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苫治安

苫治安

2007.02.17
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カテゴリ: カテゴリ未分類
書名:緋色の迷宮

出版社:文藝春秋(文春文庫)
ページ数:371p
発行年月:2006年09月
ISBN:9784167705336
本体価格:733円(税込 769円)

読了は2/15だが、こちらで。

あらすじ 15歳の息子に少女誘拐の嫌疑がかけられたとき、父親はどんな煉獄に投げ込まれるのか。まさかそんなことはという心許ない信頼と、息子が実はどんな人間なのか全く理解していなかったという恐怖……。息子だけでなく、妻、父、兄――身近な人間にも隠された秘密があるとしたら……。エドガー賞受賞作家の最新ミステリは、「雪崩を精緻なスローモーションで再現するような」と評される作風に磨きがかかる会心作。最後の最後に、想像を超えるどんでん返しが待っている!


他の部分は適切で良いあらすじなのにな。

エリック、というのがこの「父親」の名前だ。
息子が少女誘拐の容疑者となってはじめて、彼は今まで自分が何も見てこなかったことに気付く。
自分が子供だったころの家族は、母は子供の頃に事故死し、父は事業に失敗して破産、一番できのよかった妹は不治の病で夭逝したが、それも普通の不幸だと思っていた。
でももしかしたらそうではなかったかもしれない。
自分が不幸をことさら感じなかったのは、前向きだったからでなく鈍感だったからにすぎないということが彼自身の中で明らかになっていき、そのツケを現在になって払わされているような思いを振り払えずに、彼は迷走していく。

この本のうまいところは、最後のほうまで、彼の息子が犯人であるか否かがわからないことだ(ここでも触れません)。
それゆえ彼も悩みを引きずり続ける。
悩みを消化しようとして、まるで自分自身を少しずつ殺していくようなこともする。
そしてやがて………「ニュースまでには帰る」と言われて、幕は下りる。

一気に読めます。作風や結末にちょっとぐらい反感を持つ人でも関係なく「読ませる」一冊。


▼この本はこちら。2時間半くらい。





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Last updated  2007.02.21 13:02:04


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