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苫治安

苫治安

2006.09.08
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カテゴリ: カテゴリ未分類
書名:風の歌を聴け

出版社:講談社(講談社文庫)
発行年月:2004年09月
ISBN:4062748703
本体価格:381円(税込 400円)

読了は9月5日だが、こちらで。

あらすじ 一九七〇年の夏、海辺の街に帰省した“僕”は、友人の“鼠”とビールを飲み、介抱した女の子と親しくなって、退屈な時を送る。二人それぞれの愛の屈託をさりげなく受けとめてやるうちに、“僕”の夏はものうく、ほろ苦く過ぎさっていく。青春の一片を乾いた軽快なタッチで捉えた出色のデビュー作。群像新人賞受賞。

この新人の作品は、近来の収穫である。これまでわが国の若者の文学では、「20歳(とか、17歳)の周囲」というような作品がたびたび書かれてきたが、そのようなものとして読んでみれば、出色である。乾いた軽快な感じの底に、内面に向ける眼があり、主人公はそういう眼をすぐに外にむけてノンシャランな態度を取ってみせる。そこのところを厭味にならずに伝えているのは、したたかな芸である。しかし、ただ芸だけではなく、そこには作者の芯のある人間性も加わってきているようにおもえる。そこを私は評価する。──吉行淳之介

だそうだ。

それだけ自分の感性が年取っちゃったってことか……。
感性の老化も問題だが(笑)、なんで自分があまりのめりこめないのか、理由の一つは見当がつく。
私が物語性に魅力を見出す人間だからだろう。
この小説は非常に散文的だ。
『パン屋再襲撃』を読んだときにもちらっと思ったが、こっちのほうがバリバリ散文的。

潤いはゼロ。
ドライ一辺倒。
何もかも うっちゃってる 感じ。
その投げっぷりがいっそ潔いところもあるが、話に終わりがないようにも思える。
(まぁそれでこれに続く2作品を読もうというのだから、捕まってるといえば捕まってるのかも)


「何故人は死ぬの?」と「彼女」に訊かれて「僕」が答える。「進化してるからさ。個体は進化のエネルギーに耐えることができないから世代交代する。」
読んだ瞬間、何かが腑に落ちた気がした。
それから、レコードを借りた女の子が大学を辞めてどこへ行ったか。
彼女の行方と絡めたラジオジョッキーの件り。
あとで「あっ」と思わされる(かも)。


1970年代に青春を過ごしたひとには「これだよこれ!」っていうものが多いんだろうな、ということだけはわかる(笑)。

▼この本はこちら
風の歌を聴け





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Last updated  2006.09.14 12:55:35


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