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May 20, 2007
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カテゴリ: 映画のように
メルキアデス・エストラーダ



確かに、このタイトルじゃ、なかなか若い人たちには観てもらえないだろう。
俺も、それほど乗り気ではなかったけれど、受賞作品ということでとりあえず観たようなものだ──

でも、観て良かった──
この映画の何が、カンヌの人々を惹き付けたのか?──その理由が、よく解った。

けっしてわくわくするような映画じゃない。
地味で、静かで、乾いたイメージ(俺が苦手な分野なんだけど……)の、心を感じ取る映画だ。

不法入国のメキシコ人カウボーイと唯一親友になってくれたトミー・リー・ジョーンズ扮するアメリカ人カウボーイ──
「俺が死んだら、故郷ヒメネスへ遺体を運んで埋めてくれ」


配給会社は、その『親友との約束』をメインに取り上げ、映画自体も、確かにその姿を描いているけれど──
俺には──もっと違った部分で感動を与えてくれた気がするんだ。

国境警備員の起こした事件をもみ消そうとする警察──
夫がいながらも、他の男に抱かれる女たちの心の中──
事故とはいえ、殺人の罪から逃げようとしていた男の、罪の意識への目覚め──
憎むべき相手の傷の手当をしてしまう人間の優しさ──
「願い事は?」と問われ、自分を「撃ち殺してくれ……」と頼み込む、孤独な盲目の老人──

『親友との約束』というのは、あくまでもこの映画の線路であり──
観るべき、感じるべき、そして考えるべきものは──その途中の駅々に出会う、たくさんの人間の心たちなんだろう。

誰にでも勧められるタイプの映画ではない。
いつでも観られるようなタイプの映画ではない。


そんな気持ちになったとき──この作品を試してみてはどうだろう?

脚本は、あのショーン・ペン、ナオミ・ワッツ、ベニチオ・デル・トロ出演の『21グラム』のギジェルモ・アリアガ──
知っている人には、この映画の雰囲気が想像出来るに違いない。

少なくとも、俺の中では、★★★★★の傑作として記憶に残しておきたい映画になった──






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Last updated  May 20, 2007 08:28:47 PM
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