
蹲の足下の、岩がごつごつしているところに小さな花が咲いていた。
地縛りである。かつての農作業の敵で雑草の最たるものであった。
周囲の姫龍を取り除いたときに、そこに寄生していた雑草をことごとく退治したが、危機感を感じた地縛りが、戻り花のように咲いて実をつけようとしている。
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露地上の多年草の花が少なくなった時期は、雑草の一輪でも貴重な花である。
特に、岩の間から細い花茎を延ばして咲く姿にいじらしさを感じる。
今は、雑草だって、「山野草」と言われて扱い方が変わってきた。地縛りだってミニ鉢に植えれば立派な盆栽である。
雑草とは、名前を知らないから言う言葉。森羅万象、どんなものにも立派な名前があるのにと地縛りは嘆いている。