深秘の華苑

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黒左右衛門

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2002.10.27
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彼氏さんとの喧嘩。あたしは彼氏さんに要求しすぎなのかもしれない
 彼氏さんと喧嘩して、別れる寸前まで行った。
 始まりは彼氏さんからのメェルからだったと思う。「クビになるかもしれない」。それだけで終わる内容。もっと理由を詳しく教えろと返しても収拾の付かない内容しか返ってこなかった。電話をしてみても繋がらない。あぁ混乱してるのだろうなと思ってその日はそのままにしておいた。
 翌日、あたしは京都に行っていたのだけど、昼頃に「大丈夫なの?」的な内容のメェルを出した。ややあって「クビは無さそうだから、お前は旅行を楽しんでこい」と返ってきた。晩に電話をする事を約束した。
 その晩、宿では携帯の電波が入らなかったので公衆電話から彼氏さんに電話をした。が、まだ取り込み中だったようなので後日改めて電話致しますと余所行き口調で答えて電話を切った。電波の入る場所に移ってから、「落ち着いた頃にでも連絡して説明してね」とメェルを入れた。
 京都から帰った翌日の晩、彼氏さんから電話があった。普通に世間話して、それから騒ぎの理由を訊いた。詳しくは書かないけど、直接ミスをしたのは他社なのだが、結局は彼氏さんのツメの甘さで損害が出た話だった。其れなのにあくまで「俺の責任じゃ無い」とか「俺は悪くない」と言い続ける彼氏さんに正直むかついた。上司にもそう云ったら怒られたらしい。潔く自らの非を認めるのが男、否オトナなのでは無いだろうかと思ったのね。彼氏さんには良くそうの様な箇所が目立つのだけど、またかよ、みたいな。
 結果、不機嫌になってしまった声を隠す事は出来ず、随分と冷たい対応をしてしまった。それから暫くして電話は終わったのだけど、やがてメェルが届いた。「お前が連絡しろと云ったのに何やさっきの対応は。別れたいのなら別れたるわ! 以上」・・・キレられた。
 あたしは強い人が好き。いつも強くなくても良いけど、ちゃんとした時には逃げないで居る人が好き。彼氏さんは逃げてばっかり。きっと今が踏ん張り所なのに俺は悪く無いと逃げて。愛想が尽きた、って今みたいな感じなんだろうな、と漠然と思った。だから別れても良いと思った。其処で優しい女は慰めるものだろうか? あたしには出来ない。第一何を云って慰めたら良いのか解らない(そりゃ災難だったとは思ったしそう云ったけど、『あなたは悪くないのよ』なんて事は死んでも云えなかったのね)。なので電話した。慰めたら満足なのか。あたしは逃げる男は厭だから要らない、別に良いのよあたしはあんたと別れてもと。此処で彼氏さんが満足するような、何かの言葉を掛ける事が出来なかったあたしは矢張り何かが足らない、不具合の有る冷たい人なのだろう。
 そして、あたしは彼氏さんに要求しすぎなのだろう。強い人であれとか、亭主関白になってくれとか。そうでは無い彼氏さんと付き合っているのに。ていうか、此処で「愛しているのに」とか「好きなのに」と書く事に躊躇した自分に驚いた。「愛している」も「好き」も今のあたしには存在しないのかよ、と。じゃあなんで付き合っているのだろう?



 この時、あたしは最後だと思ったから「別れる時が来たら云ってやろう」と思っていた事を云いかけて、でも其れは人間的に云ってはいけない事だと思ったので躊躇した。其処を彼氏さんはしつこく訊いてきて、でも云える筈が無いので「死ぬ前になったら云うわ」と答えたら、「じゃあ死ぬまで一緒に居るって事だよな?」と訊かれた。結局其処に落ち着いたのだけど。

 あたしの中で、虚無が広がっている。虚無と云う表現が合っているのかどうかは知らないけど、あたしの持っている貧相なボギャブラリーに在る言葉で一番合致しているのが虚無なのだ。
 あたしの中で、虚無が広がっている。

2002/10/29 15:06:52

昔好きだった曲とその当時の感情を彷彿とさせられて、血迷ったのかもしれない
 その旅行中、あたしはA君の車に乗せて貰っていたんだけど。
 A君の音楽の趣味は広い。インディーズにも詳しい。それは知っていたのだけど、この日彼が用意したMDは悉くあたしを凹ました。いや、決して彼が悪いのではないのだけど。

 昔良く聴いた、あたしが好きだった曲が何故か異様に多くて。でもその曲の多くには矢張り思い出が伴っていて、しかもそれがマコトが関わるものだったから凹んだのだ。例えば或る有名なアーティストがまだ今ほど売れていない程度に昔の、しかもアルバムの中にしか入っていないような曲とか選んでMDに纏めて有るのね。あぁ、此が凄く好きだった頃、あたしは自分がマコトの事を好きだと自覚した時で、それをサークルの同期の女の子にドキドキし乍ら告げた頃の曲だわ(この当時はまだ若かったのね・・・)とか、マコトと派手に喧嘩したまま奴の部屋を飛び出して半泣きで電車に乗って実家に帰る時、電車の中でこの曲を聴いていたわとか。
 んでまぁその頃の事とか思い出してうっかり泣きそうになったわ。おセンチやね。実際には人前だし泣かなかったけど、ココロ的には泣いていたね。乙女チックやね。

 昔は本当に奴の事を今程は捻れずに普通に好きだったから、余計に切なかったね。うん。思い出は美化されるのだろうけど、それを差し引いても多分あたしの中では美しい部分なのね、出会った当時の事は。


 兎も角、その時あたしは無性にマコトに逢いたくなった。でも、自分は京都に居たし、自分から連絡するのも憚られたし。でも無性に逢いたくて仕方の無かった京都からの帰り道、マコトからメェルが来た。逢いたいと。

 正直、滅茶苦茶嬉しかった。でも、その時点で夜の9時だったのだけどまだ市内に居たし、何時帰られるか解らないので其の旨を伝えた。奴は「そうなのか。しょんぼり」的な内容のメェルを返してきた。其れに微妙に揺さぶられて、「ごめんね、また逢おうね」的な答えを返してしまった。普段はなるべく受け身な感じで、自分から逢おうねと云ってみるような、そんな自発的な言葉は出さない。だけど躊躇した挙げ句にそう返してしまった。その時はそう答えたくて仕方がなかったから。

 何やろな、此。

 その後、日曜日にあたしは彼氏さんと可成り深刻な喧嘩したのだけど、その後にマコトに忙しいのか的なメェルを出してしまった。其の返事には、「そっちに行っても良いかと訊こうと思ったけど、次の日早いし迷惑だと思ったので止めた。逢いたいよ~またメェルするよ」と有った。遅いな、既に12時回っていた頃だし。で、微妙に嬉しかったしあたしも逢いたかったので「彼氏と喧嘩してん」と打とうかと思ったのだけど、其れは人間的に駄目だと思って止めた。

 ていうか、あたし彼氏さんが居るのにな。最低な。
 解っているけど、でもな。微妙なのね。
2002/10/28 20:17:58





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Last updated  2002.10.29 15:06:52
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