:ベニサンピット(両国)

タイトルは「かみかけて さんごたいせつ」………読めるか、そんなの!(笑)
血みどろ鶴屋南北(笑)が原作ゆえ、死んで死んで死にまくる。

あらすじは、浪人・源五兵衛、実は赤穂浪士の不破数右衛門は、討ち入りメンバーに加わろうと金策中。というのも、彼が警護していたときに盗まれた御用金を弁償しければならないからだ。だが、現在、彼は小万という芸者にいれこんでいた。
小万(本名・おろく)には実は夫がいて、夫の三五郎(本名を仙太郎)が金が入用なために芸者となっていた。三五郎を勘当した父親が、頭を下げて百両用立ててもらえないかと頼んできたのだ。


ひとことで言って、「因果はめぐる」ってお話。
え? 鶴屋南北の戯作はみんなそうだ?
そうかも。
登場人物がみんな死に絶えるところなんか、スカッとさわやか(?)。

どーでもいーが……
不破数右衛門って、赤穂浪士の中では(なぜか)一、二を争う人気者だと思うのだが、これ見ると嫌になるかも(笑)。
同じ鶴屋南北の「東海道四谷怪談」に出てくる民谷伊右衛門というのは、悪い奴で、それでも最後は憎めないミョ~な魅力を持った人物なんだけど、こっちの不破にはそれはない。
(ああ、まあ、「四谷怪談」の舞台で伊右衛門やったの、竹中直人だったからかもしれないんだけど)
単にキレてるだけ(主君が主君なら……)。
酒に●を仕込むところなんか、ヒキョーの極みでとてもサムライとは思えない。
ただのテロリストである(あ、赤穂浪士ってみんなそうだったわ)。


いちばん底の底で、自分の信念を貫こうと生きている。
そのためには、自分の腹をかっさばくことも厭わない。
不破なんかよりもよっぽど「サムライ」らしい。
ホンモノの武士よりも、町人のほうが侠気にあふれているのだ。……不思議だ。

考えてみると、この脚本の書き方はすごいアイロニーなんである。


この戯作で、果たして不破をかっこいいと思うものだろうか?
私は全然思えなかったが……世間様は違うのだろうか?
それとも、演出の解釈がこうだからそう感じるので、戯作そのものはもっと無色なのだろうか?(脚本家による脚色もされているわけだし)

さて、演出は……ちょっと中途半端だったかな~。
役者さんたちはなかなかうまいんだが……。
エンターテイメントとするには、今ひとつ「華」がないし。
クラシックないしオーソドックスとするには、引き込み感というか、奥行きみたいなものが足らない。
これはたぶん、緩急がない、あるいはアップダウンが少ない、言い換えればテンポが平板な展開にも影響されているんだろう。
殺陣ひとつ取ってもそうだ。
よく作りこまれた殺陣なんだけど、「緩」が少ないせいで「急」、つまりスピード感が思ったより出ていない。
「間」の問題だな、きっと。





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Last updated  2002.12.07 15:07:37


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